新型車比較・ライバル車対決
更新日:2026.09.16 / 掲載日:2026.09.16
買うならどっち?《エクストレイル vs アウトランダー》
クルマ購入の達人、渡辺陽一郎がズバリ指南!
買うならどっち? 売れ筋モデルガチンコ対決!
クルマ選びで「デザインは好きだけど実用性は?」「価格に見合う価値はある?」などで悩んでいるユーザーも多いはず。ここでは、クルマ購入の達人・渡辺陽一郎が売れ筋の22モデルを徹底チェック!失敗しない選び方をわかりやすく解説しよう。
●解説:渡辺陽一郎
販売現場の事情に詳しいカーライフ・ジャーナリスト。
クルマは高額だという、現実に即したシビアな視点が特徴だ。
※本記事の内容は月刊自家用車2026年10月号制作時点(2026年8月中旬)のものです。
ガチンコ対決! NISSAN エクストレイル vs MITSUBISHI アウトランダー

走りはともに高レベルだが得意分野は明らかに異なる
両モデルともに全長は4700㎜前後のミドルサイズSUVになる。エクストレイルはハイブリッドのe-POWER専用車、アウトランダーはPHEV(プラグインハイブリッド)専用車となる。駆動方式は、エクストレイルには2WDも用意されるが、人気なのは後輪を専用モーターで駆動する4WDのe-4ORCE。アウトランダーは前後モーターで駆動する4WDのS-AWCのみで、2WDは設定がない。
エクストレイルはモーター駆動による電気自動車に似た滑らかな走りが特徴だが、過剰に機敏な挙動は見せず幅広いユーザーに扱いやすい。一方のアウトランダーは非常に個性的な走りが魅力。マイナーチェンジで少し穏やかになったとはいえ、4輪の駆動力とブレーキを積極的にコントロールして驚くほど良く曲がる。コーナリング時に4輪を独立制御し車体を強力に内側へ向ける技術が見事だ。カーブを曲がる速度が過剰に高まりやすく、その最中にアクセルを戻すと横滑りを防ぐ自動ブレーキが強烈に介入する場面もあるなど熱い走りを見せる。かつてのランサーエボリューションを彷彿とさせる味付けともいえるほどで、ドライバーの意図に素早く応える高いレスポンス性能を備えており、スポーツカー感覚のドライビングも堪能できるほど。
室内空間に関しては共通点が多く、インパネは水平基調で車内のワイド感を強調するタイプ。エクストレイルは中央部が手前に張り出しており、操作性は若干リードする印象がある。居住性に関しては互角で、身長170㎝の大人4名が乗車した際の後席膝先空間は、両車ともに握りコブシ2つ半のゆとりを確保している。ともにシートのクッション性も良好で、長距離移動でも疲れにくい。
アウトランダーの上級仕様には2列シート5人乗りに加えて3列シート7人乗りを設定。エクストレイルも一部グレードで7人乗りが選べる。いずれも3列目は窮屈なサイズで、大人が座るには2列目を前寄りにスライドさせる必要がある。ゆえに多人数での長距離移動は厳しいが、近所の送迎程度ならとても重宝するだろう。
両モデルを比べる上で最大のポイントは価格差だ。ハイブリッドのエクストレイルはe-4ORCEを選んでも売れ筋が400〜500万円台に収まるのに対して、PHEVのアウトランダーは600〜700万円台が中心になってしまう。とはいえ、充電した電気だけでEV走行ができ、走る楽しさも満点のアウトランダーには価格以上の価値が詰まっている。
NISSAN エクストレイル
価格:384万3400〜494万6700円

機能も走りも高いレベルの優等生
初代は2000年に登場し、タフで野性的なSUVとして大ヒット。現行の4代目は直線基調の力強いスタイルへ回帰した。
パワートレーンは可変圧縮比を持つ直列3気筒1.5ℓターボを発電用に使う「e-POWER」のみ。前後独立モーターで緻密に駆動力を制御する「e-4ORCE」の走りも光る。モーターならではのレスポンスの良さと電気自動車のような静粛性や加速性能を備え、アクセル操作ひとつで走る楽しさを存分に味わえる。
特にカーブでの旋回性や悪路での踏破力は秀逸で、上質な車内空間や使い勝手に長けたユーティリティ性能も相まって、ミドルSUVとしての完成度は極めて高いレベルにある。
■主要諸元(X e-4ORCE) ●全長×全幅×全高:4690×1840×1720㎜ ●ホイールベース:2705㎜ ●車両重量:1850㎏ ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:1497㏄直列3気筒DOHCターボ(144PS/25.5㎏-m)+前後モーター(フロント:150㎾/330Nm、リヤ:100㎾/195Nm) ●トランスミッション:- ●駆動方式:電気式4WD ●WLTCモード総合燃費:18.1㎞/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:ストラット式(F)/マルチリンク式(R) ●タイヤ:235/60R18








おすすめグレードと理由
X e-4ORCE(5人乗り) 価格:434万9400円
最もお買い得なのは中級グレードのX e-4ORCEだ。ベーシックなS e-4ORCEに比べて約31万円高くなるが、運転支援機能「プロパイロット」や後方死角の安全装備が標準となる。これらは現代のSUVには必須の装備。Sではオプション装着も不可となるため、迷わずXを選びたい。
MITSUBISHI アウトランダー
価格:536万9100〜690万1400円

高性能が漲る走りには、伝統の味あり
大容量バッテリーを搭載したPHEV専用のミドルSUV。駆動用電池の総電力量は22.7㎾hを誇り、売れ筋グレードなら1回の充電でEV走行換算距離(WLTCモード)102㎞を達成する。日常の街乗りならガソリンを一切使わない快適なEV生活も十分可能だ。
前後モーターによる4WDシステム「S-AWC」はレスポンスが極めて素早く、意のままのハンドリングを実現。かつてパジェロやランサーエボリューションで培った三菱伝統の4WD技術と走りの遺伝子が、最新のPHEVテクノロジーに見事に融合している。高級感あふれるインテリアや静粛性の高さ、アウトドアで活躍する給電機能も大きな魅力だ。
■主要諸元(P Executive Package 5人乗り) ●全長×全幅×全高:4720×1860×1750㎜ ●ホイールベース:2705㎜ ●車両重量:2110㎏ ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:2359㏄直列4気筒DOHC(144㎾/195Nm)+前後モーター(フロント:85㎾/255Nm、リヤ:100㎾/195Nm) ●トランスミッション:一段固定式 ●駆動方式:電気式4WD ●WLTCモード総合燃費:17.2㎞/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)/マルチリンク式(R) ●タイヤ:255/45R20








おすすめグレードと理由
G(5人乗り) 価格:598万5100円
買い得感が高いのは中級仕様のG(5人乗り)だ。600万円を切る価格でありながら、スマートフォン連携ナビ、20インチアルミホイール、電動ハンズフリーリヤゲートなどを標準装備。これにヘッドアップディスプレイをオプション追加(7万7000円)するのがベストな選択だ。