輸入車
更新日:2023.08.03 / 掲載日:2023.08.03
【マクラーレン 750S】主力モデルが大幅アップデートを受けて日本上陸

文と写真●大音安弘
マクラーレン オートモティブアジアは、2023年8月2日、マクラーレン最新モデル「マクラーレン750S」を日本初披露した。
750Sは720Sのビッグマイナーチェンジモデル
会場となった東京・有明にある認定中古車センター「マクラーレン・クオリファイド東京」には、マクラーレン オートモティブ アジアの日本支社代表の正本 嘉宏氏に加え、英国より同イベントのために来日したマクラーレン オートモティブ プロダクトブランドマネージャー シェーン・ハーマン氏が登壇した。

英国のスポーツカーブランド「マクラーレン」が今年4月にワールドプレミアを実施した750Sは、カタログモデルである720Sのビッグマイナーチェンジモデルといえる存在だ。マクラーレンのカタログモデルの中では、最も軽量かつ最もパワフルなモデルに仕上げられているという。
同車のプロダクトに携わるハーマン氏は、「従来型となる720Sは、スーパーカーのベンチマークとして君臨。世界中で評価され、多くの賞を授かった。しかし、ライバルも進化を続けており、新たなベンチマークが必要となった。新型車750Sは、マクラーレンの新たな頂点を目指して生み出され、カタログモデルとして、最も軽量で最もパワフルに仕上げられている」とし、マクラーレンの主力モデルとして、ライバルを凌駕する存在であることを示した。
750Sの主な改良点

主な改良点を紹介すると、720Sを徹底分析を行った結果、アップデートの為に、約30%のコンポーネントを刷新あるいは変更されているという。デザインでは、ライトデザインがコンパクト化され、フロントバンパーとスプリッターを改良することで、よりシャープなフロントマスクを構築している。またリヤサイドインテークも改良され、ダウンフォースを高めるべく、アクティブリヤウイングの大型化も図られた。リヤエンドを飾るリヤバンパーとデッキは、新設計となり、後方からの印象もより刺激な雰囲気となった。ボディタイプは、ハードトップとなるクーペとオープンモデルのスパイダーの2種類を引き続き設定する。


ミッドシップレイアウトとなる4.0LV8ツインターボエンジンは、最高出力+30ps、最大トルク+30Nmの向上を果たし、750Sでは、最高出力750ps/7500rpm、最大トルク800Nmを発揮する。パワーアップだけでなく、更なる軽量化も追求しており、720Sと比較して、30kgも軽量となる乾燥重量1277㎏(クーペ)を実現している。このために、カーボンファイバー製モノコック構造を中心に、カーボンファイバー製シートやカタログモデルで最軽量となるホイールの採用など、各部の重量を削ぎ落すしている。またオープン仕様の重量増も、49kgに留めている。その実力は0-100km/h加速が2.8秒、0-200km/h加速が7.2秒(スパイダーの場合、7.3秒)という圧倒的な加速力に表れている。またエキゾーストも新設計されており、より刺激的なサウンドを奏でる。
この他にもサスペンションシステムがPCCⅢの進化やメーターパネルをステアリングコラムへの装備など、細部までアップデートが加えられ、走行性能の向上はもちろんのこと、日常領域での使い勝手も向上されている。
気になる価格は、クーペが3930万円、オープンのスパイダーが4300万円(共に消費税込)となる。既に日本の顧客からの受注も受けており、納期の長期化が予想される。




3年間の新車保証とサービスパックを付帯。最大で15年までサービスを購入可能
マクラーレンでは、市販モデルの保証も充実させており、750Sを含め、新車には、3年間の新車保証とサービスパックを付帯。さらに延長保証は、最長で15年までサービスの購入が可能としている。さらに有効な保証やメンテナスパックは。車両売却後の新オーナーに譲渡可能とすることで、車両価値の向上にも配慮している。
今後のマクラーレンでの日本での展開については、今週に6店舗目となる広島のディーラー「マクラーレン広島」をオープン予定。さらに同時期に、「マクラーレン名古屋」については、立地を名古屋市の中心部に移転するという。来年早々には、首都圏で3店舗目となる「マクラーレン横浜」が誕生し、日本では全7拠点体制とする。認定中古車にも注力する方針で、今年3月には、東京に続き、世界で二拠点目となる「クオリファイド大阪」の運営がスタート。さらに今秋には、「クオリファイド名古屋」が加わるとした。また2023年は、マクラーレン創業60周年の節目の年であり、東京・六本木ヒルズでの60周年記念展示イベントを開催。今後も記念イヤーとして、イベント等を企画していきたいとしている。