輸入車
更新日:2019.08.22 / 掲載日:2018.12.02
AIを用いたサジェスチョン機能を搭載 対話型インターフェース「MBUX」の近未来度

文●ユニット・コンパス 写真●メルセデス・ベンツ、川崎泰輝
問い合わせ●メルセデス・コール TEL:0120-190-610 URL:http://www.mercedes-benz.co.jp
(掲載されている内容はグーワールド本誌2019年1月号の内容です)
「つながるクルマ」の時代が本格的にやってきた。メルセデス・ベンツが発表した新型Aクラスに搭載された対話型インフォテイメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」の出来栄えは、まさに衝撃的とも言えるものだった。
「MBUX」最大の特徴となるのが、まるでクルマと会話しているかのような自然なやりとりで、ユーザーの希望がクルマに伝わること。目的地の入力、ハンズフリー通話、楽曲選択といったナビゲーション&オーディオまわりに加えて、エアコンやシートヒーターの操作、64色からなるアンビエントライトの調光まで音声だけでコントロールできてしまう。
しかも、「ハイ、メルセデス。ちょっと寒いな」とか、「ハイ、メルセデス。お腹が空いた!」などといったような、あいまいな表現についても、人工知能技術を活用して対応する。従来の音声コマンド型システムでは、あらかじめ登録されたコマンドをユーザーが発話する必要があったため、このような自然なやりとりは難しかった。システムをメルセデスが主体で開発したことにより、空調の操作やサンルーフの開閉などといった、車両の制御に深く関わる機能を実現したのも「MBUX」の特筆すべきポイントだろう。
このような複雑かつあいまいな表現を処理するために、「MBUX」は車載システムに加えてインターネット経由でクラウド上のデータも活用。ユーザーの行動をAIが学習して、毎日聞いているラジオ番組をオススメしたり、特定のユーザーの好みを反映してくれるサジェスチョン機能も備えている。
日本市場への導入にあたって、方言によるイントネーションの違いなども研究したという「MBUX」。まさに未来がここにある。

モダンかつアヴァンギャルドになったインテリアデザイン。10.25インチの液晶ディスプレイを2枚並べたインフォテインメントシステムが新型Aクラスのハイライト。

プレゼンテーションを行った「MBUX」ユーザーインタラクションコンセプト担当マネージャーのトビアス・キーファー氏。自然言語認識機能を搭載することで、さまざまな受け答えに対応するシステムを実演。
NEW A-Class

居住空間、快適性、運動性能を進化させ、Sクラスと同レベルの運転支援システムを備えた新型Aクラス。写真は新型デビュー記念500台限定の「A 180 Edition1」(479万円)。