新車試乗レポート
更新日:2025.06.02 / 掲載日:2025.06.02

【MINI JCW】電気じかけのジョン・クーパー・ワークス【九島辰也】

文●九島辰也 写真●MINI

 知っている人は多いと思うが、2024年をピークにMINIは新世代へとモデルチェンジした。アイコンとなる3ドアハッチバックが4世代目にバトンタッチした他、BEV専用モデルのエースマンが現れた。また、ネーミングではグレード名だったクーパーがモデル名に格上げされ“MINIクーパー”となり、クロスオーバーがカントリーマンといった伝統的な名前に変更された。その意味で2024年はすべてが見直された年といっていいだろう。

 そして今年、MINIのスタンダードモデルを追従するように、それらをベースとするJCW(ジョンクーパーワークス)もまたモデルチェンジした。そもそも日本での販売比率が高いJCWだけに待っていた人は多いと思う。先日もディーラーイベントでJCWオーナー数人にお会いしたが、みなさん納車を楽しみにしていた。なんたってその中の多くがJCWからJCWに買い替えていたのだから恐れ入る。それだけ中身が濃く、ドライバーに中毒性をもたらすクルマということだろう。

 先日、モデルチェンジしたJCWを英国でテストドライブした。MINIのメインファクトリーがあるオックスフォードに近いコッツウォルズ周辺のカントリーロードで、だ。導かれたのはマナーハウス。その駐車場に4タイプのJCWが並んでいた。

ガソリンエンジンを搭載する新型MINI JCWと新型MINI JCW コンバーチブル

 パワーソース別にいうと、ガソリンエンジンの3ドアハッチバックとコンバーチブル、バッテリーが動力源の3ドアハッチバックとエースマンだ。JCWカントリーマンALL 4はすでに2024年に発売を開始しているので、今回は出番なし。

 それはともかく、JCWはパワーの出力アップ、ボディ剛性の向上、足回りのリセッティングを行っている。ガソリンエンジンにおいて言えば、3ドアハッチバックとコンバーチブルは231馬力、カントリーマンは317馬力となる。それぞれのモデルのクーパーSは204馬力だから、数値が上がっているのがわかる。言うなればメルセデスでのAMG、BMWのMといったポジションだ。

MINI JCW エレクトリック

 で、今回の目玉はJCW初となるバッテリーを動力源とするBEVモデル。3ドアハッチバックのクーパーE(SE)とエースマンがそのベースとなる。ちなみに、この2モデルは共通のプラットフォームで成り立っている。同じ3ドアハッチバックでもガソリンエンジン車とBEVの基本骨格は別物だ。事実両者のコクピットに座ってみればわかるが、ボンネットの高さを含め視界の広さは全然異なる。ダッシュボードの位置からして異なるのだ。

 そんなことからもわかるように、BEV2モデルのJCWはパワーユニットも共有する。どちらもシステム最高出力は258馬力を発揮。MINIクーパーSEもエースマンSEも218馬力だから各々40馬力のアップとなる。

 では、実際に走らせた印象だが、どのモデルもしっかりJCWしている。ダンパーの減衰圧やバネレート、ステアリングレシオなど全てが専用チューニングされ、レーシーな走りを見せる。ステアリング、アクセル、ブレーキといった操作系はクイックレスポンスで、思った通りの動きをしてくれる。スタンダードモデルのエクスペリエンスを“ゴーカート”にしたのがデフォルトといった感じだ。しかも、それより出力をアップしているのだから速さが際立つ。

MINI JCW コンバーチブル

 4つのモデルの中でもJCWらしさが強いのはやはり3ドアハッチバックだろう。特に乗り心地がそうで、ショートホイールベースのボディは硬めの足が強調される。フラットな路面はともかく、英国のカントリーサイドにある凸凹した道では身体を上下に揺さぶられる。

 その点ではコンバーチブルの方が若干乗り心地がいい。ボディ剛性が落ちる分路面からの入力の逃げ場がある。が、それは屋根を開けている時の話で、閉めると急に路面からの突き上げが強くなる。もしかしたら閉めた時のボディ剛性はハッチバックより高いのかもしれない。

MINI JCW エースマン

 それじゃJCW初のBEVはどうかというと、意外なほど乗り心地は快適。特にエースマンはそうで、ロングホイールベースが功を奏しているようだ。開発陣によると硬すぎない足を作るのが大変だったという。でもBEV+JCWの醍醐味はそこじゃない。注目すべきはEVならではの加速だ。そこは開発陣も遠慮はいらないと思ったのだろう。スタートダッシュはハンパなく、ずっと身体はシートに押し付けられる。さらに言えば、今回はEパワーブーストが装備され、モアパワーが発揮される。トルクステアを発生させながら、まるで宇宙戦艦ヤマトがワープするかの如く景色を後へ流していく。

 というのが今回のインプレッションだが、JCWはかなりヤンチャに仕上がっている。特にBEVとのマッチングはスペック以上の体感だ。果たして日本のマーケットはこれをどう受け止めるのか。JCWオーナーたちの動向が気になるところである。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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