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更新日:2022.03.16 / 掲載日:2022.03.04
RENAULT ARKANA【グーワールド コラム/ニューモデル】

文●工藤貴宏 写真●ルノー
問い合わせ:ルノー・コール TEL:0120-676-365 URL:https://www.renault.jp
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年4月号の内容です)
この春デビュー! 新型ルノーの魅力を先取り

ルノーの新型車「アルカナ」。CセグメントのクーペスタイルSUVというパッケージングも同社にとって新しい提案だが、それ以上に注目すべきポイントがある。ハイブリッドシステムだ。
ハイブリッド車は日本が世界をリードし欧州勢はそれを追う立場といえるが、その状況は日本と欧州で大きく異なる。日本では“ストロングハイブリッド”とか“フルハイブリッド”と呼ばれる高出力のモーターを組み合わせてエンジンを止めて走れる範囲が広いタイプが広く普及しているのに対し、欧州車の中心は出力の小さなモーターに留まる“マイルドハイブリッド”が中心で、その上となると高出力モーターと外部充電が可能な大型バッテリーを組み合わせた高価な“プラグインハイブリッド”になるのだ。日本でメインとなっているストロングハイブリッドは欧州では完全にマイノリティなのである。
そんななか、アルカナは欧州車としてはめずらしいストロングハイブリッドを搭載。94馬力/15.1kgmを発生する1.6Lの4気筒自然吸気エンジンに、49馬力/20.9kgmのメインモーターと20馬力/5.1kgmのスターター&ジェネレーターを組み合わせるシステムは独自色が強い。そこに歯車が常にかみ合うことで動力伝達効率に優れたドグクラッチを組み合わせることで、ダイレクト感を生み出している。
ドグクラッチといえば、市販車に採用されることは異例で、モータースポーツ車両に搭載するものだというイメージを持っている人も多いことだろう。じつは「E-TECH」と呼ぶこのハイブリッドシステムは、ルノーのF1のエンジニアと協業で、F1参戦で得たノウハウも多く生かされながら作り上げたものだという。今どきのF1はエネルギー回生システムを搭載したハイブリッドであり、まさに「レースは走る実験室」なのだ。正式な発表に期待したい。


