新車値引き情報
更新日:2020.04.25 / 掲載日:2020.04.25
【新車購入】X氏の値引きにチャレンジ大作戦

「押し」の小藪師匠に完敗!? 「泣き」の店長乱入で大逆転!! 「奇跡」の部長決裁が炸裂!!!
【プロローグ】 我が家のファミリア(Sワゴン・スポルト20)は平成12年登録なので、今年で20年目! 実は10年を過ぎたあたりから、思い出の詰まった「ファミリアちゃん」に尋常でない愛着が湧いてきて「乗り換えるに乗り換えられず」今日に至っています。
しかし先日、渋滞中の山陽道をノロノロ運転していたら、追突事故に遭遇。幸いケガはなく、クルマの損傷も少なかったのですが、このときついでにクルマの内外をチェックしたら、随所にかなりのガタがきていることに気がついてしまいました。また、諸費用の足しになるくらいの保険金(ファミリアちゃんの置き土産?)が入ったことも追い風となり、ついに買い替えを決意したわけです。
狙いは小型SUV。車種決定には妻の決裁が必要になりますが、クルマにほとんど興味がなく「カッコいい」「乗りやすい」そして「安い」くらいが決裁の基準となるようです(笑)。
ただし高い買い物となると簡単に首を縦に振らないのが、我が財務大臣の習性です(笑)。きっと私がセールス氏の巧みな話術に流されそうになったときは、妻がストップをかけてくれるでしょう。
【令和元年12月某日】 本格的な商談は年明けからと計画していましたが、ちょっと時間があったので、下取り車のファミリアのメンテナンスしてもらっているマツダA店に寄ってみました。
顔見知りのセールス氏はTVドラマ『相棒』の内村刑事部長を細くしつつ、ふてぶてしさを残した感じの人です。
セ「Xさん、CX‐30は引きませんわ。上からの締め付けがキツウてどうにもなりまへんわ」
X「あのファミリア、マツダ車やし、なんぼか付きますのん?」
セ「あれはムリですわ! 車検切れてたら、逆に処分代を払うてもらわなあきまへん」
ガーン! マツダ車やし、対策費的な恩恵を期待していたのに……20年も大切に乗ってきたことに何の労(ねぎら)いもなし。いきなり凹みました。
【1月4日(土)】 いよいよ商談開始。初売り開催中のディーラーへ乗り込みます。
まずは先日のマツダA店とは経営資本が異なるマツダB店へ……CX-30の復活の芽はいかに?
セールス氏は芸人のチャンカワイ似で優しそうです。
セ「あのファミリア、年式は古いけれど、とても丁寧に乗っていらっしゃいますね」
X「マツダ車なんで5万円くらい付けてくれるんでしょ?」
セ「そうですねぇ、それなりの査定はさせていただきますよ」
X「じゃあ、値引きは20万円くらいはいけますのん?」
セ「なんとか、ご希望に沿えるように頑張ります」
おお! 値引き+下取りで25万円が飛び出した。CX-30、再び浮上……と思いきやチャンカワイ氏、ひとすじ縄ではいかなかった。
セ「ただし、私たちにも武器をください」
X「武器??」
セ「メンテナンスパックを付けてください。それから弊社のローンを利用していただきます」
X「………」
セ「無条件で値引きするわけにはいきません。会社に許可をもらう際に武器が必要なんです」
おっとっと、この店のメンテナンスパックは10万円もするし、ローンの金利は6%と、低金利時代にあってめちゃ高い。
セ「Xさん、次週までに決めていただかないと、この条件は出せなくなってしまいます」
ありゃタイムリミットまでついてしまった。結局、25万円引いてもらっても完全に予算オーバー。やっぱりCX-30は断念します。
続いてスバルへ。
顔見知りのセールス氏は見た目と軽妙なしゃべくりが吉本芸人・小藪千豊さんに近い雰囲気ですが、とても感じがよく、知恵と工夫を駆使した提案をしてくれるので「こんな人から買いたい!」と思わせてくれます。
XVに試乗。パワーシートに感激! しばらく走行した後、車庫入れの場面でバックモニターを見ながら区画線に合わせてバックギヤに入れようとしたところ、電格ミラーからモーター音が……おおっ、鏡面が勝手に下を向く。デザイン・装備ともに文句なし!
セ「どないでしたか?」
X「とても気に入りました。前向きに進めさせていただきたいです」
セ「見積書ができています。装備は一般的に必要なものと利用頻度の高いオプションを付けておきました。また、メンテナンスパックは大変お得になっているので入れておきました」
値引きなしの総額は350万円を超えています。
X「ところで、決算期も近づいていますが、安くなりますの?」
セ「3月の決算月よりも初売りのほうが引きます。私は駆け引きは致しません。値引き20万円+下取り5万円を提案させていただきます。ご希望があったらお教えください」
おっ、グイグイきた。ここで少しはぐらかして「ローンの金利はどうですか?」と聞いてみました。
セ「当社の残価設定型クレジットの金利は2.9%と低くなっております。さらに小傷や軽い凹みは免責なしで無償修理する機能が付いています」
金利も合格ラインであることに加えて、任意保険をカバーする機能まで付いていることに大いに魅力を感じましたが、ここはポーカーフェイスでいきます。
X「でも、銀行より1%ほど高いですよね。1か月あたり2000~3000円出費が増えます」
と応戦しましたが、内心、セールス氏の熱意に応えたいという気持ちになっていました。
この時点ではまだ乗り出し価格が予算オーバー。しかし、余分な付属品やメンテナンスパックを外して、あと10万円くらい引いてもらったら、何とか300万円に収まる目途がついたので、購入の意思は強くなりました。
実際、このセールス氏はやる気満々で、契約を前提に迫れば、あと10万円+αはなんとかなりそうな気配がしますが、まだ決めることはできません。次回に持ち越すことにしましたが、この時点でXVが圧倒的な存在感を示しています。乗り出しが300万円を切ったら決めてしまうかも……。
くせ者・チャンカワイが武器を要求! ズレまくりの「みちょぱ」は撃沈!
【1月5日(日)】 京都にはホンダのディーラーが複数あります。まずは府下最大のA店へ。タレントの「みちょぱ」似の美人セールスさんが担当してくれました。印象だけで判断するのは誠に失礼ですが、少々ズレた人ではないかという不安がよぎる(笑)。また、過去の経験から女性セールスは話を値引きから逸らそうとする傾向があるので、要注意です。
狙いはヴェゼルですが、シャトルの見積もりも出してもらう。
セ「シャトルの、この広いラゲッジスペース、見てください! 私は家族3人で、シャトルで車中泊したことがあるんですよ」
X「ほんまに広いわー。シートアレンジも多彩なんやなぁ。大きい荷物も載せられるなぁ」
ヴェゼルもシートアレンジがシャトルとほぼ同じ機構をもっているのでSUVにしてはかなり広く、かつ室内高の大きなラゲッジスペースが生み出せることに魅力を感じました。
このお姉さん、クルマの特徴と魅力については丁寧に説明してくれてありがたいのですが、肝心の値引きの話となると、
セ「シャトルはローン金利が1.9%と低いんですが、その代わり値引きができないんですよォ」
X「値引きはどれくらい?」
セ「20万円は無理です。ヴェゼルなら20万円引きができますが、金利は3.5%なんです」
X「ファミリアの下取りは? マツダでは5万円ですよ」
セ「20年経っているんで、ほとんど付きませんが、決めていただけるなら5万円にします」
X「ヴェゼルはモデルライフがかなり長く、フルモデルチェンジの情報もチラホラ聞きますが、安くなりませんの?」
セ「え~、モデルチェンジの情報はまだありません」
X「ヴェゼルから値引き30万円できて、シャトルと同様の低金利ローンも使えるタイミングがきたら、知らせてくださいね」
結局、買う気を見せながらお茶を濁しておきました。
かりに納車後1年以内にモデルチェンジとなると、「下手な買い物をした」という自己嫌悪が生じる気がしたうえに、急激にクルマへの愛情が薄れるでしょう。「だったら値引きがどれだけあれば納得できるか?」と自問自答しても「みちょぱ」さんがはっきりした数字を提示してくれないので妥協点が見出せません。また、妻に言わせると「ヴェゼルの外見はそれほどカッコイイとは思えない。シャトルにいたっては……(以下、ちょっと過激な表現が出てくるので伏せます)」と気に入らない様子。さらにヴェゼルは街中であまりにも多く見かけるため、私としてもちょっと冷めてしまっています。結局、断念するに至りました。
(後日談=「みちょぱ」さんからは他車と契約した翌日「今なら安くできます」というイマサラ連絡をいただきました。会話もタイミングも少々ズレているという予感は、的中しておりました=笑)
続いてトヨタへ。主たる目的は社用車を修理に入庫させるためでしたが、ついでにカローラツーリングの試乗車をみせてもらいました。乗り込んでじっくり拝見すると「これが、あのカローラか!」と感嘆するくらいの出来栄え! そこで、候補に加えることにしました。ともあれ、まずはC-HRを対象に商談してみます。
X「C-HR、けっこう値引きしてくれますのん?」
セ「いや、C-HRは、マイチェンが入って、値段はあまり引かなくなりましてん」
あれ、月刊自家用車には「新型RAV4に売れ行きが流れたため、C-HRは大幅な値引きを出している」って情報が出ていたんで、期待していたのだが……。
X「カローラツーリングにも魅力を感じているんですよね。正直、当初は候補には入っていなかったんですが、実物を見たら、すっかり気に入ってしまいました」
セ「はあ……こちらも出たばかりの新型なんで値引きはできません」
見積もりに記載した値引き額はC-HRもカローラも同じ0.5万円! 5万円じゃなく5000円です! 下取りは2万円。
下を向きながら「まあ、新型やしな。もしかして安くなるんなら、という程度の期待やし……」などと呟いて終了。この時点でほぼほぼXVに確定。来週末、スバルへ伺うアポイントをとりました。
【18日(土)】 頭のなかではすでに「XVに乗って高速道路を爆走中!」の光景が浮かんでいましたが、この日までに依頼しておいた銀行ローンの審査結果が出なかったため、予定していたスバルとの商談はお流れ。この時点で、ディーラーのローンではなく、銀行から融資を受けることにしました。
トヨタへ修理に出していた社用車を取りに行く。待っている間に妻とカローラツーリングの試乗車に乗り込んで操作機能や装備を試していたら、ベテランらしき人物が声をかけてきました。あとで判明したのですが、店長さんでした。
店長「新型カローラ、買ってくださいよォ、消費税が上がってから全然売れないんですよ~」
なんだか悲鳴のような声をあげて、腕を掴まれてしまいました。
X「安うしてくれるんなら買いますやん!」
反射的に答えましたが、心はXV。その気はありません。
店長「ほんまにこうてくれはりますのん?」
X「この間、セールスのKさんから見積りをもろーてますし」(安くなるハズもないのでヤケクソで返答しております)
店長「じゃあ、Kに安くするように言っときます」
この時点では、カローラでもC-HRでもどちらでもいいと思っていました。まあ、値引きが同じであれば、新型カローラのほうが次のモデルチェンジまでの期間が長いので、納得感が大きいくらいの感じです。いずれにしてもXVがひっくり返ることはないと思っていました。なお、この日、K氏は不在だったため、具体的な商談はできませんでした。
数日後、トヨタのK氏から電話。
セ「こんどの土・日に試乗してみてはいかがですか?」
X「そういえば先日、店長に捕まって『カローラを安くするから買うてくれ』言うてましたよ」
セ「えっ、店長が直々にそんなことを言っていましたか……では、頑張ります! なんとか希望に近づけます!」
急に売る気をみせてきました。なんだか大きく動きそうな予感がします。この時の会話では、新型カローラは値引き+下取りの合計で25万円を突破してくれそうな様子です。作戦会議の際、松本さんが「トヨタの販売店は5月から全系列全車種販売に踏み切る。専売車は『その前に売ってしまおう』と値引き攻勢に出てくる可能性がある。初売りは専売車を安く買うチャンスだ」と言っていたことを思い出しました。よし、カローラを狙うならむちゃな数字を要求することにしよう。
本命スバルに決定……と思いきや…… 「ムチャ振り」にトヨタが動いた!
【25日(土)】 カローラが存在感をみせてきたため、急遽、リサーチを開始。疑問に思っていることをまとめてトヨタに赴きました。
セールス氏よりカローラとC-HRについてひと通りの説明してもらい、こちらの疑問点にも答えてもらいました。その結果、C-HRよりも後発のカローラのほうが安全機能や装備が充実していることが判明。こちらが希望しているカローラツーリング・ハイブリッドSに試乗させてもらいました。
すると、これまで試乗したどのクルマより快適であることを実感! さらに街乗りにもかかわらず燃費計が20km/Lを表示しているのにもびっくり! ここにきて「新型カローラが欲しい!」との欲求が沸騰してしまいました。
商談テーブルについて本格的な交渉を開始。グレードは最も装備が充実しているW×Bに絞って付属品やオプションなどのアウトラインを確定し、見積書を作成してもらいました。
セ「条件的にいかがですか? 最低ラインとかありますか?」
X「実は、スバルにほとんど決定の状況なんやけど、カローラが値引き+下取りで35万円引いてくれたら、今決める!」
試乗で受けた感動がそのまま残っていたせいか、自分でも驚くくらい、あっさりと決めると言ってしまいました。しかし、35万円のハードルはかなり高そうです。内心では「30万円引きでも納得しよう」と思っていました。
セ「う~ん……35万円ですか……そこまでの凄い条件となると、私の一存では到底決められません」
X「新型カローラ欲しいなァ、カッコいいな!」
セ「気に入っていただきありがとうございます、少々お待ちいただけますか? 店長に相談してきます」
おっと、これが世にいう店長決裁というやつか。5分後、セールス氏が戻ってきました。
セ「店長でも判断がつきません。ここまでの条件となると、その上の車両部長の決裁が必要ですが、いま連絡がつかないんです。回答は夕方まで待ってください」
えっ、部長? エゲツないことになっとるなあ(笑)。でも、手応えあり! セールス氏の様子からすると応じてくれそうな気配が感じられました。
ともあれ、いったん帰宅。財務大臣に状況を説明すると「カローラ、かっこいいね! 安くなるなら決めてもいいやん」と、トヨタより先に決裁が下りました。
夕方、セールス氏より電話。
セ「Xさん、部長決裁が下りました。ご希望にはわずかに届きませんが、値引き+下取りで約34万円になります。これが限界です!」
X「よっしゃ! ありがとう!」
セ「ただしひとつだけお願いがあります。なんとかメンテナンスパック(4万5000円)を加えていただけないでしょうか?」
実は、ひそかに「メンテナンスパックは意外にお得なので加入してもいいかも」と思っていました。これを加えることによってディーラーさんとwinwinになれるならと思って快諾。商談成立となりました。
注文書に記載された最終的な条件は車両本体とメーカーオプション17万1600円から27万4980円引き、付属品8万9100円から5万円引き、下取り1万1680円となっていました。
ちなみに翌日、銀行から連絡があり、融資の審査が通りました。一瞬、トヨタと銀行が結託しているのかと疑ってしまうくらいのタイミングでした(笑)。
購入データ
From京都府
TOYOTA カローラツーリング
ハイブリッドW×B
トータル値引き 32.5万円
値引き採点 5
車両本体と付属品の値引き合計は32万4980円。値引き率は10%を超えており、新型カローラとしてはウルトラCクラス。下取り額も20年落ちで車検切れ間近のファミリアとしては妥当。