新車試乗レポート
更新日:2018.11.03 / 掲載日:2017.04.20
BMW 318i 試乗レポート

トルクフルな味わいの“3気筒ビーエム”
BMW318iといえば、定番中の定番。王道3シリーズの中心的モデルであることは言わずもがなだ。齢五十路以上の方ならいちどは憧れたはず。E30、E36型あたりを思い起こすかつてのカーガイも少なくないだろう。そんな定番モデルなのだが、時代が変われば中身も変わる。で、いまは1.5L 直3というユニットが搭載される。排気量も少なければ気筒数も1本少ないのに驚かされる。
もちろん、このエンジンは118iやX1にも積まれていることからすでに実力は立証されている。さらにいえば、FWD用に改造されてはいるが、MINIクーパーとも同じ。つまり、力強さに不満はない。排気量も事前に聞いてなければ、それこそ1.8Lクラスと思える仕上がりだ。
ということで、実際に走らせてみたが、この上なく上出来。青信号からの出だしは当然のこと、中速域からの追い越しもかなりスムーズ。低回転からターボが効いて太いトルクをグイグイ発生させる。しかも、それは高速道路に持ち込んでもそうで、どの回転域からも不安なく加速する。さすがに高速では伸びないのでは?と思ったが、その不安は簡単に吹き飛ばされた。

しかし、それじゃパーフェクトかといえばそうではない。高回転になればエンジンの振動は感じられるし、音もそれなりにキャビンに入ってくる。3気筒の荒々しさは若干残る感じだ。ただ、それも考え方によってはまったくネガティブというわけでもない。それこそ前述したようなかつての318iを思い起こす。操作感の強いBMWの味といったところだろう。
318iはボディタイプはセダンとツーリングがあり、グレードも豊富なのがいい。中でも廉価版のSEはトータルで魅力的に思える。セダンの409万円というプライスがそうだ。ランニングコストを抑えられることを含め長く付き合えそうな一台である。
文●九島辰也 写真●澤田和久、北川 泉
問い合わせ BMWカスタマー・インタラクション・センター TEL:0120-269-437
Detail Check
コックピット
コックピット
ステアリングは右のみで、トランスミッションは8速ATとなる。インターフェイスは横長のセンターモニターが特徴だろう。装備はSE/スタンダード/スポーツ/ラグジュアリー/Mスポーツといったグレードで異なる。
インテリア
インテリア
全幅1800mmのキャビンはそれなりに広く、リヤの居住性は思いのほかいい。シート表皮はグレード違いで豊富に用意される。明るめのレザーが最近のトレンドだ。
エンジン
エンジン
1.5L 3気筒というコンパクトなエンジンがここに搭載される。フロントミッドに近くバランスのよさが伺える。
トランクルーム
トランクルーム
リヤバンパー上部までえぐられる開口部の広いトランクルーム。分割式トランクスルー機構を使えば利便性は高そうだ。
主要諸元:BMW 318i ラグジュアリー(8速AT)
全長×全幅×全高 | 4645x1800x1440mm |
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ホイールベース | 2810mm |
トレッド前/後 | 1530/1570mm |
車両重量 | 1550kg |
エンジン | 直3DOHCターボ |
総排気量 | 1498cc |
最高出力 | 136ps/4400rpm |
最大トルク | 22.4kg m/1250-4300rpm | サスペンション前/後 | ストラット/5リンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前後 | 225/50R17 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2016年9月)
318i SE(8速AT) | 409万円 |
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318i(8速AT) | 446万円 |
318i スポーツ(8速AT) | 467万円 |
318i ラグジュアリー(8速AT) | 489万円 |
318i Mスポーツ(8速AT) | 489万円 |
Body Color
□アルピン・ホワイトIII □ミネラル・ホワイト ■グレイシャー・シルバー ■プラチナ・シルバー ■ミネラル・グレー ■ブラック・サファイア ■メルボルン・レッド ■メディテラニアン・ブルー ■インペリアル・ブルー・ブリリアント・エフェクト ■エストリル・ブルー |