新車試乗レポート
更新日:2018.10.06 / 掲載日:2014.10.24
トヨタ ランドクルーザー 70 試乗レポート
トヨタ ランドクルーザー 70 試乗レポート
試乗
【期間限定車】
発表/平成26年8月25日
トヨタ自動車・お客様相談センター
0800-700-7700
文●森野恭行 写真●編集部(2014年8月)
■ランクル70が期間限定で復活さっそく受注殺到の人気ぶり!
誕生30周年を記念して、母国日本での復活デビューを果たしたのがランクル70。本物のオフローダーを愛し続けるマニアは「待ってました!」とばかりに即応し、発表1カ月で月販目標の18倍の3600台の受注を獲得するほどの人気。ちなみに、モデルはセミロングボディのバンと、スーパーロングのダブルキャブ・ピックアップ(なんと全長5270mm)の2種。受注の75%がバンだという。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
豪州で需要のあるV8ディーゼルターボを積むために、前部フレームを一新。それに伴いフロントトレッドを拡大した点を除けば、基本設計は不変だという。でも、再発売されたモデルの走り味は、ボクの記憶に残るランクル70(04年に国内では消滅)とは、まるで異なるものだった。
大きく変わったのは心臓。旧式な3L直4ディーゼルターボから4L V6ガソリンへの心臓移植で、速さや静粛性が飛躍的に進化したことは容易に理解できる。加速はスムーズかつ力強く、高速走行も快適にこなすのだから、都会派クロスオーバーにだって大きく遅れをとることはない。シフトやクラッチ操作もスムーズかつイージーなため、「MTは久々」というひとでも大丈夫だろう。
でも、それ以上の驚きはシャシーの進化。4回転以上も回るステアリングの操作は忙しいが、切ればきちんと応答し、ペースを上げても十分正確なハンドリングを提供してくれるのだ。しかも、乗り心地だって十分に快適な仕上がり。操縦性はゆるゆるで、飛ばせば盛大にロール……という昔の70を知るだけに、30年積み上げてきた改良の成果がよくわかる。細いチューブ式タイヤを履くピックアップの走りはグッと鈍めの味つけだが、それでも操縦安定性の能力は十分な領域にある。
■インテリア/エクステリア写真[1]
現行型のインパネはモダン。だが、水平基調のデザインは不変だ。その理由は、路面の凹凸や車両の傾斜をつかみやすくするため。ステアリングはチルト&テレスコ調整付き。
乗り心地の進化には、つくりのいいシートも大きく貢献している。後席は大人が快適に座れる空間を有し、畳めば写真のように大きな荷室を生み出せる。とにかく実用的!
■インテリア/エクステリア写真[2]
抜群に粘り強く、かつパワフルな4L V6を搭載。静粛性も優秀だ。惜しいのはプレミアムガス指定な点。
スーパーロングボディのダブルキャブ・ピックアップ。長大なホイールベースと細めのタイヤが、独特の乗り味を生み出すカギだ。
タフなフレームと前後リジッドサスを持ち、デフロック付きパートタイム4駆メカを備えるランクル70にとっては、こんな走りも朝飯前。急傾斜の岩場も、泥濘地も「遊び場」としてしまう。
トヨタ ランドクルーザー70 バン(5速MT)
全長×全幅×全高 | 4810×1870×1920mm |
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ホイールベース | 2730mm |
トレッド前/後 | 1555/1460mm |
車両重量 | 2120kg |
エンジン | V6DOHC |
総排気量 | 3955cc |
最高出力 | 231ps/5200rpm |
最大トルク | 36.7kg m/3800pm |
JC08モード燃費 | 6.6km/L |
サスペンション前後 | 車軸式 |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 265/70R16 |
価格
ランドクルーザー70 | 350万円~360万円(全グレード) |
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