新型ハリアー vs ライバル 実力検証

新型車比較・ライバル車対決 [2020.08.26 UP]

新型ハリアー vs ライバル 実力検証

人気モデルが揃う超激戦区。注目ポイント別に有力モデルを見極めることで、新型ハリアーとの違いを明確にしてみたい。

icon TOYOTA 新型ハリアー

価格:299万ー504万円

ライバルはズバリ、この4台!

icon TOYOTA RAV4

価格:265万6500~388万8500円

性能とコスパはピカイチ、実は万能ぶりが光る優等生
新型ハリアーとはキャラは異なるが、ハードウェア的には限りなく近い。上級志向はほどほどで良い“トヨタの最新SUV”を探しているユーザーなら、ハリアーではなくRAV4を選ぶ選択は十分アリだろう。実際、アウトドアな見た目とは違って、オンロード性能も、装備水準も、コスパもかなり優れている万能モデルだ。

icon HONDA CR-V

価格:336万1600~455万8400円

6月に上級グレードを追加するマイナーチェンジを実施
 日本導入は2018年だが、今年6月、新型ハリアーの登場に合わせるようにマイナーチェンジを実施。豪華仕様のブラックエディションを追加するなど上級志向を強めてきた。キャラ的にはオン/オフを上手にこなす万能型のSUVだが、新型ハリアーとは価格帯も近く、特にハイブリッド車同士はほぼ同格と言ってもいいほど。

icon MAZDA CX-5

価格:261万8000~397万6500円

多彩なパワートレーンが選べるオンロード重視の有力ライバル
 タイプ的にはハリアー以上にオンロードに特化したミドルSUV。ハイブリッド車の設定こそないが、その代わりに唯一無二ともいえるディーゼルターボを筆頭に、合計4タイプのパワートレーンを選択可能。また贅を凝らしたキャビンが楽しめる上級グレードが人気を集めるなど、プレミアムの面でも戦える一面も持つ。

icon LEXUS NX

価格:450万7000~608万8000円

上質感に富んだ内外装などプレミアム優先ならば有力候補
 レクサスゆえに価格差はそれなりにあるが、車格はハリアーと限りなく近い。ハードウェア的には先代ハリアーと同世代になるが、NX用に車体剛性や防振遮音性の向上が図られ、パワートレーンも2Lターボと2.5Lハイブリッドと少し上位設定になる。プレミアムの本質がしっかり注がれた、まだまだ見限れない底力を持つSUVだ。

【比較ポイント1】走り&ドライバビリティ

いずれも走りにコダワリを持つが、目指す方向はモデルそれぞれ

 スポーティとファントゥドライブを軸に見れば、最も濃い味を持つのはCX-5だ。次いでRAV4、NXとなる。ハリアーとCR-Vは操る手応えよりも安定感重視の印象が強い。

 一方、走りの質感と快適性を重視すると、ハリアーとNX、CR-Vが上位に来るが、ハリアーはウェルバランスの穏やかさ、NXは細かな振動の抑制や遮音感覚の巧みさ、CR-Vは腰の据わった重質な乗り味と、微妙に評価の要点が変わってくる。

 RAV4とCX-5は共に硬めのサスチューンだが、路面への当たり感覚はCX-5がいくぶん強い。重質な味わいや据わりの良さではCX-5が勝るが、刺激の少なさはRAV4の方が優れている印象だ。

icon RAV4

オン/オフを問わない 良質な走りが大きな武器

 車体サイズを感じさせない軽快感と不要な挙動を抑えた安心感の両立が巧み。パワーと燃費を両立したハイブリッド車の方が魅力的だが、実走行で排気量以上の余力感と扱いやすさを示すガソリン車も侮れない。悪路対応力の高い4WDシステムも大きな武器だ。

  • ガソリン車で選べるダイナミックトルクベクタリングAWD搭載車は、前後左右輪の駆動力制御を緻密に行うことで高い走破性能を持つ、新世代の4WDモデル。RAV4系だけに採用されているシステムだ。

icon CR-V

高速&長距離適性は優秀 余力感も申し分なし

 車軸周りの揺れが気になるが、沈み込み感のあるストローク制御が重質な乗り味をもたらす。速度域による操縦感覚の変化が少ないことも長所。ハイブリッド車は低速から力強く、高速での余力感も上々。ガソリン車はターボの効果で2.5LNA車並みにパワフル。

  • ハイブリッド車は2モーター式のe:HEVを搭載。通常時は135kW/315N・mを出力するモーターが賄うが、高速走行の際はエンジン直動モードとなるため、高速道路でも燃費が落ち込みにくい美点も持つ。

icon CX-5

看板のディーゼルターボの 力強い走りは唯一無二の存在

 あざといスポーティ感がなく、高速ツーリング向けの安定性と素直な操縦性を求めたフットワークが印象的。大トルクのディーゼルターボや2.5Lターボなど、パワートレーンラインナップからして高速長距離を意識した選択だ。ファントゥドライブを求める向きに最適なモデルだ。

  • 主力を担う2.2Lディーゼルターボは190PS/45.9kg・mを発揮。ガソリン車では味わえない力強いトルクを活かした走りはとても個性的。一度味わえば病み付きになる。

icon NX

プレミアムモデルにふさわしい 静粛性や厚みのある走りに注目

 骨格から伝わる振動騒音の遮断がかなり優秀。厚みを感じさせる乗り味もあって、比較5モデルの中では最も車格感を感じることができる。ハンドリングもしなやかなさと不要な挙動を抑えた安定志向。ハイブリッド車、2Lターボ車とも車格以上の性能を楽しめる。

  • 2Lターボ車は238PS/35.7kg・mを発揮する高性能ダウンサイジングターボだ。即応性に富んだレスポンスを持つなど、スポーティなパワーフィールも楽しめるユニットだ。

【比較ポイント2】キャビンスペース

いずれも広さは必要十分だが、快適性&使い勝手は差がある

 CX-5は多少ゆとりに欠くが、どのモデルもクラス相応の寸法は確保されている。ただ、同乗者の快適性も考えれば、視界も重要。サイドウインドウ形状が後席乗員のドライブの楽しみに影響する。その差が最も分かりやすいのは、同じプラットフォームを用いるハリアーとRAV4。室内有効長は同じだが、クーペ風のウインドウグラフィックを採用したハリアーのほうが視角的な閉鎖感が強く、それは後席からの見晴らしも同様だ。CR-Vは開放感に優れており、さらに荷室の使い勝手でも一歩リード。後席格納にダイブダウン方式を採用しているので、かさのあるレジャーグッズの積載性もいい。ちなみにこのクラスの定番になりつつあるパワーテールゲートは5車とも選択可能だ。

icon RAV4

機能性を考慮したキャビン設計。カジュアル感も申し分なし

 キャビン意匠&素材に手触りの良いパッドを用いるなど、質感向上も意識した設計。スイッチ類の配置も実用優先で使いやすい。後席のレッグスペースも余裕があり、サイドウインドウの上下視角も広め。正統派SUVユーザーには馴染みやすいレイアウトを採用している。後席格納は6対4分割のシングルフォールディング式を採用。床面ボードを使い分けることで、荷室床面を完全にフラットにすることができる。床面下にサブトランクを備えるなど小物収納も抜かりなし。

通常時でも奥行きは十分。開口部まわりの左右幅も広く取られている。OP設定でラゲッジにもアクセサリーコンセントが設置可能と、レジャーユースを意識した設計も見逃せない。

icon NX

基本的には前席最優先 豪華なキャビン設計が見所

 スポーツ&スペシャリティを強く意識したインパネ&シートは、レクサスらしいプレミアム感に溢れている。インパネ周りのデザイン処理やウィンドウ面積が小さい事もあってコクピット感覚が強い。居住性は前後共に必要十分なスペースを確保しているものの、後席は視角的な圧迫感をやや感じてしまう。基本的には前席優先のモデルだ。ちなみにリヤシートの格納は電動式を採用。こういう部分にプレミアムモデルらしさを感じてしまう。

  • ダイブ式のシートバック格納操作が電動式であることは、いかにもレクサスらしい部分。格納時の床面は完全にフラットになるなど、実用面もなかなか優秀。

icon CX-5

前席優先のキャビン設計 後席&荷室はやや手狭な印象

 基本的に前席優先の設計。他のマツダ車と同じデザインセンスで纏められたキャビンは質感が高く、上級グレードのLパッケージ車ともなると、欧州プレミアムモデルを彷彿させてくれるほど。一方、広さに関しては、低い室内高や収まりの良いシートを備えることもあって、ミドルSUVとしては頭上や足元が多少窮屈に感じる部分も。ライバルと比べると荷室も少々小さめに感じる。ただ、大人4名乗車程度ならば、特に不便を感じるほどでもない。

  • 荷室容量はミドルSUVとしては少々小さめだが、開口部の幅は十分確保され、荷室の高さと奥行きのバランスは良い。床面はフラットで積載物の整理がしやすい形状だ。

icon CR-V

上質さと利便性を兼ね揃えた キャビン空間が楽しめる

 上級を意識したキャラクターもあって、キャビンの仕立てはなかなか巧み。継ぎ目なども上手に処理されていて、細部まで美しく仕上げられている。ガラスエリアも広く、前方視認性も良好。ファミリー&レジャーに求められる広さと開放感を併せ持つ。約4.6mの全長ながらガソリン車限定で3列シート仕様も用意するのも見所のひとつ。後席ダイブダウン格納の採用により、後席格納時の荷室容量が大きいことも見逃せない。

  • 通常時でも十分な広さが確保されるが、シートのチップアップ機構やボード類がアレンジできるなど、ユーティリティの高さも見逃せない。実用面に優れることも大きな美点だ。

【比較ポイント3】安全&運転支援機能

装着していて当たり前。機能&使い勝手の差に注目

 ACCは5車とも停止保持機能付の全車速型を全車に標準装着。操舵補正型LKAも全車が装備し、CX-5以外は走行ライン制御型だ。速度などの走行情報の確認に便利なHUDはCR-V以外の4車が採用。隣接車線の接近車を監視するBSMは全車に備わる。個別の性能に多少の違いはあるが、車格に対して十分な安全&運転支援を持つ。ただし、性能を総合的に見ると、トヨタ系の3車が半歩リードしている印象だ。

icon RAV4

ソナー系の安全装備こそOP設定となるグレードもあるが、高速道路でステアリング操舵支援を行うLTAを含む最新のトヨタセーフティセンスは全グレードに標準装備される。

icon CR-V

歩行者対応型の衝突軽減ブレーキや、ステアリングアシスト付きのLKAS、路外逸脱抑制機能などを備える最新のホンダセンシングが、全グレードに標準装備される。

icon CX-5

一部機能がグレードによってOP設定になるものの、衝突軽減ブレーキ系もACC&LKAなどの運転支援機能も、年次改良時に最新仕様にアップデート済み。

icon NX

夜間歩行者や自転車の検知までカバーするプルクラッシュブレーキを備える、最新のレクサスセーフティシステム+が全グレードに標準装備されている。

【比較ポイント4】車載IT

通信連携機能を前提とした DAの標準化が最新トレンド

 これまではスマホとの連携機能が車載ITの特徴になっていたが、これからの次世代型は大型モニターのDA(ディスプレイオーディオ)が中心になりそうだ。ハリアーのDAはまさにそれで、ナビ機能はアプリでも提供される。またヘルプネット(SOSコール)も注目機能の一つ。事故時に位置情報送信やオペレーターへの連絡を行うシステムであり、エアバッグ連動タイプなら作動時に自動発信する。この機能はNXを含むトヨタ系の3車はいち早く対応している。

icon RAV4

オーディオレス仕様が標準のため、ナビ機能はDAを含む複数の製品の中からOPで選ぶことになる。ただT-Connect連携を行うDCM(専用通信機)は全グレードに標準装備済みだ。

icon CR-V

多彩な情報を通信費無料で利用できる「リンクアップフリー」に対応したHondaインターナビを全グレードに標準装備。7インチモニターはタッチパネル式。スマホ感覚で使うことができる。

icon CX-5

マツダ車に標準採用されるマツダコネクトも年々進化。昨年冬の一部改良ではモニターサイズを8インチにアップデートして視認性を高めてきた。ナビ機能はディーラーOPで提供される。

icon NX

10.3インチワイドディスプレイに通信連携ナビのレクサス上位モデル譲りのシステムが標準装備。操作はコンソール上に設けられるリモートタッチパッドコントロールで行う。

新型ハリアー VS ミドルSUV【結論】

新型ハリアーがミドルSUV選びの中心に来るのは間違いない

 新型ハリアーの走りの質感と快適性が向上したことによって、最も影響を受けるのはNXだ。プレミアム重視という選び方でもハリアーとの差はかなり縮まった。また、プレミアムモデルとはいえ100万円以上異なる価格差をどう見るかということも気になる。

 ハードウェア的に近いRAV4とは、性能差は僅かだが目指す方向はこれまで以上に異なっている。ミドルSUVのニーズの両端を姉妹車でカバーしている格好とも言えるので、この2台に関しては、気に入った方を選べばいいだろう。共にトヨタ最新技術と装備が注がれているため、満足度はかなり高いはずだ。

 CR-Vは嗜好的にはハリアーとRAV4の中間に位置する。見た目からしてもかなりレジャー志向が強いのだが、車格感ある走りの味わいを持つなど、ハリアーと好勝負を繰り広げることができる。特にハイブリッド車同士で検討している場合は、悩み甲斐がある。

 CX-5は見た目も、乗り味もスポーティ志向が強い。エレガントな路線を狙った内外装はハリアーと被る部分もあるが、ファントゥドライブな走りを含めてキャラの違いは歴然。ターゲットユーザーがハリアーとは異なっている。

 このようにミドルSUVは他ジャンル以上にキャラクターの違いが明確なだけに、これが鉄板という選択はしにくいのだが、全方位に進化を遂げた新型ハリアーは、ミドルSUV選びの選択肢として、外せないモデルになることは間違いないだろう。

●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久

提供元:月刊自家用車

グーネット編集部

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