新型車比較・ライバル車対決
更新日:2025.05.30 / 掲載日:2025.05.30
新型フォレスター vs ライバル《走行性能》
新型フォレスターを迎え撃つライバル軍団総まとめ
実力派ミドルSUV対決
待望のフルモデルチェンジを果たしたフォレスターを軸に、気になるライバルをピックアップ。様々な個性が集うミドルSUVカテゴリーをあらためて俯瞰してみよう。
●文:川島茂夫
走行性能 《ドライブフィール/乗り心地》

HEVよりも内燃機車に性能の違いが表れやすい
最低地上高を比較すると最大はフォレスターの220㎜、最小はCX‐60の180㎜。4WDシステムは内燃機車とフォレスター、ZR‐Vが多板クラッチを用いた電子制御型、その他のHEVは2モーター式を採用している。なお、CX‐60はFRをベースとするため主駆動輪は後輪である。最低地上高と4WDシステムによって悪路踏破性が決定するわけではないが、実際に試乗した印象と照らし合わせてもおおよそは合致する。ただし、雪路やダート路レベルの悪路性能についてはいずれのモデルもゆとりある性能を備えている。
走りの傾向としてはレクサスNXやZR‐V、CX‐60がオンロード寄りの設定。スポーティ志向と言い換えてもいいだろう。フォレスターとRAV4は相対的にはラフロード寄りといえるが乗り心地とのバランスが採れたタイプ。
動力性能はパワートレーン次第だが、CX‐60以外はHEVモデルが上位設定となり、ラインナップの中ではすべての状況下でゆとりある性能を発揮する。また、内燃機車のほうが性能差が大きい傾向だ。なお、エクストレイルはHEVのみ、アウトランダーはPHEVのみのラインナップとなっている。
【注目!!】MITSUBISHI アウトランダー
電動4輪制御のレベルの高さや充電/給油の二刀流が魅力
ツインモーター式の4WDシステムによる悪路踏破性とオンロードでの操安性も走りのセールスポイントのひとつだが、一番の訴求点はPHEVシステム。満充電航続距離はPHEVの中でも最長クラスであり、急速充電にも対応。長距離用途では高性能HEV、短距離用途ではレンジエクステンダーEVとして活用できるのが最大の魅力である。


SUBARU 新型フォレスター
ストロングHEVもガソリン車も高水準で悪路にも強い
新型はスプリット式の本格HEVを導入。内燃機車ではトップレベルの実用性能を発揮する1.8ℓターボもあり、動力性能水準が高い。悪路踏破性も高く走りの汎用性に優れる。


TOYOTA RAV4
ガソリン車には悪路走破性の高い4WDシステムも設定
ラフロード性能はセールスポイントのひとつ。ガソリン車には左右後輪のトルク分配を能動的に制御するシステムも設定。ガソリン車とHEVの動力性能の差が比較的大きい。


LEXUS NX
オンロードを中心に1ランク上の走りに仕立てている
高速ツーリング性能を主としたオンロードの走行性能が見所だが、ラフロードを苦手とするほど偏っていない。上位クラス並みのパワートレーンを揃え、動力性能水準が高い。


NISSAN エクストレイル
e-4ORCEによる4輪制御が秀逸で高性能
前後輪を独立駆動するツインモーター式4WDのメリットを活かしてオンロードも含み高い操安性を実現。FWD車とは乗り味が多少異なり、性能面でも4WD車が上位設定だ。


HONDA ZR-V
ストレスを感じにくいドライブフィールが旅に誘う
安心感と素直な操縦特性を備えた操縦特性でストレスの少ないツーリングと操り心地を実現。ガソリン車は1.5ℓながらターボの採用でNA2ℓ以上の動力性能を持たせている。


MAZDA CX-60
FRらしい走行感覚を楽しめ、一部改良で乗り心地も改善
オンロードのツーリングと操る楽しみを主とした走り。足回りの改良により乗り心地の改善を図りFRシャシーらしさを高めた。ディーゼルのエンジンフィールは見所のひとつ。



ライタープロフィール
オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。
オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。