スクープ
更新日:2021.06.02 / 掲載日:2021.04.19
スクープ! 新型エクストレイルは新型e-POWERを搭載して2021年末デビューへ!

新型エクストレイル中国仕様
2021年4月19日、2021上海モーターショーのプレスカンファレンスにおいて新型エクストレイルがお披露目された。先に発表されている北米向けローグとエクステリア/インテリアデザインを共有しており、バッジ違いのモデルとなっているが、ローグの2.5Lガソリンエンジンに対し、搭載されるパワートレーンが異なっている。

新型エクストレイル中国仕様
ここで、4代目となる日本仕様の新型エクストレイルのスクープ情報とともに中国仕様のエクストレイルの詳細をお届けしよう。日本仕様の新型エクストレイルのエクステリア/インテリアデザインは中国仕様のエクストレイルと同一のものとなる。パワートレーンも中国仕様と近いラインナップとなる模様だ。中国仕様のエクストレイルは、まず2021年末に可変圧縮比エンジンであるVCターボエンジンを搭載したモデルから発売され、セダンタイプの「中国仕様シルフィ」を皮切りに日本ではノートやセレナ、キックスに搭載されているe-POWERの採用もアナウンスされている。
2LVCターボエンジン
e-POWER
この新たに搭載されたVCターボエンジンこそが、新型エクストレイルe-POWERのカギを握る新技術なのだ。そもそもVCターボエンジンは2016年に世界初の量産型可変圧縮比エンジンとして世界初公開され、圧縮比は8:1(高性能)から14:1(高効率)の間で自在に変えることができ、6気筒ガソリンエンジン並みのパフォーマンスとディーゼルエンジンの特徴である高いトルクと効率性が特徴だ。また騒音や振動が少なくコンパクトであることもアピールされている。2L4気筒タイプのものが2017年にデビューした日本未発売のインフィニティQX50を皮切りに搭載され、これも日本未発売だが、ミドルクラスセダンのアルティマにも採用された。

今回発表された中国仕様の新型エクストレイルはこのVCターボを3気筒化。排気量は1.5Lとなっている模様で、最高出力204PS/最大トルク300Nmとアナウンスされている。日本向けの新型エクストレイルに搭載されるe-POWERは、この1.5LVCターボエンジンを発電用エンジンとして搭載し、新世代e-POWERとしてデビューを飾る。この新世代のe-POWERは、2021年2月に欧州向けに発表されたエクストレイルともプラットフォームを共有する「キャシュカイ」への搭載がアナウンスされており、欧州向けの新型キャシュカイは、1.3L直噴ターボエンジンに12Vのマイルドハイブリッドシステムの組み合わせに加え、もう一つのパワートレーンとして導入されるという。新型キャシュカイの1.5LVCターボエンジン搭載のe-POWERは最高出力140kW(187PS)/最大トルク330Nm(33.7kg・m)。1.2Lエンジンを搭載する現行型ノートの85kW(114PS)/最大トルク280Nm(28.6kg・m)に対し大きくパワーアップしている。

e-POWER 4WD。SUVボディへの搭載概念図
ノートe-POWER 4WD
ノートe-POWER 4WD

日本では2021年秋以降の発売が予想される新型アウトランダー
そしてSUVとして気になるのが4WDシステムだ。中国仕様の新型エクストレイルは3気筒VCターボエンジンに第2世代の4×4-iインテリジェント4WDを搭載している。日本向けの新型エクストレイルに非電動車がラインナップされるのであれば、この組み合わせでの発売が濃厚だ。しかし、ここ最近の日産の国内市場の戦略は電動車へのシフトが顕著だ。新型ノートのようにガソリン車をバッサリ切る可能性もある。その場合はノートで採用されたe-POWER 4WDをより出力を向上させて設定してくるはずだ。2021年秋のデビューの頃には、ルノー・日産・三菱自動車アライアンス成立後初の共同開発プラットフォームを採用した三菱新型アウトランダーも発売される模様だ。現行型同様2モーター4WDを採用する新世代PHEVを搭載の新型アウトランダーとの対決が今から楽しみだ。