新車試乗レポート
更新日:2018.11.15 / 掲載日:2015.05.21
プジョー 508 SW 試乗レポート

細部まで気を配った進化で魅力アップ
フロントビューを見ればわかるように、フェイスリフトを実施した508は、ルックスのプレミアム感を大幅に向上している。ヘッドライトをフルLEDとすることで、夜間の視認性、安全性のレベルアップも図られた。そしてインテリアに目を向ければ、機能と質感の両面でブラッシュアップを行っている。7インチタッチスクリーンを見やすい位置に置くことで、ナビなどの視認性と操作性を改善したのが注目点だ。
だが、走りにこだわりを持つファンには、パワートレーンのリファインのほうがより重要度が高いはずだ。1.6L直噴ターボはパワーを9馬力強化しただけでなく、トルクの出方もよりリニアになった印象なのだ。加えて、6速ATの変速プログラムもより洗練されたものとなり、トータルとして走りの洗練度や快適度を高めた。また、こもり音の低減も、508の走りをより魅力的に変えたポイントといえる。

そしてシャシー。17インチ55タイヤを履くグリフの走りは、しっかりした操安性に好感が持てる半面で、ときにタイヤの硬さを意識させるものだった。だが、新型は足の動きがしなやかになり、タイヤのあたりは全体にマイルド方向へと変化。プジョーのフラッグシップらしいたおやかな乗り心地を得たことは、多くのファンを喜ばせる進化点だろう。
挙動は以前にも増して落ち着いていて、高速走行では高い直進性と重厚な乗り味をもたらすから、長距離走行には最適な相棒となるだろう。また、ストップ&スタートシステムの採用やギヤ比のハイギヤード化などにより、燃費性能が改善されたのも見逃せない点で、エコへの配慮も進んでいる。進化の度合いは数値から期待する以上と言っていい。さらに、グリフに標準のレザーシートは、しっとり上質なナッパレザー仕様となり、調整機能もより充実している。細かなところにまで、改良のメスが入れられたことがわかる。
文●森野恭行 写真●内藤敬仁、北川 泉
問い合わせ プジョーコール TEL:0120-840-240
Detail Check
コックピット
コックピット
インパネセンターの上方にデジタルタッチスクリーンを配置することで、視認性と操作性を大幅に改善。また、バックアイカメラ(全車)やブラインドスポットモニター(グリフ)を採用するなど、装備の充実も図った。
インテリア
インテリア
Dセグメントワゴンらしい広さと快適性が自慢。SWはパノラミックガラスルーフを標準で採用し、グリフは上質なナッパレザーシートも装備する。
エンジン
エンジン
1.6L直噴ターボの心臓はパワーを9馬力をプラスすることで、165馬力/24.5kg mの性能を発揮。ストップ&スタートシステムの新採用もカギで、燃費値を約28%も改善した。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
容量は余裕の560L。6対4分割可倒式の後席を倒せば1598Lにまで拡大できる。グリフは電動開閉式ゲートが標準だ。
主要諸元:プジョー 508 SW グリフ(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4830×1855×1505mm |
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ホイールベース | 2815mm |
トレッド前/後 | 1575/1545mm |
車両重量 | 1560kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1598cc |
最高出力 | 165ps/6000rpm |
最大トルク | 24.5kg m/1400-3500rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/マルチリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤサイズ前後 | 215/55R17 |
全国メーカー希望小売価格(発表 2014年12月19日)
508 SW アリュール(6速AT) | 397万8000円 |
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508 SW グリフ(6速AT) | 462万1000円 |
Body Color
■アルタンス・グレー ■ビスター ■エジプシャン・ブルー □ビアンカ・ホワイト ■ベルラ・ネラ・ブラック □パール・ホワイト |