輸入車
更新日:2019.08.22 / 掲載日:2019.03.20
プジョー 508がフルモデルチェンジ。スタイリッシュな4ドアファストバックに変身して登場!

プジョー 508 GT BlueHDi
文と写真●ユニット・コンパス
高級セダンセグメントにプジョーが新型508を投入。プジョーブランドのフラッグシップサルーンである508は、従来の4ドアセダンからハッチゲートを備える「4ドアファストバック」へとチェンジ。スタイルに加えて、インターフェイスも一新。ナイトビジョンや第2世代に進化したアクティブセーフティブレーキに代表される先進サポート装備も充実させた。エンジンは2Lディーゼルターボと1.6Lガソリンターボで、価格は417万円から492万円。また、ステーションワゴン版である「508SW」が2019年夏頃導入されることも明らかになった。
プジョーブランドの電動化戦略をプジョーCEOが説明

PSAグループ執行役員・プジョーブランドCEO ジャン=フィリップ・アンパラト氏
百獣の王によるひと噛みがマーケットを活性化させるか。新型508は、SUVのスマッシュヒットで好調なプジョーにとってイメージリーダーとなる存在で、今後ブランドが進みゆく道を照らし出す役割も与えられている。
その方向性はずばり電動化。今回のプレゼンテーションでは、プジョーブランドが属するPSAからグループ執行役員・プジョーブランドCEOであるジャン=フィリップ・アンパラト氏が登壇し、プジョーブランドの電動化戦略を交えて、新型508の紹介が行われた。

今後登場するとされるプジョーブランドのプラグインハイブリッド車
それによれば、プジョーが今後目指す電動化のビジョンを形にしたものが「PEUGEOT e-LEGEND CONCEPT」であり、システム合計出力400馬力、0-100km/h 4.3秒というハイパフォーマンスと低エミッションの両立させたコンセプトカー「CONCEPT 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED」。電動化が進んだ未来においても、プジョーがこれまで大切にしてきたドライビングプレジャーは約束されると語られた。
さらに、このクルマに込められた「SERENITY(落ち着き)」、「PLEASURE(喜び)」、そして「SIMPLICITY(シンプル)」というメッセージが、新型508を皮切りに、今後登場する新型車に共通するコンセプトになるという。
直近では、SUV、セダン、ステーションワゴンといったモデルにプラグインハイブリッド車を拡大。これらは、システム合計出力が225馬力または300馬力で、前輪駆動または4WDを採用。50kmまでのEV走行を可能にするという。そして、充電問題や走行用バッテリーの保証などについても施策を進めていくことが明らかになった。新型508についても、今後プラグインハイブリッドモデルの市場に投入するという。
PEUGEOT e-LEGEND CONCEPT
CONCEPT 508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED
大胆不敵なフロントマスク

まさにプジョーにおける電動化時代の魁となる新型508。それだけに、デザインテーマやインフォテインメント機能など、さまざまな要素が一新されている。
まずはスタイリング。1810年に創業されたプジョーは、これまで伝統的なセダンスタイルのサルーンをフラッグシップとして掲げてきた。しかし新型508では、市場ニーズやライフスタイルの変化に対応すべく、テールゲートを備えるプレミアム5ドアへとボディ形状を変更。まるで猛獣の牙のような縦型LEDデイタイムランニングライトが印象的なフロントマスクは、今後プジョー車に共通する新しいアイデンティティ。美しくスリークなサイドビュー、ライオンの爪痕をモチーフにしたテールランプが印象的なリヤは2014年に発表されたコンセプトカー「EXALT」から受け継がれた。
進化したコックピットデザイン、そして充実した先進安全装備

インテリアは2012年の308から始まった「i-Cockpit」が第2世代へと進化。コンパクトなステアリングホイールはそのままに、メーターパネルには12.3インチの液晶モニターを採用。ダッシュボード中央には8インチタッチスクリーンの下に7つのトグルスイッチ配置し、日常的に使う主要な機能にダイレクトにアクセスできるようにした。
先進安全機能については、二輪車および夜間に対応する第2世代のアクティブセーフティブレーキ(PSA初)やステアリング補正機能の備わったレーンポジショニングアシスト(プジョー初)など標準装備を高機能化&充実させたことに加えて、オプション装備としてナイトビジョンを設定。これは、前方最大200mの歩行者、野生動物を検知し、距離に応じて警報を発することでドライバーに注意を促す。さらに、ステアリング操作まで自動で行うフルパークアシスト&360°ビジョンなどドライバーの負担を軽減する最新装備も充実している。
エンジンは2Lディーゼルターボと1.6Lガソリンターボ

メカニズムはプラットフォームにEMP2を使用、高剛性かつ軽量な設計とすることで、先代モデルに対して平均70kgの軽量化を達成している。エンジンは2L直4ディーゼルターボ(177馬力)と1.6L直4ターボ(180馬力)の2種類で、トランスミッションはいずれも8速AT。全車に電子制御サスペンションを採用しており、路面に応じて最適な乗り心地を提供するという。
プジョー 508 GT BlueHDi(8速AT)
全長×全幅×全高 4750×1860×1420mm
ホイールベース 2800mm
トレッド前/後 1595/1590mm
車両重量 1630kg
エンジン 直4DOHCディーゼルターボ
総排気量 1997cc
最高出力 177ps/3750rpm
最大トルク 40.8kgm/2000rpm
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 235/45ZR18
販売価格 417万円から492万円(全モデル)