新車値引き情報
更新日:2020.02.26 / 掲載日:2020.02.26
【新車購入】X氏の値引きにチャレンジ大作戦

“おもろい夫婦”が大激突! 嫁の暴走が止められへん!!(笑) 逆転、逆転また逆転の大団円!!!
【プロローグ】 現在の我が家のファーストカーは12年前に購入したストリーム。まだまだ頑張れそうやけど、次回の車検ではあちこちパーツを交換せなあかんし、13年目となると、自動車税と重量税もあがってしまう。
以下、ある日の夫婦の会話。
X「子供らが大きいなって、家族揃って出かけるのが、めっきり減ったなぁ」
嫁「クルマはもうミニバンじゃなくてもええやん」
X「そうやな。ふたりともドライブが大好きやから、これからは夫婦で楽しめるクルマがええで」
嫁「初代CR-Vで車中泊、楽しかったなぁ。あれ、再開するのがええやん♪」
というわけで、車検切れまで1年ほどあるが、買い替えを決定。
夫婦で相談したが、自分はワゴンかハッチバック、嫁は背高のSUVと意見が分かれる。結局、別記の候補車を対象に商談しながら、クルマ選びをすることになった。
こっ、これは、おもろい夫婦が大激突か?
【交渉1日目(日)】 まずはVWゴルフからスタートやで! 実は、ひそかに「一生に一度は輸入車を所有してみたい」と思っててん(笑)。
事前に連絡しておいたので、営業さんが待ち構えていた。上品なおじさまで、まさに輸入車のセールスマンという感じの紳士だ。
狙いのオールトラック4モーションではなく、普通のゴルフに試乗。軽い軽い。これは輸入車やのうて、日本車の乗り味やん!
嫁「今のストリームと変わらへんみたいや」
セ「ゴルフは大衆車ですから」
すかさず価格は大衆車ちゃうんやんけ!と突っ込みたかったが、やめといた(笑)。
セ「後日、オールトラックをご用意しますので、ぜひまた試乗にいらしてください」
提示してきた値引きは15万円。まぁ最初やったらこんなもんか?
X「まだいけるやろう?」
セ「はあ……決めていただく段階にならないと、はっきりとしたことは言えません」
X「さっき、今のストリームは息子に譲るかもって話してたけど、もし下取りに出したとしたら、いくらくらいになるん?」
セ「ちょっと拝見します」
30分ほどして、
セ「すみません、年数と距離がいってるので、正直、うちではあまり出せません」
またまたあやふやな返事やった。
VW店を出た後、近くにあったメルセデスベンツA店に寄ってみることにした。候補車にはあげていなかったが、夫婦揃ってベンツのSUV、GLAには大きな魅力を感じている。ただし、220・4マティックで476万円!
よほどの値引きを出してもらわんと、話にならへん(泣)。
営業さんは30代で男の俺も惚れてしまいそうな超イケメン!希望のモデルの試乗車があったので、すぐに試乗へ繰り出した。
嫁は「サイズもええしちょい悪感がええわぁ~♪ シートの乗り心地もええわぁ~」と、すっかり惚れ込んでしまった。自分も大いに気に入ったが、問題は支払い条件、これに尽きるわ(笑)。
付属品と諸費用を含めた総額は598万6989円!
セ「値引き条件は購入していただく際に、上司にお伺いをたてた上で出します」
X「じゃ、参考までにこれまでどれくらいの値引き、出てるん?」
セ「大体15万円くらいは……まあ、これは基本額でして、さらに上乗せはできます」
営業さんの口ぶりからすると、あと10万円の上乗せはいけそうやけど、正直、25万円引きくらいではまったく手が出せへん。
夫婦揃っていい夢、見させてもろたわ(涙)。
【交渉2日目(土)】 嫁が朝から仕事やから、ソロで日産へ。迎えてくれたんはラガーマンといった感じの大柄の若い営業さん。
セ「エクストレイルは新聞広告で24万円引きを出していますが、それ以上が可能です♪ 今ならメーカーからのキャッシュバック10万円もあります!」
おおっ、これは値引きの宝石箱や~♪ さすが「やっちゃえ、日産!」やわ。ほくそ笑みながら下取り額も聞いてみた。
セ「あの年式だと、まともに査定すると10万円ですが、アップを上に掛け合います!」
この人、見た目通り頼もしい!
午後イチでトヨタA店へ。狙いはRAV4。営業さんは同年代でいかにもやり手という感じや。
商談に入ると「これ、見てください」と言って営業用の値引きリストを提示。そこには「RAV4 10万円」と記されていた。
セ「発売直後はこの数字で買ってもらっていましたが、今は緩んできたので20万円はいけます」
X「下取りはいくらになるん?」
セ「“いけて”5万円です。綺麗に乗られてるので、息子さんに譲ったほうがいいかもしれません」
続いてトヨタB店へ。相手はベテランの営業さん。RAV4の値引きは10万円だったが、
セ「もう10万円はいけますよ」
X「まだいけるやろう?」
セ(にっこり笑って)「ええ!」
太っ腹☆ この店、ダークホースかもしれない。
VWの営業さんから「オールトラックの試乗車が用意できました」との連絡が入ったので、仕事終わりの嫁と合流してから出向いた。
前回試乗した普通のゴルフとは別物! 日本車ライクな感じはなく、加速もいいし、足回りもいい! 嫁も「これならいいかも!」と好感触。営業さんはかなり他社の出方が気になるご様子。RAV4とレヴォーグも検討していると伝えると食いついてきた。
しかし、相変わらずはっきりした条件を提示してこない。この人後出しジャンケンで勝負するタイプのようだ。
“ちょい悪”ベンツにひとめ惚れ。夢が現実に! 驚異の“三桁引き”!?
【交渉3日目(日)】 今日も嫁は仕事なのでソロ商談。昨日の日産へ。駐車場に入るとラガーマンが飛び出してきて誘導してくれた。
セ「実は、ついさっき情報が入ったのですが、エクストレイルは近々、ちょっとした改良を行います。プロパイロットの能力を向上させるといった内容です」(編集部註=1月16日に仕様変更)
おっ、意外な展開だ! しかし、値引きは変わらないとのこと。ラガーマン氏の口ぶりからすると車両本体と付属品から40万円引き+キャッシュバック10万円の合計50万円はいけそうや!
夕方、嫁と合流してトヨタC店へ。相手はアラフォーと思しき営業さん。とても真面目だ。自分はすでにRAV4の試乗をすませていたが、今回は嫁が初めて試乗。
嫁「やっぱ日本に生まれてよかったわ~!この価格でこの走りはありやろう♪ 今回、輸入車はなくなるかもよ~」
すっかり魅了されてしまった。
嫁「値引きはどのくらい?」
セ「20万円はいけます。決めていただけるなら、上の者に掛け合ってさらに上乗せします!」
嫁「実は、旦那はRAV4が本命やないんで」
セ「え~そうなんですか?」
X「本命はレヴォーグやな。ま、もう少し考えさせて」
帰宅すると、スバルからクリスマスフェアの案内状が届いていた。いよいよ俺の本命の登場や☆ このとき嫁の瞳にはふつふつと燃える炎が上がっていたんやけど、気がつかんかった……。
その夜、突如、嵐が来襲。
嫁「わたしなぁ、ベンツGLAがええわ! 今まで試乗したなかで1番やった。RAV4やめてGLAを本命にする!」
いきなりの宣言! え~、RAV4より150万円も高いで~。候補に挙がっていなかったクルマが浮上してきたので、松本さんのアドバイスをもらわなあかん!
急いで電話をすると、
松本「GLAを奥様が推しているんですか? 普通は旦那が推して、嫁さんが『ベンツなんてとんでもない』みたいな感じでストップをかけるんですけどね」(笑)。
X「うちは逆なんです。で、どうやって攻めたらええですか?」
松「商談では旦那推し、嫁反対の普通のパターンで攻めたほうがいいでしょう。ベンツの販売店にこれまでの経緯を正直に伝えて『GLAは考えていなかったが、試乗したら強烈に欲しくなった。問題は支払い条件だ。嫁からは高い! と強く反対されているが、破格の値引き条件が飛び出したら何とか説得する』などと熱く迫るといいでしょう。現行のGLAは末期なので、在庫なら50万円引きは楽勝だと思います。この際、三桁(100万円台)を狙ってみましょう! 経営の異なるベンツの販売店を競合させるといいですね」
夫婦の夢が現実になるかも。
【交渉4日目(土)】 ちょっと足を延ばしてメルセデスベンツB店へ。先日商談したA店とは経営の違う販売店だ。応対してくれたんは若い女性の営業さん。聞けば、うちの娘のひとつ年上で新卒とのこと。嫁と就活の話題で、わいわいと盛り上がる(笑)。
X「RAV4とレヴォーグを検討してたんやけど、冷やかしでGLAに試乗したら本気になってもうたんや。でも、予算オーバーどころの話やないから、正直、困ってるねん」(笑)
セ「わかりました。ともかく見積もりを出してみましょう。ボディカラーは黒でないとダメですか? ご要望の仕様だとホワイトの在庫しかないんです」
X「ホワイトは、イメージしてへんねん」
妻「やっぱ黒やね」
セ「実は、ホワイトの在庫車なら、ここまで出せます!」
営業さんが叩いた電卓には「541349」の数字。すなわち、値引き額は54万1349円!
キタァ~~!!と思いながらも、ここは冷静に、
X「う~ん……ブラックがあらへんなら、再検討やわ」
セ「ちょっとお待ちください」
奥から上司を引っ張ってきた。名刺には副本部長とある。
副本部長「ホワイトにしていただけないでしょうか?」
X「してもいいけど、問題は値段やね。50万円を大きく上回る値引きを出してもろたんやけど、それでも支払い総額は550万円くらいになりますよね。嫁は『国産車なら400万円あれば買えるのに……』って言うてるんで、その差は大きすぎます。なんとかなりませんか?」
副「正直、400万円にはならないんですけど、いくらならいいと思ってますか?」
X「500万円を切れば、嫁がOKしてくれると思うねん。家計で足らへん分は自分がいくらか出して埋めるわ」
副「ベンツは今月(12月)が決算なんです。ある程度条件があえば、私も裏技を使って、ご希望に近づけることもできます。今月登録とお支払いの一部をローンにしていただくことができれば本部に掛け合います。ところで、下取りはどうしますか? もしよければ見させていただきますが……」
X「いいですよ」
しばらくして戻ってきた。
副「明日の夕方、もう一度来てください。それまでに本部と交渉して最終的な値引きと下取り額を出しておきます。ところで、スタッドレスはどうされますか?」
X「夫婦揃って冬のドライブが大好きやから必要やね」
副「今月ならスタッドレス+ホイールが半額にできます。15万円程度で付きますよ」
X「じゃ、他店では下取りに10万超える査定額を付けてくれてるから、スタッドレス+ホイールが下取り額でちょうど無料になるイメージやね」
副「そんな感じですね」
もしも支払い総額が500万円を切ったら、松本さんがいっていた三桁の値引きが実現する。
帰ろうとすると、キャンペーン用品を持ってきて「こちらは娘さんに」「こちらは奥様に」とプレゼント攻勢。さすが、管理職、女心をガッチリつかむやないか(笑)。
土壇場でスバルが逆襲! 本部決裁が飛び出した!!
帰りにスバルへ。今回は嫁がメインでレヴォーグに試乗。以前試乗した時は嫁が助手席で乗り心地に不満を持っていたが、実際にステアリングを握ると「このクルマ、運転めっちゃ楽しいやん~」と不満など、どこへやら(笑)。
試乗中、営業さんの卒業校が自分のおかんが現役の教師の時に勤めてた学校だったことがわかって縁があるわぁ!と盛り上がる。ちなみに、自分は助手席の乗り心地にまったく不満なし。
試乗から戻って見積もりを出してもろたら値引き額は8万円。
思わず、心の中でええ~、こ・ん・だ・け~?とIKKOさんのように叫ぶ。おそらく不満爆発という表情が出ていたはずだ。
セ「これは基本額です。本当の値引き額は……」
タブレットに18万5000円という数字が打ち込まれた。
それにしても渋い。GLAは別格としても、エクストレイルはおよそ50万円だし、新型のRAV4でも20万円はかたい。老眼やのうてもタブレットの数字が霞む。
他社の状況を伝えると、
セ「スバルは元値を下げてるので値引き合戦となると他社にはかないません。正直、これが自分の限界値です。あとはできてもコーティング(8万円相当)を無料サービスにするくらいが精一杯です」
嫁「ともかく、いったん引き上げて検討してみます」
X「明日、もういちど来ますよ」
見送ってくれていた営業さんは意気消沈した暗い顔だった。
レヴォーグ、危うし……。
帰宅後、家族会議を開くと、なんと嫁が態度を一変した。
嫁「今日、GLAの展示車に乗り込む時に頭ぶつけたやろ。なんか乗りにくいねん。ほんで、運転席に座ってからも、いろいろ気がついたんや。シートが思ったよりショボいし、ナビはタッチパネルでもないし……スイッチがいっぱいあって、私、使われへんわ」
ベンツに対してのテンションがダダ下がり。自分としても「大幅な値引きによってイニシャルコストが下がってもランニングコストが高いのでは厳しい……」と悩んでいた。さらに以前、友達から「外車の在庫車は避けたほうがいい」と聞かされてたことも思い出した(実際、その友達が、外車の在庫車で痛い目にあってた)。
これを嫁に伝えると、
嫁「ベンツはやめや。あんたが好きなんにしたらええやん♪」
結局、決定権を一任してくれた。
ちなみに数日前、大学に合格した息子が「すぐに免許を取る!」と宣言。そこで「15万円払えば、ストリームを引き継がせたるけど、どうする?」と言うと、さんざん悩んだ末「引き継ぐ」ことに決定。これで下取り車はなし。
【交渉5日目(日)】 午前中、マツダへ。気になっていたCX-30に試乗。思ったよりいい感じだ。
しかし、商談になると「マツダ車の資産価値を上げるためにも値引きはできないんです」。今回もマツダとは縁がないようや。
スバルに出向いて、2回目の商談。これまでの経過を伝えて、他社との競合をあおると、車両本体値引きは前回と同様の18万5000円だったが、付属品値引き約11万円を提示。支払い総額は419万630円となっていた。
X「これにボディコーティングが無料でいけるんやったね?」
セ「はい、いけます!」
X「400万円ジャストになるんだったら、この場からベンツに断りの電話を掛けるわ」
セ「しばらくお待ちください」
ここまでですでに1時間経過。こりゃぁ長丁場になりそうや。
待つ間に考えた。「ランニングコストを考えると、保証延長(1万2870円)と点検パック(約12万円)を付けたほうがええかも」
営業さんが戻ってきた。
セ「すいません。ダメでした……418万円が精一杯です」
X「じゃ、延長保証と点検パックを付けたら、もう少し値引きの上乗せがいけるやろう?」
セ「わかりました」
しばらくして戻ってきた。
セ「店長を通り越して本部に掛け合いました」
と言って出てきたんは、本体値引き20万7786円、付属品(71万1931円)値引き19万1030円で、支払い総額は429万5000円。
セ「付属品の明細には、Xさんが希望したドアミラーオートシステム(1万5400円)が抜けていますが、これは自分からのプレゼントとして無料で付けます。さらに希望ナンバー(4250円)もサービスします」
これで値引きの総額は41万8466円となった。
セ「力不足で、すみません」
営業さんの雰囲気からして「これ以上は無理」と判断。OKを出した。最後に「息子さんに」と言って、お子様向けのお菓子をプレゼントされた。息子は4月から大学生なんだけど……(笑)。
購入データ
From兵庫県
SUBARU レヴォーグ
1.6STIスポーツアイサイトブラックセレクション(4WD)
トータル値引き 41.8万円
値引き採点 4
車両本体値引きは20万7786円だが、付属品値引き19万1030円と無料サービス(1万9650円)が加わって合計41万8466円。割安な特別仕様車からここまで取れたら文句なしの特上クラス。