新型車比較・ライバル車対決
更新日:2018.11.24 / 掲載日:2018.02.27
注目SUVライバル対決 バトル6
注目ポイントはココ!
1:オフロード性能の差
2:経済性とのバランス
“ランクル”の戦い
本気で攻めるのではないレジャー派ならプラド!?
本格オフローダーの頂点に位置するのがランクル(200型)。高い極限踏破性はセールスポイントのひとつとなっているが、その性能を熟練のドラテクなしで使える運転支援機能も特徴である。各輪のトルク配分を岩場や泥濘などの路面状況に応じて最適に配分するマルチテレインセレクトとモーグル路やぬかるみ踏破のクルコンとも言えるクロールコントロールを全車に標準採用。最上級グレードには車高調節機能を備えた4輪AHC&AVSも装備。車体周囲のみならず車体下面の路面まで走行画像データを用いて映し出すマルチテレインモニターもあり、オフロード走行の難しさを押さえた支援機能が満載である。
しかし、プラドも負けていない。選べないのはAHCくらいである。ただし、ランクル並みのオフロード運転支援機能を装備できるのは最上級グレードのみ。他グレードではマルチテレインセレクトもクロールコントロールも設定なし。
ランクル並みの装備を備えたプラドの価格は540万円弱。プラド最上級並みのランクルは約586万円である。この価格帯の50万円差なら頂点を狙っても、と考えるのも悪くないが、実利派には要注意がパワートレーンである。
ランクルは4・6LのV8、プラドは2・8Lディーゼルを用意。エンジンフィールや静粛性ではランクルが大きく差を付けるが、最大トルクはいい勝負。低回転域ならプラドDのほうが力強いくらいだ。そして燃費はダブルスコア。燃料単価の差まで含めればプラドの燃料代はランクルの半分以下。
キャビンの寛ぎ等も含めてランクルがキング・オブ・オフローダーなのは間違いないが、経済性とラフ&オフロード性能のバランスではプラドのディーゼル車のほうが魅力的である。そのバランスはアウトドアレジャーの本格派のための性能とも言える。
写真はランドクルーザー。
写真はランドクルーザー。
写真はランドクルーザープラド。
マルチテレインセレクトなど、グレードを問わなければプラドも高い走破性を手に入れられる。大きな違いはやはりパワーユニットか。
◆実力採点◆
本格オフローダーとしては差が少なく、車格に関わる部分で差が付くという展開。実態としても同様だが、やはりランクルは経済的なハードルが高い。プラドはディーゼルの導入でコスパが一層魅力的になった。
※採点はSUVカテゴリーでの評価採点。10点満点。
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提供元:月刊自家用車