新型車比較・ライバル車対決
更新日:2023.09.06 / 掲載日:2023.08.27
300万円台の国産SUV・達人2人が選んだのは王道のスバル フォレスター!
国産300万円台SUV・達人の選択

『18車種121グレードのベストはコレだ!!』
増殖が止まらないSUV。ありとあらゆるモデルがある中で、車両本体価格300万円台は汎用性に優れたモデルが揃うボリュームゾーンで、国産だけでも18車種121グレードもの選択肢がある。今回は本誌レギュラー執筆陣がそれぞれの視点で5台をセレクト。複数の支持を集めたモデルに注目するもよし、自分の視点に近い選者の意見を重視するもよし。SUV選びの一助になれば幸いだ。
●文:川島茂夫/まるも亜希子/渡辺陽一郎

【2人が選択】SUBARU フォレスター
スバルSUVの王道モデルが最新設計のボクサーターボを搭載

SUBARU フォレスター プロフィール
モノコックボディ採用のクロスオーバーSUVの中でも指折りの悪路対応力を誇る。水平対向ボクサーエンジンやシンメトリカルAWD、アイサイトといったスバルの基幹技術を用い、ハイブリッドのe-BOXERを中心に一部のグレードに1.8ℓターボを搭載する。




川島の選択
スポーツ●価格:335万5000円
オンロードだけの「スポーツ」ではなく、アウトドアにも気兼ねなく踏み込める
グレード名からすればオンロードスポーツ派に向けたモデルのように思える。サスチューンも専用のハード設定である。しかし、アウトドアを楽しむためのツーリング&レジャー視点で選んだモデルだ。乗り心地は一般的なSUV用途では硬めだが、同乗者を苛むような挙動はない。標準サス車に比べるとフロント周りの据わりがよく、山岳路も高速道路も安心感が高く扱いやすい。しかも、最低地上高やアプローチアングル等の悪路対応諸元や4WD機能は標準車と同じ。装着タイヤはオールシーズンであり、オン&オフロードをきっちり押さえたシャシー設計である。そして何よりの推しポイントがパワートレーン。ターボらしい加速の伸びと低い回転域で悠々と巡航させる力強さが共存。モード燃費と実燃費の乖離も比較的少なく、汎用性の高い高性能という点ではスバルエンジン群のベストだ。
渡辺の選択
スポーツ●価格:335万5000円
ハイブリッドに迫る燃費でランニングコストの不利もほとんどない
フォレスターは最低地上高を220㎜に高めて悪路のデコボコを乗り越えやすい。なおかつ床は低めだから、乗り降りがしやすく後席に座っても膝が持ち上がらない。リヤゲートの角度が立っているから、背の高い荷物も積みやすい。全般的に実用性が高い。しかも床が低めでエンジンは水平対向4気筒だから、重心も下がって走行安定性が優れている。
価格も割安だ。全車に4WDを搭載して、特にスポーツはエンジンも1.8ℓターボだから、エンジントルクは3ℓのノーマルエンジン並みだ。WLTCモード燃費は13.6㎞/ℓだから、マイルドハイブリッドのe-BOXER搭載車と比べて0.4㎞/ℓしか悪化しない。スポーツにはウルトラスエード/本革シートなども採用され、価格は335万5000円に収まる。高い動力性能、低燃費、4WDの採用も含めると相当に買い得だ。