輸入車
更新日:2022.03.25 / 掲載日:2021.11.04
アウトドアモデル特集/どこまでも走りたくなる!アウトドアファーストな輸入車選び

写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年12月号の内容です)
※中古車参考価格はすべてグーネット2021年10月調べ。
お気に入りのクルマで出かける大自然は、心も身体もリフレッシュしてくれる! アウトドアの人気は今に始まった話ではないが、コロナ禍の影響も重なり、ここにきてかつて以上の盛り上がりを見せているのはご存じのとおりだ。しかし、クルマ好きたるもの、せっかくのアウトドアもお気に入りのクルマで楽しみたい! そうなると、チョイスするのは必然的に輸入車。今月はそのなかでもとっておきのモデルを紹介したい。
[ジープ ラングラー アンリミテッド]圧倒的な人気を誇るライフスタイルオフローダー

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
ジープらしい堂々としたスタイリングに、悪路をものともしない本格的なオフロード性能。そんなラングラーは、昨今のSUVブームとは一線を画するキャラクターで、市場では大人気の1台だ。まさに男のタフギアのイメージだが、女性にも人気。
キャンプ場では羨望の眼差し!?
近年、急速な盛り上がりを見せるアウトドア。特にキャンプ人気の高まりはものすごく、用品もお手軽なものから本格的なものまで多彩に揃う。そのため、気軽な気持ちで始めた人たちも、周囲のキャンパーたちが愛用する本格的な用品の機能とカッコよさに魅せられ、どっぷりとハマってしまう人も多いようだ。
そうなれば、キャンプに出向く愛車選びも重要。気分を上げてくれる存在として、真っ先に思い浮かべるのは、やはりSUVだろう。
なにしろ自然豊かなキャンプ場には、ラフロードがつきもの。その先にあるベスポジを目指し、グングン突き進むSUVの雄姿は、インスタ映え間違いなし。もっとも昨今のキャンプ場は、しっかり整備されているので、どんなクルマでも問題はない。しかし、大切なのは、その道中とキャンプサイトの雰囲気を盛り上げてくれる1台である。ラングラーは、そんな盛り上げ役にも最適。
軍用ジープを原点とするラングラーの逞しいスタイルは、まさに「豪快」、「武骨」、「頑丈」などの言葉が似合う。しかし、最新のラングラーは、今どきの高級SUVにも引けを取らない快適なクルマでもある。
その迫力ある姿から、ここまでのクルマは不要と思うかもしれないが、大きさはミッドサイズSUVほどなので、街中でも意外と困らない。取りまわしだって、スクエアなデザインと切れ角の大きいステアリングの恩恵で、全然悪くない。そして車内は広く、アメ車らしいたっぷりとしたシートのおかげで座り心地も上々なのだ。
質実剛健に映るダッシュボードも、最新機能をしっかり押さえる。最新のインフォテインメントシステムが標準で、Car PlayやAndroid Autoに対応。そして、ナビや音楽鑑賞もしっかりとサポート。またロングドライブで重要となる高速走行時のアシストとしては、ACCや側後方接近車警報機能などが役立つ。意外と気の利くやつなのだ。
もしラフロードを走る必要に迫られても、ゆとりの最低地上高やセレクター付きの4WDシステムが、楽々と困難を乗り越えてくれる。だから誰でもドライバーを英雄に見せてくれる。
秘密兵器は、着脱可能なルーフパネル。ラングラーは、フロントガラスを残して、ルーフをすべて取り払い、オープンカーにも早変わり。映画のワンシーンのような荒野を駆けるジープの雄姿を自身で再現できてしまう。ただすべてを取り払うのは、意外と手間。そういうときは、前席の頭上だけ取り払うことも可能。これなら、突然の降雨でも、すぐに屋根の取り付けができるのでご安心を。
ここまで芸達者なSUVは、そうはない。アンリミテッド・スポーツならば、558万円と現実的なプライスを掲げる。唯一の弱点は、燃費かもしれないが、3.6Lとクロカンの車重を考慮すれば、かなりお行儀はよい。しかも輸入車ながら、レギュラー仕様だ。
さぁ清水の舞台から飛び降りるつもりで、ラングラーに乗ってみよう。いつものドライブが、ワクワクする冒険に早変わりするだろう。
[PROFILE]自動車ジャーナリスト 大音安弘
1980年生まれ。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在は自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車はすべてMT車という大のMT好き。
ジープ ラングラー アンリミテッド スポーツ(8速AT) ●全長×全幅×全高:4870×1895×1840mm ●ホイールベース:3010mm ●車両重量:1970kg ●エンジン:V6DOHC ●排気量:3604cc ●最高出力:284ps/6400rpm ●最大トルク:35.4kgm/4100rpm ●新車価格:536万円~658万円(全グレード)

助手席側に大型グリップを備えるなどクロカンらしい重厚なデザインのダッシュボード。そのイメージとは裏腹に、快適機能もしっかりと備える。シートや足もとにはゆとりがあり、長距離移動も楽々とこなせる。

視認性に優れるアナログメーターの中央にあるカラー液晶インフォメーションディスプレイは、必要な車両情報が分かり易く表示。使い方に迷いそうなパートタイム式4WDも、便利なフルタイム4WDモードがある。

バックドアの開閉は、ドアと窓が別々に。ラゲッジの床面はフラットなので、積み込みも容易。さらに床下収納も確保。2分割式後席を倒せば、約2000Lまで拡大する。

アメ車らしいトルクフルさを誇る3.6L V6DOHCエンジンは、ラングラーの象徴のひとつ。旧式エンジン特有の少し荒々しいエンジンサウンドも、クロカンにはよく似合う。しかも最新式8速ATの恩恵で、燃費も意外と悪くない。
[シトロエン ベルランゴ]圧倒的な人気を誇るライフスタイルオフローダー

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
家族と楽しいアウトドア時間を過ごしたいけれど、国産ミニバンじゃどうにも盛り上がれない! そんな貴方にオススメなのが、シトロエンベルランゴ。これまでこのジャンルでは、ルノーカングーの一人勝ちが続いていたが、ようやく強力なライバルが登場した。

頼もしい実用性と遊び心あるデザイン
ファミリーを中心に高い支持を得るミニバンは、積載能力も高いので、アウトドアには打ってつけ。しかし、それはトランスポーターとして見た場合の話。そのビジュアルや走りなど冒険の盛り上げ役には、ちと弱い。そんな悩めるミニバン派の救世主となるのが、シトロエンの新星ベルランゴだ。
独特だが、どこか愛嬌あるフロントマスク、アクセントカラー入りのプロテクションモールも、なぜかお洒落。ルーフレールさえ、個性を主張。どこから見てもスタイリッシュなワゴンに映る。しかも、上級車のような煌びやかな装飾もないので、アウトドアシーンにもよく馴染む。
意外なことに、全幅と全高がまったく同じという真四角な形状。ここまでスクエアなのは、歴代ベルランゴは、バンとしても活躍してきたことにある。つまりプロも納得の積載能力を備えているというわけだ。
その言葉を素直に受け付けると、外見とは裏腹に、簡素なインテリアを思い浮かべるかもしれない。しかし、そこはバカンスもある欧州育ちのミニバンだ。前席だけでなく、3人掛けの後席もそれぞれ独立。そして助手席と後席は可倒式なので、荷物に合わせてシートレイアウトの変更が可能だ。もちろん、欧州車らしい疲れにくいしっかりした作りのシートである。
室内で特筆すべきは、ユニークな小物入れたち。なんとキャビンの頭上には、列車のようなフローティングラックが備わる。しかも、サンルーフを邪魔しないように、スケルトン構造という凝りよう。ここには14Lの容量を確保する。さらに頭上の収納は、前席上とラゲッジにも存在。前席にはサンバイザーの上のラックが18L。ラゲッジ上の収納ボックスは、約60Lとやや大きめのスーツケースほどのサイズ。このボックスは、後席側とバックドア側の両方からアクセスができるのも便利だ。
ラゲッジスペースにも工夫があり、ボードを使って荷室自体を棚のように使える。このようにいろいろな荷物を最適化できるのも、ベルランゴの特徴なのだ。
欧州育ちだけに走りも心地よい。欧州サルーンのような俊敏さはないが、1.5Lディーゼルターボと8速ATのコンビがスムーズな走りを見せてくれる。乗り心地は欧州ワゴンらしいしっかり感が強いものの、姉妹車であるプジョー・リフターとも味付けが異なり、シトロエンらしいソフトな感触も大切にしている。
これまでフランス車は先進機能の遅れが弱点とされたが、新世代シトロエンは、その点も抜かりなし。それはベルランゴも同様で、駐車に役立つバックカメラやソナーセンサー、ドライバーのうっかりを支援する衝突被害軽減ブレーキとブラインドスポットモニター、ロングドライブの必需品となるACCなど充実の内容を誇る。
ここまで揃うと、ミニバンとしての弱点は、3列目シートがないくらい。しかし、年に数回程度の出番のあるシートの存在よりも、マルチに使えるベルランゴのほうが断然、活躍の場は多いはず。次は遊び心を刺激するミニバンにしてみませんか?
シトロエン ベルランゴ シャイン XTRパック(8速AT) ●全長×全幅×全高:4405×1850×1850mm ●ホイールベース:2785mm ●車両重量:1630kg ●エンジン:直4DOHCディーゼルターボ ●排気量:1498cc ●最高出力:130ps/3750rpm ●最大トルク:30.6kgm/1750rpm ●新車価格:325万円~362万9000円(全グレード)

シックなデザインのコックピットまわり。中央のセンターコンソールボックスも収納性が高い。1.5Lディーゼルターボの走りも力強い。

洒落たデザインのファブリックシートは、シトロエン伝統の快適な座り心地も提供。しかも助手席と後席が可倒式なので、長物も楽々収まるのだ。

積載性に優れる四角い荷室は、標準597L~最大2126Lを確保。さらにラゲッジ上には、後席からもアクセスできるユニークな収納ボックスも備わる。
[メルセデスEQ EQC]電気自動車でもキャンプは楽しめる!

航続距離400kmのEQCなら、ロングランも怖くない!もちろん急速充電にも対応。メルセデスの先進機能と2モーター4WDが生む快適な走りは、まさにアウトドア行きのファーストクラス。荷室容量も標準500L~最大1460Lと十分だ。

[フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアント]ワゴンボディでも大丈夫です!

手頃なサイズのゴルフでも、ワゴンならば標準611L~最大1642Lという大きな荷室容量を確保。しかもゴルフⅧからは、ワゴンが専用ボディ化され、後席足もとのゆとりも増した。キャリアを追加しやすいルーフレールも全車に標準。

日本上陸が待ち遠しい新型車たち

文●ユニット・コンパス 写真●BMW、メルセデスEQ、ルノー
日々目まぐるしく状況が変わる自動車業界。各社は生き残りをかけて新しい提案を打ち出している。ここでは日本導入が待ち遠しいニューモデルたちを紹介しよう。
アウトドア系EVも登場 自然と調和する社会へ
より安全で便利に使いやすく、そしてカーボンニュートラルな存在へと進化している輸入車たち。アウトドアを楽しむのも、そもそも豊かな自然環境があってこそ。持続可能なカーライフのためには、立ち止まることはできないのだ。
ここで紹介しているのは、本国で発表されたばかりのニューモデルや日本導入が間近となっている新型だが、どれも共通するのが優れた環境性能を備えていること。
もちろんピュアEVはその有効な手段ではあるが、唯一無二の手段でもない。まだまだ使用用途によっては、内燃機関やプラグインHVがマッチするユーザーも多いのだ。
[BMW 2シリーズ アクティブ ツアラー]人気小型ミニバンがフルモデルチェンジ

新型は、すでに日本でも販売されている1シリーズと同じ最新世代のFAARプラットフォームを採用。ボディサイズはひとまわり大型化されているものの、Cd値は0.26と優秀。iXにも搭載される新世代インフォテインメントシステムにより、曲面ディスプレイやスイッチの少ない操作系を実現している。

ボディサイズが拡大したことによりキャビンスペースにもさらにゆとりが生まれた。荷室容量は最大で1455Lとかなりのスペース。
[メルセデスEQ EQG]EVとなって生き続ける伝説の高級クロカン

これまでエコカーの真逆に位置していたGクラスであったが、EVとなることで走行中のCO2排出量がゼロになる。まだコンセプトモデルの段階ではあるが、これまでコンセプトモデルが登場したEQシリーズはすべて市販されている。4輪それぞれにモーターを用意し、個別に制御するシステムを搭載。

独特のドアハンドルなどファンが求めるディテールはそのままに、最新の電動プラットフォームとインフォテインメントシステムを搭載して登場する。
[BMW iX]BMWの新時代を告げる電気SUV

いよいよ日本仕様の発売となるBMWの新型電気SUV。BMW iブランドのフラッグシップモデルの位置づけとなる高級車で、前後に1基ずつモーターを搭載し4輪を駆動する。上級仕様の「iX xDrive50」は大容量バッテリーにより、最高出力523馬力、航続可能距離は549~630km(WLTPモード)。

BMWとして初採用となる六角形のステアリングホイールなど、内外装のデザインには新時代を見据えた新しい提案が詰まっている。ボディサイズは全長4953mm、全幅1967mm、全高1695mm。X5の全高を下げたようなディメンションとなる。
[ルノー カングー]14年ぶりの全面改良大きく、立派になった

本国フランスで14年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたカングー。日本でもファンの多いクルマだけに、新型が気になる人も多いだろう。車体は全長4486mm×全幅1919mm×全高1838mmとかなりのサイズアップ。デザインは一気に乗用車らしくなったものの、スライドドアは健在だ。

インテリアの雰囲気もルーテシアやキャプチャーなどに通じるモダンで上質なもの。よりミニバンライクに使えそうだ。
スタッドレスだけじゃないクルマの冬支度

文●ユニット・コンパス 写真●フォルクスワーゲン
冬のドライブには準備が必要。スタッドレスタイヤに交換するのはもちろんのこと、厳しい寒さや環境の変化に対応するための準備とアイテムを用意する必要がある。
出かけた先でクルマが動かなくならないように
これからの季節、アウトドアといえばウインタースポーツ。最低地上高の高いSUVなどであれば、スタッドレスタイヤを履かせただけで大抵の目的地には到達できるだろう。 しかし、じつは危ないのは翌日の朝。降雪地域では夜から朝にかけて氷点下を大きく下まわることも多く、朝出かけようとしたときにトラブルで立ち往生してしまうケースは多い。
クルマが雪に埋もれてしまって動かせないといった初歩的なものから、バッテリーが弱っていたことによる始動不能や冷却水の濃度不足によるラジエターの破損などは旅程を狂わせてしまう恐れもある。
そこでオススメしたいのがクルマの冬支度。ディーラーやカーショップで点検と同時に冬ドライブに必要なアイテムを揃えると安心だ。
備えあれば憂いなし。スタッドレスタイヤだけでなく、ここで紹介するポイントも押さえておこう。

フロントガラスが凍結したままだと運転は危険。エアコンで溶かすには時間がかかるのでスクレーパーを用意したい。

外気温が零度を下まわると冷却液が凍結することも。リザーバータンクから残量を確認し、目的地の外気温に合わせた濃度(30~50%)に調整しよう。

スタッドレスタイヤであってもタイヤチェーンを用意しておくと安心。一度試しに履いてみるといい。

スタッドレスタイヤには使用期限を示すプラットフォームというマークがトレッドの溝についている。これが露出したら交換時期。目安はタイヤの溝が50%まで減ったときだ。

降雪地域では夜の間に降り積もった雪がクルマを埋めてしまうことも多い。なのでラゲッジルームにはスコップを積んでおくことをオススメする。
電動化が生み出した新しい2輪カテゴリー

文●ユニット・コンパス 写真●BMW
クルマ(4輪)と自転車(2輪)を同時に楽しむ6輪生活。カーボンニュートラル時代になってもそのおもしろさは不変です。しかも電動化することでこれまで以上のパフォーマンスが楽しめそう。
自転車の枠を超える高性能な「eバイク」
ルーフキャリアやラゲッジルームに自転車を積み込んで出かけるライフスタイルはいつの時代でも憧れ。それがこれからは、EV+eバイク(電動アシスト自転車)になるのかもしれないという話。
日本では電動アシスト自転車は、主に生活の道具として使われているが、BMWが手がけた「BMW i ビジョンAMBY」は、まずデザインがスポーティでスタイリッシュ。それだけでも魅力的だが、さらに機能もBMWらしく高性能で、2000Whのバッテリーによって最高速度は時速60km、最大航続距離は300kmと、もはや自転車の枠を超えたスペックを誇る。
自転車とバイクの中間的な存在となるこの高性能eバイクを規定する法律はまだ存在しない。だが、BMWはまずプロダクトがあることで議論が進み、社会が変わっていくと考えている。そんな近未来に期待だ。

「BMW i ビジョン AMBY」は、自転車とバイクの間を埋めるモビリティとして開発された電動アシスト自転車のコンセプト。

ユニークなのが、走行する場所によって最高速度を時速25km、時速45km、時速60kmの3段階に設定できるシステム。3時間の充電によって300kmの走行を可能にするという。

視覚的な軽さとパワフルさを表現したというデザイン。ワイヤー類がフレーム内部に収まることですっきりとしたルックスを実現。素材はリサイクル性に優れる。
[用途別]アウトドアに最適な輸入中古車選び

文●ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
※中古車参考価格はグーネット2021年10月調べ。
クルマを買ったら、ドライブやレジャーに行ってとことん使い倒したくなる。もちろんアウトドアにもぴったりの輸入車は豊富に揃っているのだ。ここでは3つの用途に分類し、いま買い時の輸入中古車をピックアップ。趣味やライフスタイルに合わせたクルマ選びをしてみよう!
たくさん荷物を積みたい!
スキーやスノボ、サーフィンなど、アウトドアのレジャーを楽しむなら広いクルマがぴったり。扱いやすくて広いクルマをCHECK!
[ルノー カングー]コンパクトなMPVのロングセラー

広さが売りのクルマは、国産車には豊富にある。しかし、個性と実用性を両立するなら、輸入車にも魅力的なクルマは多い。その代表選手がルノー・カングー。初代の登場は97年(日本導入は02年)、現行型の2代目が07年(日本導入は09年)だから、12年にも及ぶロングセラーモデルである。13年にはマイナーチェンジでフロントまわりのデザインが一新され、現在のフェイスになった。
全長4280mm、全幅1830mm、全高1810mm(13年発売時)と、初代と比べてひとまわり大きいボディとなったが、見切りのよい形状のため、取りまわしは楽。一方で室内空間は広くなり、居住性は一段と向上した。スライドドアや観音開き式バックドアも使いやすく、シートアレンジによりレジャー用の荷物も積める。当初のエンジンは1.6Lだが、後に1.2Lも追加されている。
販売期間が長いゆえ、中古車の在庫も豊富。ただし前期型は100万円未満の低価格が多いが、多走行車もかなり目立つ。コンディション重視なら13年式以降の後期型を探すとよい。この場合、平均価格はおよそ190万円。年式によって価格の差が大きいのが特徴である。また、さまざまなボディカラーの限定車もあり、選ぶのが楽しくなる1台である。
中古車参考価格帯:90万円~300万円(※09年~21年 全グレード)

1830mmというワイドな全幅、1810mmの全高により室内はかなり広い。隣の乗員との距離も十分で、頭上空間もゆとりがある。フル乗員で使うのもよし、シートをたたんで大きな荷物を積むのもよし。使い方はいろいろ。

観音開き式のバックドアが特徴的。また、6対4分割可倒式リアシートは、すべて倒すと2866Lもの容量を実現し、その実用性は高い。

1.6L直4エンジンを搭載するカングー。最高出力は105馬力/15.1kgmと、必要十分な性能を誇る。このほか1.2Lガソリン、1.5Lディーゼルも存在。
MTモデルの設定もあり

カングーの魅力は、ATだけじゃなく3ペダルMTの設定があること。最近は国産・輸入車問わずマニュアル車の数が激減しているので、運転を楽しみたいユーザーにはうれしいポイント。中古車市場ではMT車の割合が24%である。
[フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン]ゴルフがベースの7シーター

2016年に登場した2代目ゴルフ トゥーランも、ゆとりの室内でアウトドアにぴったり。2列目と3列目シートを折りたためば、段差のないラゲッジフロアにできる「フラットフォールドシート」を採用する。中古車平均価格は260万円前後で、物件も充実。初期型なら100万円台の予算でもねらえる。
中古車参考価格帯:110万円~390万円(※16年~21年 全グレード)

[BMW 2シリーズ グラン ツアラー]走りと実用性を両立したミニバン

室内スペースを重視した7シーターモデルが2シリーズ グランツアラー。5ドアのアクティブツアラーからホイールベースを延長し、室内をより広くしたのが特徴。2列目のスライド機構や3列目の折りたたみ機構で使い方は自由自在。中古車相場はかなり下がり、100万円台の物件も目立つ。
中古車参考価格帯:120万円~340万円(※15年~21年 全グレード)

オフロードや雪道を走りたい!
未舗装路や雪道を難なく走るオフロード特化モデルをピックアップ!
[ランドローバー ディスカバリー]オンオフどちらも快適なオフローダー

オフロードモデルで気になるのが、日常(オンロード)での乗り心地。しかし、ディスカバリーならオンロードは上質に、オフロードでは力強く走ってくれるから頼もしい。ガソリン、ディーゼルの3LV6エンジンを搭載し、好みに応じて選択できるのも魅力。2017年に発売された現行型は、中古車物件はやや少なめ。平均価格は680万円と、新車時から200万円ほど下がっている。
中古車参考価格帯:500万円~830万円(※17年~21年 全グレード)

ランドローバーらしい質感の高いインパネまわり。タッチスクリーンやスマートフォンのアプリと連動したシステムなど、現代のSUVらしい装備が充実。

7シーターモデルなので、いざという時にミニバン的な使い方もできる。大きな荷物を積むなら、シートを折りたたむことでさらなる容量を確保可能だ。
[ジープ ラングラー(先代)]本格オフローダーといえばコレ

ジープ ラングラーシリーズは、世界でも屈指のオフロード性能を誇るモデル。2ドアのほか、リアドアを備えた「アンリミテッド」も用意され、実用性も考慮されている。デビュー以来非常に人気の高いモデルで、2007年に発売した先代モデルも値崩れしていない。物件数は豊富で、10年落ち以上の古い個体はほとんどが多走行。予算は最低250万円は用意したい。
中古車参考価格帯:230万円~500万円(※07年~18年 全グレード)

[メルセデス・ベンツ Gクラス(先代)]中古車市場でも大人気のGクラス

モデルチェンジを受けて新型が登場しているが、先代モデルの人気も衰えない。1979年に登場したロングセラーだが、中古車として流通するのは90年代以降のモデルが大半。特に高年式物件が充実し、3LV6ディーゼルターボの「G 350 d」が豊富に流通している。年式に幅があるが、最低でも400万円の予算は確保したい。高年式だと1000万円が相場の目安。
中古車参考価格帯:390万円~1200万円(※94年~18年 全グレード)
キャンプや車中泊を楽しみたい!
アウトドアの醍醐味といえばキャンプや車中泊。ここでは3つのモデルを紹介!
[メルセデス・ベンツ Vクラス]移動時も楽々快適なメルセデスのミニバン

2015年に登場した現行型Vクラス。パワートレインは2.2L直4ディーゼルターボを搭載し、多人数乗車時でもトルクフルな走りを実現する。ボディタイプは標準仕様のほか、ロング、エクストラロングと3タイプ存在。最も大きいエクストラロングは全長5380mmとなり、車中泊も快適だ。走りの質感も高く、移動時も楽。中古車物件も豊富で、平均価格は610万円ほど。
中古車参考価格帯:340万円~890万円(※15年~21年 全グレード)

曲線的なインパネまわりが現行型の特徴。インフォテインメントも新しく、快適なドライビングが楽しめる。また、質感が飛躍的に高まったのも見どころだ。

セパレートタイプのシートなので、ロングドライブでも疲れにくい。シートアレンジも自在で、車中泊でも活躍してくれる。まさにミニバンの王様である。
[フォルクスワーゲン シャラン]手頃な価格で購入可能なVWシャラン

2011年に登場したVWの上級ミニバンがシャランである。全長4855mm、全幅1910mm、全高1750mmに及ぶボディは、VWのラインアップでも特に大柄。スライドドアを備え、ミニバンとしての使い勝手は申し分なしである。登場から10年が経過し、中古車平均価格は180万円となり、 新車時の半額程度となった。ただし、生産期間のわりに物件数は控えめ。
中古車参考価格帯:150万円~380万円(※11年~21年 全グレード)
[プジョー 5008]SUVらしい外観のピープルムーバー

プジョーのクロスオーバーモデルが5008。現行型はスポーティかつSUVテイストあふれるルックスが特徴。室内は7名乗車となるが、2列目と3列目を倒すことで広い荷室を確保できる。ガソリンはもちろん、ディーゼルを選べるのも魅力。中古車は、先代モデルは物件が少ないのに対し、現行型はそれなりに豊富。平均価格は370万円と、相場はやや高めである。
中古車参考価格帯:240万円~400万円(※17年~21年 全グレード)


ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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