新車試乗レポート
更新日:2023.11.28 / 掲載日:2023.11.27

【DSオートモビル DS4】デザイン優先。だがそれがいい

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

 DS4というクルマをご存知だろうか。DSオートモビルのCセグメントに位置するハッチバックである。そもそもはシトロエンブランドとして売られていたが、2015年新たにDSオートモビルが設立されるとフェイスリフトしてDS4として発売した。その意味では先代は中途半端なイメージだったのは否めない。

 現行型は2021年にヨーロッパで発表されたもので、日本では2022年4月から販売を開始している。DSオートモビルとして4番目に生まれたモデルだ。これまでのCセグメントとは異なるプレミアムCセグメントというカテゴリーに属す。

徹底的にこだわったデザインはクラスの領域を超えている

DSオートモビル DS4 エスプリ・ド・ヴォヤージュ

 特徴は新世代のアヴァンギャルドなデザインと最先端のテクノロジー。ハッチバックという大衆的なパッケージングでありながらプレミアムさを前面に押し出し新しさを提案している。

 そんなスタイリングだけに、2022年1月にパリで行われた第37回自動車フェスティバルにおいて、‘Most Beautiful Car of the Year’を受賞した。いうなれば、「世界で最も美しいクルマ」といったところだ。確かにグリルやヘッドライトユニット、ホイールデザインにとどまらずかなり細部までデザインされている。フルLEDデイタイムランニングライトの光り方からして美しさを醸し出している感じだ。

デザインを優先したインテリアは独自の魅力を放つ

DSオートモビル DS4 エスプリ・ド・ヴォヤージュ

 インテリアもそう。ボタンやダイヤルなどの操作系スイッチを極力なくし、シンプルかつモダンに仕上げている。おかげで高級感はハンパなく、2つや3つ上のクラスのクルマに乗っているような気分になる。写真を切り取るとフルサイズサルーンのようだ。でもって細部にはDSシリーズのデザインモチーフのひとつ“菱形”が散りばめられている。

 その菱形でまず目につくのはスターターボタン、そして次はドア側に取り付けられるウィンドウの開閉スイッチだろう。ただこちらはあまり操作性がよくない。凝ったデザインが直感的な操作を邪魔する。実際に一瞬「ん?」と考えてしまった。

 とはいえ、個人的にはそれでいいと思う。ここ数年デザインと操作性を両立させる傾向が強いが、もはやデザイン優先でいいのではないかと思いはじめた。というのも、両立ばかり追求するとどこも同じようなデザインになりがちだからだ。80年代は使い勝手よりデザイン優先のクルマは少なくなかったからおもしろかった。最近流行りの“ヤングタイマー”なんて見ていると、それを思い出す。

試乗車はDSコレクションの「エスプリ・ド・ヴォヤージュ」

DSオートモビル DS4 エスプリ・ド・ヴォヤージュ

 ちなみに、今回ステアリングを握ったDS4はエスプリ・ド・ヴォヤージュというグレードで、ファッション業界にインスピレーションを得た“DSコレクションモデル”のひとつとなる。シャイニーブラックのDSウィング、特別加飾のドアミラーハウジング、19インチの専用アルミホイール。ペブルグレーのレザーシートなどなどを装備する。ボディカラーはクリスタルパールだ。う~ん、かなりセンス良くまとまっている。

 DS4のパワーソースは130psの1.2リッターガソリンエンジンと同パワーの1.5リッターディーゼル、それと225psの1.6リッターガソリンエンジン+モーターのハイブリッド車がある。どれも魅力的なので選ぶのが難儀なラインナップだ。

 とはいえ、パワーではハイブリッドモデルに軍配が上がる。実際に動かしてもそうで、クラスを超えた走りを見せてくれた。高速道路では合流、追い越しでもたつくところはなく、終始力強かった。巡航では主にガソリンエンジンが活躍するが、場面場面でモーターのアシストが光るし、赤信号からのリスタートではモーター自体がグイッとタイヤを強く押し出してくれる。あまりアクセルを深く踏まずにそうした走りができるのはハイブリッド車のメリットだろう。

 そして何より乗員を楽しませてくれるのが乗り心地の良さ。フランスの高級車復活を掲げたブランドだけにそこは秀逸にセッティングされている。路面からの入力はすべてバネ下で終わらせてくれるイメージだ。それに日本車ならピッチングが起きそうな19インチという大きめのタイヤサイズながらこの乗り味はすごい。こちらもまたインテリアデザイン同様クラスを超えた仕上がりと言える。

まとめ

 というのがDS4というクルマ。フランスの高級車を目指すため価格は少々高めだが、それに見合うつくりになっていると思う。まぁ、広く認知されるまでは自己満足の世界だけどね。それでもこんなクルマ他にないから、このセンスに共感する方はぜひ一度実車をご覧いただきたい。写真よりも美しい仕上がりに感動することだろう。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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