新車試乗レポート
更新日:2026.04.09 / 掲載日:2026.04.09
先取り解析『新型CR-Vの魅力』
日本でのCR-Vの販売はターボ&e:HEVの5代目が2025年で終了し、ホンダの最上級SUVの座はZR-Vが引き継いだ。海外市場が先行した6代目は、国内ではFCEV仕様のリース販売のみだったが、待望のHEV仕様が登場した。雪上で実感したその魅力とは——。

●文:川島茂夫 ●写真:Honda
※本記事の内容は月刊自家用車2026年5月号制作時点(2026年3月中旬)のものです。
新世代e:HEV搭載! HONDA 新型CR-Vの魅力

●車両本体価格:539万2200円
●ボディカラー:キャニオンブルーリバー・メタリック(有料色:4万4000円高)
ファミリー&レジャーの基本にきっちり適応
6代目CR-Vは2022年に北米で発表され、日本導入は2024年。ただし、この時のモデルはFCEV・FFのみ。今回導入されたe:HEV・4WDは、平行軸レイアウトや高効率PCU等を採用する新世代型e:HEVを搭載し、けん引用途の需要に応える2速型直動機構も採用されている。
試乗は圧雪路面を基本とした欧州郊外路を模したコース。2速化でカバーレンジを拡大した直動機構の効果を試す環境ではなかった。ちなみに変速比はローモードが5速MTの3速相応、ハイモードが5速相応。約30㎞/hから作動する直動機構はパラレルハイブリッドとして制御される。エンジンはほぼ全域で大量クールドEGRと急速燃焼制御で、パラレル域の拡大と効率向上が図られている。
雪の抵抗もあってアクセルの踏み込み量は大きくなるが、ゆとりある駆動モーターにより、一般的な速度や勾配なら浅い踏み込みで走破する。滑りやすい路面での急操作は禁物だが、e:HEVの4WD車だけあって不安は皆無だった。
雪路ではサイズや重量のハンデが大きいにもかかわらず、より軽量なヴェゼルやZR-Vとの比較でも遜色なし。オーバースピードでラインがはらみそうな時もアクセルオフとステアの切り増しをするだけで特別なドラテクは不要。回頭性がよいにもかかわらず挙動収束性も良好なので、神経質な操作を必要としない。
路面からの突き上げが未舗装路に近い雪路でも、CR-Vの乗り心地は上位モデルらしく穏やかだ。突き上げや振動が少なく、しなやかなストローク感が重質な味わいや車格感を感じさせた。
快適性のポイントとなる静粛性も優秀。深くアクセルを踏み込んだ加速時もエンジン音はとても静かで、音質音量ともに乗員に優しい。スポーティな迫力を求めるドライバーには物足りないかもしれないが、ゆったりしたツーリングやレジャーを楽しむSUVには似合いの静粛性である。
グレードはRSを基本に、専用の内外装や上級装備を装着したRSブラックエディションも用意される。実用性や基本的な運転支援装備は共通だ。
RSという名称のイメージからするとスポーツ志向が強調されたキャラクターだと思われそうだが、実際に感じたのは頼もしさ。雪路や未舗装路での扱いやすさや乗り心地という、ファミリー&レジャー向けSUVの基本用途にきっちり適応。ガソリン車やFF車などの廉価グレードは用意されないが、ミドルSUV選びに欠かせない存在である。

●全長×全幅×全高(㎜):4700×1865×1690 ●ホイールベース(㎜):2700 ●最低地上高(㎜):210 ●車両重量:1800㎏ ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:1993㏄直列4気筒DOHC(148PS/18.7㎏・m)+モーター(135kW[184PS]/335N・m[34.2㎏・m])●トランスミッション:電気式無段変速機 ●WLTCモード総合燃費:18.2㎞/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ディスク(R) ●サスペンション:マクファーソン式(F)/マルチリンク式(R) ●タイヤ:235/55R19
HONDA 新型CR-V
●価格:512万2700円〜577万9400円 ●発表日:’26年2月26日(2月27日発売)





ブラックエディションは4WDのみで、ドアハンドルなどがブラック仕上げとなるほか、機能や装備も追加される。ホイールはRSが切削クリア×ベルリナブラック、ブラックエディションはダーク切削クリア仕上げ。




