輸入車
更新日:2024.04.16 / 掲載日:2024.04.16

テスラ・モデルYはナゼ“地球上で最も売れた”のか?乗って分かる満足感の正体

新車価格:563万7000円〜727万9000円 (モデルY 全グレード)

WORLD’S TOP SELLER【グーワールド コラム/ニューモデル】

文●工藤貴宏 写真●内藤敬仁、澤田和久
問い合わせ:テスラ TEL:0120-966-774 URL:https://www.tesla.com
(掲載されている内容はグーワールド本誌2024年5月号の内容です)

テスラ モデルYはいま、地球上で最も売れている

 勢いに乗っているテスラだけに、相当な数の車両を販売しているのは理解できる。でも、このニュースは想定外だった。「モデルYは、地球上で最も売れている自動車となりました」というのだ。
「電気自動車のなかでナンバーワンではないのか?」と思ったが、そうではないらしい。ガソリン車やディーゼル車、そしてハイブリッド車も含めたランキングで頂点に立ったのである。
 さらに驚いたのは、その台数。なんとモデルYは2023年通年で「120万台以上」を販売したのだという(テスラ全体としては約181万台を販売)。参考までに同じく2023年通年でのスバル全車種合計のグローバル販売台数は91万2452台。マツダは全車種で124万4613台。つまり、テスラはモデルYの1モデルだけでスバル全車種合計よりも多く、マツダの全体と同じくらいのクルマを顧客へと送り届けたということになる。
 ちなみに、トヨタ(全車種あわせ1030万7395台を販売)のなかで最も売れたのは「カローラ」で、その年間販売台数は164万台とモデルY超えだが、カローラシリーズはセダンに加えワゴンやハッチバックといくつものボディを「単一車種」として合計した数。「1タイプのボディ」としてカウントすれば、モデルYがダントツなのだ。
 では、どうしてモデルYは「世界で最も売れている自動車」になれたのだろうか。考えられるのはガソリン車やハイブリッドカーほど選べる車種が多くない「EV」というジャンルのなかにおいて、まず「テスラというブランド」があり、そのうえで「同社では小さめの車体」と「手が届きやすい価格」を実現しているからだろう。その3つのポイントへトレンドの「SUVスタイル」が加わってここまでの躍進につながったと考えられる。先進性だってある。
 ところで、改めてモデルYに接してまず感じたのは、思っていたよりもずっと室内が広いということ。車体は写真だと縦横比のバランスなどからコンパクトに見えるが、実際には全長4760㎜とそれなりの大きさ。室内高が十分あるうえに、ガラスエリアが広くて開放感があるのだ。背が高いから乗り降りもしやすいし荷室も広くて実用的だ。
 EVなので走りの滑らかさに関して言わずもがな。そのうえアクセルを踏み込めば驚愕の加速を見せてくれるし、ハンドリングなどクルマの基礎的な運動性能も納得の実力。総合的な満足感が高いのだ。たしかに売れるのは理解できる。

テスラといえば、力強い加速も特徴。「ロングレンジAWD」もアクセルを踏み込んだ瞬間に、まるでワープ装置かと思うような加速を見せてくれる。ブッシュが変更されたという最新モデルは、乗り心地がよくなった印象。
フラットなダッシュボードにモニターを取り付けただけのシンプルなコックピットもテスラの特徴。たしかに、既存のクルマとは違う世界を楽しませてくれる。
前後に備わるラゲッジスペースも実用的。リアシートをたためばフラットな床となり、大きな荷物の積載から車中泊まで対応する。
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工藤貴宏(くどう たかひろ)

ライタープロフィール

工藤貴宏(くどう たかひろ)

学生時代のアルバイトから数えると、自動車メディア歴が四半世紀を超えるスポーツカー好きの自動車ライター。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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