車の最新技術
更新日:2022.01.11 / 掲載日:2022.01.11
第2世代e-POWERと完成度の高さを評価【ニュースキャッチアップ】
文●ユニット・コンパス 写真●日本カー・オブ・ザ・イヤー
(掲載されている内容はグー本誌 2022年1月発売号掲載の内容です)
日本のモータリゼーションの発展と、消費者への最新モデルおよび最新技術の周知を目的とする日本・カー・オブ・ザ・イヤー。全29台のノミネート車から、その年の「顔」となる1台を選び出す自動車業界のお祭りが開催された。
2021-2022 日本カー・オブ・ザ・イヤー決定!
利便性をさらに高めつつ環境負荷を抑えたノート
スポーツカーからSUV、そして水素自動車まで、まさに粒揃いだった今回の日本カー・オブ・ザ・イヤー。栄冠に輝いたのは日産ノートおよびそのシリーズで、日産にとっては5回目の受賞となった。
授賞にあたって実行委員会は以下のコメントを発表している。
「走りの質が大幅に向上した新開発プラットフォームと第2世代e-POWERの組み合わせで、従来のコンパクトカーの概念を大きく変えた。先代モデルから進化したe-POWERは、モデルや駆動方式によって特性を細かく変更。バッテリーEVでなければ味わえないスムーズなモーター走行を、優れたシリーズハイブリッドシステムの搭載により手頃な価格で体感できることがあらためて評価された」。
カーボンニュートラルが社会的課題となっている今だが、電動化による省燃費つまりCO2低減を、クルマとしての魅力を犠牲にすることなく達成しているところに新型ノートの魅力がある。また、近年では日本車といえど世界市場を意識した商品企画が多いなかで、日本の道路事情にマッチするコンパクトカーで、新型ノートのような魅力的なクルマが生まれたことは喜ばしい。
10ベストカーを含め買って満足できるクルマが数多く登場し、クルマのおもしろさを実感できる年となった。
[CLOSE UP]多彩な顔ぶれとなった部門賞を紹介
インポート・カー・オブ・ザ・イヤー「フォルクスワーゲン ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント」
さらに完成度を高めた世界のスタンダードカー
世界のスタンダードカーとして新型に注目が集まるゴルフ。伝統である優れたパッケージングやパワートレインに加えて、最新世代ではプレミアムカーに採用されていた高度なデジタルデバイスをふんだんに採用し、安全性と利便性を高めた。48VマイルドHVによる小排気量エンジンとは思えない走りと全体のバランスの高さが評価された。
デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー「BMW 4シリーズ(クーペ/カブリオレ/グラン クーペ/M4クーペ)」
伝統を革新する攻めの姿勢と完成度の高さを評価
ブランドの象徴であるキドニーグリルを、伝統に臆することなく大胆に変化させ、カーデザインの新たな地平を切り拓いたことを評価。またそれが、さまざまなボディデザインに調和したことも好評だった。
テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー「三菱 アウトランダー」
独自の四輪制御技術が生み出すSUVを超えたハンドリング
進化したプラグインHVシステムにより、電動走行可能距離および全体の航続距離が伸長。さらにツインモーターAWDを統合制御するS-AWCの進化がSUVとは思えない軽快なハンドリングを実現。
パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー 「シボレー コルベット」
圧倒的な性能を日常性と両立 コストパフォーマンスも高い
シボレーとして初となるミッドシップスポーツカーに進化したコルベット。6.2ℓV8エンジンによる官能的な走りを日常での扱いやすさと両立させたこと、そして内容に対する価格の手頃さも評価した。
K CAR オブ・ザ・イヤー「ホンダ N-ONE」
軽自動車の枠を超えてクルマとしての魅力を引き上げた
伝統を守りながら中身を刷新するという開発姿勢を評価。また、登録車をも上まわるほどの動的質感に加えて、軽自動車として初めてFFターボ車に6速MTを設定したことも高く評価された。
10ベストカー
全29台のノミネート車のなかから第一次選考会で選出された10ベストカー。いずれもイヤーカーになる実力を備えた魅力あるクルマたちだ。
トヨタ 86/SUBARU BRZ
スポーツカーにとって存続が難しい状況を、トヨタとスバルがタッグを組むことで実現した新型。それぞれの個性があることも評価された。
トヨタ MIRAI
脱炭素社会に向けてクルマが何をできるかに正面から向き合った力作。新型はクルマとしての魅力を大幅に高めたことも票につながった。
トヨタ ランドクルーザー
世界が認めた本格オフロード車のニューモデル。圧倒的な悪路走破性はそのままに、快適性と運転しやすさを向上させたことを高く評価。
ホンダ ヴェゼル
小型SUVとして人気を集めたヴェゼルの新型は、すべての席で快適さを享受できる優れたパッケージングを採用。デザインも先進的。
メルセデス・ベンツ Cクラス
最新かつ最高レベルの運転支援技術をコンパクトセダンのサイズに凝縮させたメルセデスの力作。圧倒的な完成度の高さが評価された。
多彩な顔ぶれが並んだイヤーカーたち
個性的で多彩な顔ぶれが並んだ今回のイヤーカー。クルマを取り巻く環境は目まぐるしく変化しているが、それでも乗って楽しく、所有したくなるクルマが登場することを今後も期待したい。