輸入車
更新日:2021.07.06 / 掲載日:2021.07.05
THE NEW MINI 3DOOR DEBUT【グーワールド コラム/ニューモデル】

新車価格:273万円~538万円(全グレード)
文●大音安弘 写真●大音安弘、MINI
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年8月号の内容です)
問い合わせ:MINIカスタマーインタラクションセンター TEL:0120-3298-14 URL:https://www.mini.jp
輸入車界のアイドル的存在である英国プレミアムコンパクトのMINIが、2021年5月25日、ハッチバックシリーズのマイナーチェンジを行った。ハッチバックシリーズは、クラシックミニの流れを最も受け継ぐ、MINIの中核的シリーズで、この改良型は2021年1月に欧州で発表されたばかり。MINIが日本市場を重視していることを感じさせるスピード対応だ。
改良型の最大の特徴は、そのスタイリング。MINIらしさを保ちつつ、各部のデザインをシンプル化することで、フレッシュなものへと進化させている。特にフロントマスクを一新したことで、よりポップでデジタル感があり、“映えるイケメン”になった。
パワーユニットやグレード構成などは、従来型のものを基本的に受け継いでいるが、熟成は進んでいるとのこと。さらに内装は、ダッシュボードのデザイン変更に加え、世界共通のキャラクターの異なる4つのトリムレベルを新設定し、よりファッション性を高めている。
端的にいえば、ビジュアル中心のマイチェンではあるものの、クラシカルさを薄め、伝統に縛られないデザインの方向性を示したことは、MINIにとって重要な意味を持つ。
今春のブランド戦略では、2030年初頭のEVブランドへのシフトを明言。すでに欧州では、EV仕様のMINIも投入。マイチェンモデルでも、クロームメッキパーツの縮小による環境負荷低減など、少しずつサステナビリティなMINIへの歩みを始めているからだ。如何なる時代でもMINIはMINIらしくあり、そして時代の変化にフレキシブルに対応できることを、まずはビジュアル的に示すのが改良型の担う役目のひとつなのだろう。事実、新しいMINIは、これまでにないほどポップだが、紛れなくMINIである。
もっともエンジン仕様のMINIは、もう一世代用意されるので、古き良き味わいも、まだ堪能できる。しかし、時代が変わっても、MINIイズムが失われないことを示したことは、多くのファンに安堵と希望を与えたことだろう。

発表会はナショナル・セールス・マネージャーの山口氏(左)とプロダクト・マネージャーの丹羽氏(右)のトークショー形式。中央はMINIディビジョン本部長のピーター・メダラ氏。


5ドアハッチとコンバーチブルも同様に、マイナーチェンジ。基本となるメカニズム改良のアナウンスはないが、全体的な熟成も進んだとのこと。クリーンディーゼルや高性能なJCWも引き続き用意される。
MINIらしい特徴を強調しつつ、デザインのシンプル化を図った改良型。クラシカルな雰囲気が薄まり、より未来的に。
ユニークな「マルチトーンルーフ」を初採用。青、水色、黒によるグラデーションの仕上がりが、1台ずつ異なるのも特徴。