新車試乗レポート
更新日:2018.11.06 / 掲載日:2018.08.27
BMW X2 試乗インプレッション
●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之
BMW X2

BMW X2
BMW X2 [ニューモデル]
●エコカー減税:なし
●発売日:’18年4月16日
●価格:436万から515万円
●輸入元:ビー・エム・ダブリュー
●問い合わせ先:0120-269-437
使い勝手や基本性能と「わくわく」感が両立
主要諸元(xDrive20i M Sport X)
●全長×全幅×全高(mm):4375×1825×1535●ホイールベース(mm):2670●車両重量(kg):1620●駆動方式:4WD●パワートレーン:1998cc直列4気筒DOHC直噴ターボ(192PS/28.6kg・m)●トランスミッション:8速AT●JC08モード燃費(km/L):14.6●燃料タンク(L):61(プレミアム)●最小回転半径(m):5.1●タイヤサイズ:225/45R19●価格:515万円
※オプションを含まず
SUVらしからぬ機敏さでオンロードをキレ良く走る
カジュアル&スポーティなキャラがセールスポイントだが、若年層好みの「若々しさ」と短絡させる気にはなれない。ただ、「わくわくしさ」とでも表現したくなるクルマなのは間違いない。
ハードウェアはX1をベースとし、偶数モデル名が示すとおりスポーティ&スペシャリティなキャラが与えられている。スペシャリティと言っても、そこはBMWである。後席のスペースや視界は良好であり、大人4名の長時間乗車にも不足ない。コンパクトサイズゆえに荷室容量に余裕はないものの、実用性を配慮した設計だ。
キャラを実感させるのは走りである。硬めのサスチューニングはオンロードのキレを重視した設定。操舵初期の回頭反応が鋭く、SUVらしからぬ機敏さを備えている。追い込んでいくほどに安定側に移行する特性が絶妙でもある。
ハンドリングも乗り心地も、大人味を好むドライバーにはやや落ち着きを欠くが、その「ちょっとハメを外す」感覚が魅力のひとつでもある。なお、180mmの最低地上高設定なので、SUVらしい踏破性を備えた上でのスポーティなハンドリングでもある。
2Lターボは余裕綽々のダウンサイジングと高性能型のふたつのキャラを併せ持つ。滑らかかつ小気味いい8速ATもあり、穏やかエコドライブもマニュアル変速で回して楽しむのもいい。
つまり、どこを取ってもプレミアムコンパクトの使い勝手や基本性能とSUVやスポーティカーの「わくわく」が両立されているのがX2の魅力なのだ。
ウインドウエリアの狭いスポーティなフォルム。BMWのデザインアイデンティティを踏襲しつつ、都会的なクーペSUVスタイルを構築。CピラーのBMWバッジが’70年代の人気クーペ「3.0CS」を彷彿とさせる。Cd値はX1の0.29から0.28に向上している。国内導入はグレーの外装パーツが印象的なMスポーツX(写真)とスタンダードの2タイプ。
4WDのxドライブ20iは写真の2L直4ターボ(192PS)+8速AT、FFのsドライブ18iは1.5L直3ターボ(140PS)+7速DCTを搭載。海外では2.5Lディーゼルが設定されるが日本仕様はガソリン車のみとなっている。
ホイール設定は17/19/20インチで、すべてランフラットタイヤを履く。試乗車はオプションの225/40R20を装着していた。

直線基調で機能的なインパネ。2眼メーターやメタル加飾でスポーティ感を、ピアノブラックの加飾で高級感を演出している。写真のMスポーツXはMスポーツ伝統の指掛かりの良い本革ステアリングを採用し、トリムはアルミニウムヘキサゴン基調。スタンダードのトリムはマットシルバー基調となる。
後席は4:2:4の3分割可倒式。
荷室にデッキボードを備え、床下収納を設けている。
MスポーツXはクロスとアルカンターラのコンビシートで、パイピングやイエローステッチが施される。
ほかにクロスシートやダコタ・レザーシートが設定されている。
提供元:月刊自家用車