輸入車
更新日:2025.09.07 / 掲載日:2025.09.07
これぞ究極の逆張り!スポーツカー顔負け“超速ミニバン”の世界

[SUPER-VAN]これぞ究極の逆張り!超速MINIVANの世界
文●ユニット・コンパス 写真●フォード、ルノー、フォルクスワーゲン
(掲載されている内容はグーワールド本誌2025年10号「自分の可能性を広げる大空間[ミニバン ライフ]」記事の内容です)
ミニバンには家族のためのクルマというイメージがある。だから幸せの象徴でもあるのだが、世の中には逆張りを楽しむ人々も。ここでは、遊び心に溢れた超速MINIVANを紹介する。
運転好き欧州ユーザーを虜にした超速ミニバン
文●竹岡 圭 写真●ユニット・コンパス、内藤敬仁
もしも背が高くてコロンとしたミニバンがスポーツカーよりも速かったら、きっとおもしろいに違いない。企画会議の場はきっと大盛り上がりだったことだろう。超速ミニバンの世界を紹介しよう。
そもそもバンという車系が誕生したのは1960年代。VW タイプ2の人気からワンボックス車のニーズを察知したフォードによるファルコンエコノライン(1961年)がフルサイズバンの元祖と言われている。その後、80年代には扱いやすいコンパクトな「ミニバン」が誕生し北米で大ヒットした。
ワンボックスの利便性と乗用車の快適性を兼ね備えたミニバンだが、特に運動性能にうるさい欧州のユーザーにその魅力を伝えるのは簡単ではなかった。そこで行われたのがフォードやルノーによる超速ミニバンのプロモーションだった。
先駆者となったのは英国フォード。1971年にトランジットというバンに400馬力のV8エンジンを搭載する「スーパーバン1」を製作。デモ走行は大迫力で、当時大いに話題となったという。フォードはその後も折に触れて超速バンを作っていて、最新作「スーパーバン4(および4.2)」は、電気自動車の「Eトランジット」がベース。大喝采で迎えられたのは言うまでもない。

