新型車比較・ライバル車対決
更新日:2020.05.29 / 掲載日:2020.05.29

見逃せない! 2020注目モデル大集結ライバル対決SPECIAL

このモデルだけには負けたくない。やはりクルマの世界においても宿命のライバルは存在しており、販売現場では熾烈な争いが繰り広げられている。ここではこの2020年春にバチバチとやりあっているモデルをピックアップ。対決の結果をお届けしよう。

排気量別ヤリス同門対決

PUCK UP 1 ヤリス(ハイブリット)

●主要諸元(ハイブリッド G 2WD) ●全長×全幅×全高(mm):3940×1695×1500 ●ホイールベース(mm):2550 ●車両重量(kg):1060 ●パワーユニット:1490cc直3DOHC(91PS/12.2kg・m)+モーター(50kW/141N・m) ●トランスミッション:電気式CVT ●WLTCモード総合燃費:35.8km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/リーディング・トレーリング(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)トーションビーム式(R)●タイヤ:185/60R15 ●価格:213万円

  • ダイナミックフォースエンジンは熱効率に優れるトヨタの新世代エンジン。ヤリスハイブリッドには1.5L直3ユニットを搭載。モーターとの巧みな協調制御で優れた性能を発揮する。

弱点らしき弱点がない 最新ハイブリッドの実力は本物

 WLTC総合モード燃費は35km/Lを超えており、圧倒的な省燃費性能がセールスポイント。さらに高速域でも余力感に優れた動力性能と安心感ある操縦感覚を持つなど、このクラスの中では高速長距離適性もすこぶる優秀だ。3気筒エンジン特有の排気音を感じるシーンもあるが、静粛性は総じて優秀。ヤリスに先進感とプレミアム感を求めるなら最適な選択になるだろう。

PUCK UP 2 ヤリス(1.5Lガソリン)

●主要諸元(1.5Z 2WD) ●全長×全幅×全高(mm):3940×1695×1500 ●ホイールベース(mm):2550 ●車両重量(kg):1020 ●パワーユニット:1490cc直3DOHC(120PS/14.8kg・m) ●トランスミッション:ダイレクトシフトCVT ●WLTCモード総合燃費:21.6km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/リーディング・トレーリング(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)トーションビーム式(R)●タイヤ:185/60R15 ●価格:192万6000円

  • 1.5Lガソリン車にもダイナミックフォースエンジンを採用。こちらは少しチューンが異なり120PS/14.8kg・mまでパワーアップが図られた。ダイレクトCVTとの相性も抜群だ。

1.5Lガソリン車にもダイナミックフォースエンジンを採用。こちらは少しチューンが異なり120PS/14.8kg・mまでパワーアップが図られた。ダイレクトCVTとの相性も抜群だ。

 純ガソリン車の登録車の中では、トップクラスの省燃費性能を持つことに加え、低回転時から力感溢れるパワーフィールを発揮するなど、タウンユースから長距離まで高水準にこなすことができる。アイドリングストップ機構を採用していないことはデメリットに感じるが、幅広い用途にヤリスを使いたいユーザーにとっては見逃せない1台。コスパ志向のダウンサイザーにもオススメだ。

PUCK UP 3 ヤリス(1Lガソリン)

●主要諸元(1.0X 2WD) ●全長×全幅×全高(mm):3940×1695×1500  ●ホイールベース(mm):2550 ●車両重量(kg):940 ●パワーユニット:996cc直3DOHC(69PS/9.4kg・m) ●トランスミッション:CVT ●WLTCモード総合燃費:20.2km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/リーディング・トレーリング(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)トーションビーム式(R)●タイヤ:175/70R14 ●価格:145万5000円

  • 1L車のエンジンは前モデルのヴィッツに搭載されていたユニットの大幅改良仕様。CVTにも手が加えられているが、最新設計のダイナミックフォース系と比べると物足りなさも……。

ハンドリングや安定性は優秀だが 動力性能の非力さは否めない

 低中速域では加速時も巡航時もエンジン回転を抑えているが、速度が高まってくると加速時の回転上昇が大きくなり、しかも加速の上乗せ感も見劣りしてしまう。ハンドリングや安定性などは申し分ないが、高速走行時にはどうしても1Lを意識してしまう。また、LKAに走行ライン制御やACCが採用されていないなど、運転支援機能の弱さも残念な部分だ。

新開発1.5Lエンジンは かなりの実力ユニット

 ヴィッツの後継車として誕生したヤリスは、車名だけでなく走行ハードウェアも次世代型へと進化している。中でも動力性能の向上は、大きなアドバンテージだ。

 3タイプあるパワートレーンはいずれも3気筒エンジンを採用するが、1Lエンジンは従来型の改良仕様。注目すべきは2Lダイナミックフォースエンジンを1気筒減らした格好で新規開発が進められた1.5Lエンジンだ。

 このユニットは市販されているガソリンエンジンの中で最高水準の熱効率が与えられており、もうひとつのヤリスの売りである操安性を活かすなら、この1.5Lエンジン車が一番しっくりとくる。

 ハイブリッド車のエンジンも同ユニットがベースだが、こちらは動力性能に加えて、燃費向上も強く意識したエコ仕様という味付け。1L車は、法人需要を狙うために経済性を最優先で仕上げられた、タウンユース中心のモデルというキャラが強い。

 ちなみにヤリスの同等グレードで比較した場合の価格差は、1.5L車に対してハイブリッド車が約27万円高、1L車が約14万円安。トヨタらしく、ユーザーニーズをしっかり考慮した、絶妙な設定であるのだ。

ハイブリッドと1.5L車の 装備&機能はほぼ同水準

 装備&機能を見比べていくと、1L車は物足りない部分がかなり目立ってくるが、ハイブリッド車と1.5L車は共にトヨタセーフティセンスもLTAまでカバーするフル仕様が付き、全グレードに標準と装着設定も同じ。その他機能もほぼ同等が盛り込まれていることが分かる。価格差は約27万円あるが、これは純粋に走行メカの違いによるものなのだ。

  • ACCこそ高速型だが操舵支援機能のLTAまでカバーするなど、ヤリスのトヨタセーフティセンスはコンパクトとしてはトップレベルの性能を持つ。ロングドライブ適性の高さはこの機能の充実も大きい。

ズバリ買うならば、こいつで決まり!

最上級のZは上級仕様ゆえに、価格も1クラス上のモデルに近づいてしまう。価格と装備のバランスを考えると中間グレードのGのコスパが優秀だ。

1.5L車のバランスの良さは このクラスでナンバー1

 価格を考えなければ、ハイブリッド車が総合力で一番になるが、最もベーシック仕様になるハイブリッドXでも200万円を超えてしまう。価格を最優先するならば1L車が一歩リードだが、運転支援機能の弱さに加えて、1.5L車との価格差を考えると、コスパ的には割高な印象を感じてしまう。その点、1.5L車は長距離で活躍できるヤリスらしさと価格のバランスが非常にいい。このクラスはコスパ優等生も多いが、その中でもトップレベルのコスパの良さを感じる。

提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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