新型車比較・ライバル車対決
更新日:2022.03.30 / 掲載日:2022.03.30
SUVライバル徹底比較【6】アウトランダー vs RAV4(HV&PHV)
人気&注目モデルがガチンコ勝負! 勝つのはどっちだ!?
多くのユーザーが気になる2台のSUVを、
注目ポイントごとに徹底比較。
今、購入するならばどちらを選べばいいのか?
すべてをお教えしましょう。
●解説:川島茂夫
アウトランダー VS RAV4ハイブリッド
大進化したアウトランダーの登場で電動プレミアムSUVの流れはどうなる?

MITSUBISHI アウトランダー


電動化してもオフロードイズムは健在
パジェロでクロカンブームを牽引したミツビシだけあって、クロスオーバー系としてはアウトドア適性を十分に考慮した設計が注がれている。現行型からはPHEV車のみとなったが、オフロードやダート走行に対するこだわりはSUV全体の中でも群を抜いた存在である。電動時代の先取りとミツビシ独自のS-AWCの知見を活かした先進4WD制御がもたらす走りが、このモデルの大きな訴求点になっている。


TOYOTA RAV4(ハイブリッド)/RAV4 PHV


強力リヤモーターでオフロードも苦にしない
RAV4のハイブリッド車はややオンロード寄りの印象もあるが、大型リヤモーターを備える上級E-Fourと悪路踏破駆動制御が採用されたことで、ミドルSUVの中でもトップクラスの悪路走破性を手に入れている。ちなみに上級モデルのRAV4PHVは、電池容量の増大と外部充電機能により純電動航続距離も拡大。距離の制限はあるもののEVとしても使えることも特徴だ。


ここに注目! 比較ポイント【01】走行性能
RAV4はガソリン車に近い感覚
アウトランダーは電動車らしい味付け
RAV4ハイブリッドはガソリン3ℓ級の動力性能を持つが、穏やかな乗り味が強く、電動で走っている印象は控え目。普通のガソリン車に感覚は近い。RAV4PHVも同様で、アクセル操作を意図的に踏み込まない限り、他のトヨタ車から乗り換えても違和感を感じない。
それに比べるとアウトランダーは、電動の強味を前面に出す味付け。アクセル踏み込み時の瞬発力や、コーナー限界域までしっかりと踏ん張るハンドリング特性まで、クルマを操る昂揚感が溢れる印象だ。
ちなみに両モデル(RAV4はPHV)とも純電動走行が可能だが、満充電時の航続距離はRAV4PHVが10km前後上回る。
上級モデル相応の穏やかな運転を楽しむ向きにはRAV4がいいが、電動車らしい力強い走りを求めるならアウトランダーはかなり魅力的な選択だ。


ここに注目! 比較ポイント【02】キャビン性能&装備
現行アウトランダーは装備機能も
使い勝手も大きく向上
実用面での両モデルの大きな違いはシート仕様。RAV4は2列シート5名定員のみの設定だが、アウトランダーは3列7名定員も選べる。サードシートは大人が乗るには狭すぎるのだが、送迎などで多人数乗車の機会もあるなら便利に使うことができる。
先代までのアウトランダーは内装質感はともかくキャビン性能は少し見劣りしていたが、現行型は先代から大幅に進化したこともあって使い勝手も向上している。
利便快適装備や安全&運転支援機能に関しては、細かな部分を除けば大きな違いはない。両モデルともに最新のミドルSUVらしい充実の内容を持っている。


【最終結論】どちらがベストバイ!
両モデルとも車格に見合った実力車だが
走り重視のアウトランダーに注目!
アウトランダーPHEVとRAV4PHVの最上級グレードはほぼ同価格。先進感バリバリの走りに3列シートを考えると、アウトランダーのほうが買い得に思えるが、ハイブリッド走行時の燃費は約37%もRAV4が優れている。
言い方を換えるならRAV4はエコ性能を求めた設計、アウトランダーは電動4WDの走りを求めた設計。どちらを選ぶかは使い方次第だが、電動時代のファントゥドライブを求めるならアウトランダーの方に魅力を感じてしまう。