輸入車
更新日:2024.10.30 / 掲載日:2024.10.30

最小にして最新を詰め込んだ新型1シリーズ【BMW 1シリーズ】

文と写真⚫︎ユニット・コンパス

 コンパクトだけど存在感があって、迫力があるのにそれでいて軽快な印象。

 フルモデルチェンジして新しくなったBMW 1シリーズは、実車で見るとなかなかグッドルッキングな1台だ。大幅に変わったヘッドライトとキドニーグリルの位置関係がそう感じさせるのだろう。

 10月30日に麻布台ヒルズのブランド施設『FREUDE by BMW』で開催された新型1シリーズ発表会の模様と実車をチェックした感想をお伝えする。

100万台を販売したBMWのエントリーモデルがフルモデルチェンジ

ビーエムダブリュー株式会社代表取締役社長 長谷川正敏氏

 挨拶に登壇したビーエムダブリュー株式会社代表取締役社長 長谷川正敏氏は新型1シリーズについて次のように語った。

 「1シリーズは、初代モデルが100万台を販売し、日本でも販売ランキングの上位に入る人気車種。新型は、BMWのエントリーモデルであることはそのまま、最新の技術と機能を盛り込んだ。従来の顧客に加えて、まだBMWに触れていない人にも気に入ってもらえるのではないか」。

 1シリーズのモデルチェンジは5年ぶり。4世代目へと進化した新型では、48Vマイルドハイブリッドモデルの投入、ハンズオフ機能を備える高度な運転支援技術、上級モデル譲りの自動運転技術を活用した駐車機能など、まさにBMWのテクノロジーを満載している。

ワイド&ローを強調するエクステリアデザイン

プロダクト・プレゼンテーションを担当したプロダクト・マネージャーのケビン・プリュボ氏

 今回導入された新型1シリーズは3モデル。

 ベーシックな「120」(今回から「i」は省略されることになった)が478万円、スポーティな「120 Mスポーツ」が498万円、そしてMパフォーマンスモデルである「M135 xDrive」が698万円。

 「120」はキドニーグリルに斜めのラインが入り、「M135」は横のバータイプとなるのが特徴。グリルからボンネットへと続く立体感ある造形やヘッドライトのライトシグニチャーは、M4クーペを思わせる。先代モデルから全長がわずかに拡大し、一方で全高が低められたこともあり、実車の印象はなかなかにスマートだ。

 コンパクトさを追求したスタイルは使いやすさはもちろん、パーソナルな雰囲気にも繋がる。X1との差別化が進み、それぞれの個性が際立つ形となった。

オペレーションシステムが「BMW OS9」に進化

 進化のポイントは、車両コントロールとユーザーインターフェイスにある。

 メニュー構造を大幅に改良し、主要な機能にすぐアクセスできるようになったのが特徴。湾曲したディスプレイは表示品質が高く、タッチ操作に対するレスポンスも優れていた。ステアリングのスイッチからも多くの機能にアクセスできるため、使い勝手が良さそうだ。

 運転支援技術については試乗の機会を待って試したいが、運転支援技術にハンズオフ機能が備わったのは大きな進化。これはBMWが他のブランドに対して先行している領域だけに搭載は嬉しい。

MモデルのDNAを受け継ぐ「M135 iDrive」

M135 iDrive

 「M135 iDrive」は、2L直4ターボエンジンを搭載し、最高出力300馬力を発揮するAWD。本格的なサーキット走行を可能とするMパフォーマンスモデルに属する。

 もちろん、快適性は利便性を両立したもので、実車を確認しても各部の質感は相当ハイレベル。コンパクトカーというよりも、BMWの上級モデルが小さいサイズになったという感覚を受けた。

すべてがハイレベルでダウンサイザーにも魅力的な「120」

120

 一方の「120」は、BMWが備えるラグジュアリーさを実感できるグレード。展示車両は、シックなボディカラーとクローム仕上げのキドニーグリルの組み合わせが、爽やかさと上質さを上手に演出していた。

 新型はプロポーションがスリムになったこともあり、ハッチバックというよりもショートワゴン的なプロポーション。街中を軽快に走り回る姿がイメージできる。

 従来型ではガソリンのほかディーゼルモデルも存在したが、新型は導入時点ではガソリン車のみ。1.5L 3気筒ターボに48Vのマイルドハイブリッドを組み合わせることで、トータルでの最高出力は170馬力(先代比+30馬力)に。モーターによるアシストでスムーズで力強い加速を実現したという。

 「120」は1シリーズのなかでもエントリーという位置付けだが、内外装の質感はかなり高い。ボディカラーは12色、内装色も6色から選択可能となっており、まさに小さな高級車。もちろん、人気の「Mスポーツ」を選べば、一気にイメージはスポーティに仕上がる。

BMWらしいプレミアムコンパクト

 最近のコンパクトクラスはSUV的なプロポーションのモデルが多い。それらは空間効率には優れるため、小型車との相性がいいのは理解できる。

 だが、すべてのユーザーがコンパクトSUVを求めているわけではない。1シリーズの美点は、BMWが得意とするスポーティな運転感覚と快適性を小さなボディで実現していること。1800mmに抑えられた全幅と1465mmという低い全高(「120」)は、立体駐車場など停める場所を選ばないスマートさも備えている。

 技術の進化によって、小さくても上質で高性能なクルマが作れるようになった今。新型1シリーズは小さな高級車として評価を集めそうだ。

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ