新型車比較・ライバル車対決
更新日:2025.10.15 / 掲載日:2025.10.15
新型エクストレイルvsライバル《エクステリア&パッケージング》
NISSAN 新型エクストレイル vsライバル全方位比較
熟成を進め新デザインとなったエクストレイル。強敵だらけのミドルサイズSUVテゴリーにあらためて着目し、実用志向の主要モデルを横並びで比較してみよう。
●文:川島茂夫





《エクステリア&パッケージング》
SUVらしさが実用性とデザイン性のポイントだ
アプローチアングルとデパーチャアングルの面からSUVは前後のオーバーハングを長くしないのが通例。つまりホイールベースに対して全長が短い。ミニバンや軽乗用などの高スペース効率のモデルにも共通するが、SUVの場合は大径タイヤなど悪路対応のためにスペース効率を低下させる部分もあり、それらがSUV特有のプロポーションにも繋がる。
今回の5車で最も全長が短いのは唯一4・6mを切るZR-V。最大は4・7mを超えるアウトランダー。アウトランダーはエクストレイルとともに3列シートを設定し、ホイールベースも最長だ。
全幅は全車1.8m超。最大最小の差は40㎜に満たず、最小回転半径も5.4〜5.5mなので取り回しサイズに著しい差があるわけではない。狭い場所での取り回しには気を使うサイズだが、いずれもカメラを用いた車体周辺モニターが充実しているので、それを活用すればSUV初心者でもそれほど苦労はない。
いずれもフェンダーのクラッディングパネルなどSUVの定番アイテムを採用。ボディ保護など実用的意味もあるが、SUVらしい外観はアウトドアレジャーのモチベーションを高める要点でもある。
NISSAN 新型エクストレイル



キャラクターはそのままに、直近の改良でフェイスデザインを刷新
MCでフロントマスクの印象が大きく変わったが、プレミアム志向が強いミドルSUVというキャラは変わっていない。3列シート車をラインナップすることもあり、同カテゴリーでは最大級のホイールベースを採用しているが、全長は標準値に納まり、最小回転半径も5.4mである。MCで充実した車体周辺モニターもあって取り回しも良好である。
SUBARU フォレスター



新世代の先駆けとなる新しいスバルデザインを採用
水平対向4気筒・縦置レイアウトを採用するため、フロントオーバーハングが多少長めだが、上下幅の大きなクオーターウィンドウや後半の絞り込みを抑えたルーフラインなど実用性を考えたスタイルだ。フロントマスクはこれまでのスバル車とは趣が異なり、SUVのトレンドを取り込みながらスバルSUVの新世代を予感させるデザインとなった。
TOYOTA RAV4



オフロードやタフネスといった言葉どおりの王道デザイン
ロングホイールベースと短いオーバーハング。最低地上高は200㎜を確保。要所要所にクラッディングパネルを用いてタフな印象を与える外観はアウトドアレジャー向けのモデルを直感させる。オフロード向けのドレスアップを施したアドベンチャーはとくに印象的。車体サイズもデザインもミドルSUVのカテゴリーコンセプトどおりのモデルである。
HONDA ZR-V



スポーティなワゴンスタイルでツーリングの快適さを表現
全高は1.6mを多少超えるくらい。後すぼまりのサイドウィンドウグラフィックや低く大きく開口したラジエターグリルで、ミドルSUVとしては最もスポーティワゴンに近い見た目である。専用開発モデルだが、パッケージングではクロストレックのようなワゴン派生型に分類しても違和感はない。ツーリング&レジャー向けのモデルを表す外観だ。
MITSUBISHI アウトランダー



堂々たる体躯により、PHEVにふさわしいプレミアム感がある
SUVのタフネスとPHEVの先進プレミアム感を演出した外観はミドルSUVでも独特な存在感を示す。3列シートを設定することもあって車体サイズは比較車の中では最も大きく、ホイールベースこそエクストレイルと共通だが、全長は4.7mを超えている。さらに押し出しの強いフロントマスクもあって、見た目のサイズ感もクラス上の印象を受ける。

ライタープロフィール
オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。
オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。