新車試乗レポート
更新日:2018.11.06 / 掲載日:2018.10.04
MERCEDES-BENZ CLS Coupe 試乗インプレッション
’04年デビューの4ドアクーペが7年ぶりのフルチェンで3代目に。新デザイン語法の初採用や最新のパワートレーン&運転支援機能が見所だ。直6ハイブリッドと直4ディーゼルに試乗した。
●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之
MERCEDES-BENZ CLS クーペ

MERCEDES-BENZ CLS 450 4マティック スポーツ
MERCEDES-BENZ CLS クーペ [モデルチェンジ]
●エコカー減税:取得税100%、重量税100%(ディーゼル車)
●発売日:’18年6月25日
●価格:799万~1038万円
●輸入元:メルセデス・ベンツ日本
●問い合わせ先:0120-190-610
主要諸元(CLS450 4マティックスポーツ)
●全長×全幅×全高(mm):5000×1895×1425●ホイールベース(mm):2940●車両重量(kg):1950●駆動方式:4WD●パワートレーン:2996cc直列4気筒DOHC直噴ターボ+モーター(367PS/51.0kg・m+10kW/250Nm)●トランスミッション:9速AT●JC08モード燃費(km/L):11.9km/L●燃料タンク(L):66(プレミアム)●最小回転半径(m):5.5●タイヤサイズ:F=245/40R19 R=275/35R19●価格:1038万円
※オプションを含まず
どちらのエンジンも 余裕があり、走りが上質
4ドアクーペ市場の火付け役が先代のCLS。その魅力に磨きを掛けたのが新型だ。クーペ感覚は外観から雄弁だが、コックピットに収まれば一層その思いは強まる。だからといってやたらに機能感が強いとか、ストイックなわけでもない。インパネは他のベンツ車同様にケレンを抑えたデザインと操作性でまとめられている。クーペを感じるのは高いカウルトップと上下開口の狭いフロントウインドウがもたらす視界だ。座面地上高はセダン系と大差ないのに居心地や雰囲気はクーペそのもの。「収まる」感が2ドアクーペと同様の人車一体を演出してくれる。
走りは上質のひと言に尽きる。450に搭載される3L直6にはターボと簡易ハイブリッドのISG/48Vシステム、補機類の電動化などの最新技術を導入。直6特有の重質さや高精度感のあるエンジンフィールと、荒ぶることなく力強い動力性能が、良質なドライブフィールを生み出す。
450ほどではないにしてもディーゼルの220dも好感触。エンジンフィールは滑らかであり、高回転も伸びやか。静粛性が高いこともあって、車格に相応なゆとりある動力性能を発揮する。
フットワークはハンドリングでも乗り心地でも挙動の収束性が際立っていた。しかも動き出しも収まりも滑らか。スポーティであっても神経質さや荒っぽさは皆無であり、どこでも快適に過ごせる。
着心地がいいとでも表現したくなる先進運転支援機能もあり、スポーティにおけるプレミアムの本質を実感させてくれる。

メルセデスの新世代デザインを初採用。逆スラントノーズや低く幅広のライト、ラインやエッジを削減した流れるようなシルエットが印象的だ。直6ハイブリッド・4WDの450 4マティック スポーツは右/左ハンドル、直4ディーゼル・FRの220d スポーツは右ハンドルのみ。ほかにAMG CLS 53 4マティック+(1274万円)も発表済みだ。

スポーティ&ラグジュアリーなインテリア。12.3インチ×2のワイドな液晶が目を引く。エアコン吹き出し口にアンビエントライト連動のイルミネーション(64色)を初採用。
ナッパレザーシートは前席電動&ベンチレーション、前後シートヒーター等を装備する快適仕様。後席は3人掛けでシリーズ初の5人乗りとなり、乗降性も向上している。
1.9L直4ディーゼルターボ(220d)
3L直6ターボ+48V・ISG(450)
450は直6ターボ+48V・ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)のマイルドハイブリッド、220dはEクラスと同様の直4ディーゼルターボ(194PS/40.8kg・m)。ミッションはともに9速ATだ。
運転支援システムも最新版。ACC作動中のウインカー操作で車線変更まで自動で行う。
トランクは容量490(450)~520L(220d)。足先のアクションでハンズフリー開閉が可能だ。
ホイールは19インチのAMG5ツインスポーク。タイヤ空気圧警告システムを搭載する。
提供元:月刊自家用車