新車試乗レポート
更新日:2026.03.03 / 掲載日:2026.03.03
【スバル 新型フォレスター 雪上試乗】溶けかけの雪道でストロングハイブリッドの価値を実感!

文●ユニット・コンパス 写真●スバル、ユニット・コンパス
世界に誇れるスバルのAWD技術を雪のテストコースで体験! ステアリングを握ったのは、2025−2026日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、販売も絶好調な新型フォレスター。とくに新型で登場したストロングハイブリッド車は、定評ある機械式AWDとエンジンと電気モーターを同時に使用するシステムを組み合わせた世界でもユニークなメカニズムを採用。定評あるAWDシステムがモーターでどれほど進化したのか、その走りに期待が高まります!
雪国ユーザーからの信頼がフォレスターの実力を物語る

スバルといえば、国産メーカーのなかでもとくに雪道に強いクルマとして知られています。その理由は、パワートレインが左右対称で重心の低い「シンメトリカルAWD」を採用しているから。滑りやすい路面だからこそ、物理的な資質の高さが際立つのです。フォレスターはそのなかでも雪道での走りに定評のあるモデル。雪国を走っていると、地元ナンバーのフォレスターをたくさんみることができます。とくに山間部の集落でのフォレスターのシェア率はかなりのもの。雪国のユーザーから信頼されているという事実が、フォレスターの実力を物語ります。
すでに多くのユーザーが新型フォレスターを購入しているのですが、なかでも人気グレードとなっているのが、ストロングハイブリッドを搭載する「S:HEV」モデル。シンメトリカルAWDに駆動用モーターを組み合わせた、スバルらしいハイブリッドシステムです。
スバルが得意としてきた前輪と後輪をプロペラシャフトを用いて接続する機械式AWDを受け継ぎながら、2つのモーターを状況に合わせて使用することで、低燃費を実現しながら、力強くスムーズな走りを両立させています。従来のスバル車に比べると、低速時にもすばやくトルクをタイヤに伝えられるようになっているため、悪路での脱出性能や登坂性能もレベルアップしているといいます。
モーターによる緻密なアシストがAWDの安心感をレベルアップさせた

試乗の舞台となったのは群馬県のサイクルスポーツセンター。自転車競技のためのコースだけあって道幅も狭く、アップダウンも厳しいなかなかの難コースです。しかも、試乗した日は気温が高く路面の一部が溶けてシャーベット状になっていました。もちろん試乗車はスタッドレスタイヤを装着し、安全に配慮されているのですが、東京生まれ東京育ちの人間にとってはなかなか緊張するコンディションです。
ところが、コースを3周もするころには、気持ちも落ち着き、クルマの動きを冷静に観察しながらグリップの限界を試す気持ちになっていました。その理由は、クルマの動きがとてもわかりやすく、スピードの出し過ぎさえ気を付けていれば、ステアリングを向けた方向に進んでいくことがわかったからです。クルマがドライバーの意図を汲み取りながら、車両の動きをが緻密にコントロールしてくれるのです。

しかもそれに気がつけたのは、後に比較用にテストしたターボ車に乗ったから。ターボ車は従来のフォレスターと同様、ドライバーがコントロールしている実感が強くて運転していてとても楽しめました。しかし、スムーズさを意識して走ろうとすると、先ほど運転していたストロングハイブリッド車よりも丁寧な操作が必要であることに気がついたのです。それだけ制御が自然だったのでしょう。
たとえばスキー旅行に出かけるとして、行き道ではどちらも楽しくドライブできます。しかし、暗くなった帰り道を疲れた身体で運転するのだとしたら、選びたくなるのはストロングハイブリッド車です。
カッコいいフォレスターは雪道での走りも素晴らしかった!

誰が乗ってもスムーズで安心感のある走りを提供するストロングハイブリッド車と、ドライバーの操作に呼応して走る喜びを与えてくれるターボ車。パワートレインの違いがキャラクターに与える影響を、スノードライブでは際立って感じることができました。
一方で共通していたのが、歴代フォレスターから受け継がれたSUVとしての完成度の高さです。とくに視界の良さと運転の楽しさは、ライバルに対して大きなアドバンテージだと言えるでしょう。新型フォレスター、お世辞抜きに良いクルマです!