新車試乗レポート
更新日:2024.11.20 / 掲載日:2024.11.20

ホンダの次世代EV「0シリーズ」先行試乗!

ホンダの次世代技術が集合

Honda 0 Tech Meeting 試乗&取材リポート

ホンダのものづくりセンターにて、「Honda 0 Tech Meeting」が開催された。2026年にグローバル市場へ投入される次世代EV「0シリーズ」に搭載予定の技術が展示されたほか、その技術を盛り込んだプロトタイプにも試乗することができた。その様子をリポートしていこう。

●文:川島茂夫

次世代の「0テック」技術

今回発表された「0テック」技術をごく簡単に言えば「効率化」。モーター/ギヤ/インバーター等を一体化したe-アクスルは効率を現状BEV一般平均より17%向上させただけでなく、パッケージ寸法もコンパクト化。メガキャスト技術により構成部品を大幅に減少させたバッテリーパックなど省スペース化への試みは新技術の見所でもあり、2タイプの0シリーズコンセプトモデルの特徴にもなっている。
また、e-アクスルは50kWと180kWの2仕様を開発。180kWはBEVモデルの主駆動輪用設定で、2WDでは後輪駆動で展開。50kW仕様は4WDの従駆動輪用に開発。BEVだけでなく、HEV4WDモデルの後輪駆動用にも展開を予定。従来までHEVにも機械式4WDを用いていたホンダだが、今後は従駆動輪を電動化、つまりツインモーター型4WDも採用されることとなった。発表された0テック技術はHEVを中心とした電動化過渡期の充実にも役立つ訳だ。

薄型バッテリーパック生産の軸となる6000トンクラスのダイキャストマシン「メガキャスト」。
「サルーン」のフレーム骨格。サスペンションは前後ともにエアサスが搭載されている。
軽量&薄型バッテリーパックは、13個のモジュールで構成されており、アルミホイールがその周りを囲む。

0シリーズプロト車試乗

試乗したプロトは0シリーズの次世代技術を盛り込んだアコードボディのセダンタイプ。
BEV系の技術以外ではサスにエアサスを採用し、パワートレーンも足回も電子制御化。車両運動制御の近未来モデルでもある。
ならば別次元の走りを示すかといえば、そうでもない。何処でも安心して意のままに操れる。同乗者にも優しく、乗り心地に良質な味わいがある。他のホンダ車が目指す走りと根本は変わらない。異なるのは達成レベルだ。
BEVゆえにドライバビリティは自由自在。スポーツモードでは少々やんちゃな部分もあるが、ノーマルモードでは悠々と滑らかなパワーフィール。中立付近はしなやかに、ストロークするほどに粘り、不要な揺れが極めて少ないサス。加速や定常円旋回でじわりと沈むリヤサスが車格感を高める。しかも、何れも予測しやすい過渡特性を示し、それがクルマとの対話感を生み出す。快適性とファントゥドライブの両立点が際立って高い走りだった。

直線ではのびやかな加速で、コーナリング時に沈み込むリヤサスはワンランク上の車格感を生み出す。

Modulo 30周年記念トークイベント開催!

ホンダの開発思想に基づいた純正アクセサリーブランド「Modulo」の30周年記念トークイベントが青山ウェルカムプラザにて開催された。Modulo仕様のクルマが展示されたほか、開発アドバイザーの土屋圭市氏など豪華ゲストを迎え、Moduloの魅力や開発秘話について熱く語った。

展示されたシビック用のテールゲートスポイラー。鋸刃を配置し、車両安定性を高めている。
ModuloのアクセサリーでカスタムされたS2000やNSXなどの展示も行われていた。
この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

この人の記事を読む

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ