車の最新技術
更新日:2020.09.10 / 掲載日:2020.09.10

新型レヴォーグに搭載される[「アイサイトX」の先進性]【ニュースキャッチアップ】

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス、スバル
(掲載されている内容はグー本誌 2020年9月発売号掲載の内容です)


昨秋の東京モーターショーで世界初公開された新型レヴォーグ。その進化の目玉のひとつが、次世代アイサイトによる高度な運転支援だ。発売が目前に迫る今、新型で実現される新機能の特徴をいち早くお届けしよう。

遠くに出かけたくなる!充実の高度運転支援

 新型レヴォーグに搭載される新生代アイサイトの全容が見えてきた。新生代では、スバルがつちかってきた先進安全を受け継ぎ、進化させたベースとなる「アイサイト」と、それに高度運転支援機能を追加した「アイサイトX」の二段構えとなる。
 X最大の特徴は、自動車専用道路での運転支援の強化と渋滞時のハンズオフ機能だ。特に渋滞時のハンドル操作を不要とするハンズオフの実装は、これまでもアイサイトの目標のひとつであった。しかし、カメラによる位置情報だけでは、一時的にでも車線を見失うと、機能がオフとなる。それでは不完全と考え、高精度GPSと3D高精度マップの組み合わせによる位置情報を取り入れ、2重とすることで実現へと漕ぎつけた。これもドライバーの負担をさらに軽減し、より運転を楽しんでほしいとの技術者たちの想いがある。
 もちろん、全車標準化の新アイサイトも、センシング機能は同等のため、ステレオカメラの広角化と前後の側方レーダーの標準化で、より多くの状況で衝突被害の回避、または軽減できるようになった。特に、交差点での出会い頭の衝突への対応は、大きな進化で、アイサイトの効果を高めるものといえる。
 今回、我々はいち早くテストコース上で、アイサイトXの高度運転支援機能を体感する機会に恵まれた。基本的な操作性は、アイサイト同様で明朗。動作状況は、新搭載のフル液晶メーター上で、直感的に理解できる。液晶全面を使った「アイサイト」表示は、非常にわかりやすい。
 数々の新機能を試すことができたが、最も感激したのは、その滑らかな走り。まるで人が遠隔操作しているような自然な走りなのだ。
 コーナーや料金所などを認識し、自動的に減速してくれるのは、作動中の運転の安心感を高めてくれる。
 準備は、万全。あとは公道でどれだけの実力を発揮してくれるのか。今は、それが楽しみで仕方ない。

解説してくれた先進安全設計部の関 淳也さん。ドライバーが、より運転を楽しむための「アイサイトX」と話してくれたのが、スバルらしいと感じた。

[CLOSE UP]「アイサイトX」のココが凄い![準天頂衛星と3D高精度地図データが可能にした]

新型レヴォーグが実現する自動車専用道路での高度運転支援機能は、長距離運転でのドライバーの疲労を、大きく軽減してくれるさまざまな便利機能に溢れている。それら新機能の特徴を紹介しよう。

渋滞時ハンズオフアシスト

 自動車専用道路でアイサイトXを起動。車速が約50km/h以下などの条件が揃うと、自動的にハンズオフが可能に。さらに渋滞時の再発進も自動的に行ってくれるので楽チン。

アクティブレーンチェンジアシスト

 ウィンカー操作ひとつで、スムーズかつ安全な車線変更が可能。もし隣車線の後続車との距離が近い場合は、ドライバーに警告し、車線変更をキャンセルするので安心だ。

カーブ前速度制御

 従来の「ツーリングアシスト」が苦手としたカーブも、3Dマップの活用で、進入時の減速が可能になった。カーブを抜けると、再び加速するので、まるで人が運転しているかのようだ。

料金所前速度制御

 地図データの活用で、料金所の存在を認識。手前で適切な速度まで減速させ、スムーズな料金所の通過を可能としたもの。

ドライバー異常時対応システム

 運転者の前方への視線が確認できず、システムによるハンズオン要求に応じないと、警笛とハザードで周囲に異常を周知し、ゆっくりと安全に停車後、停止状態を保持する。

「アイサイトX」と「アイサイト」の違いは?

 強化されたセンシング機能などのコア技術は全車共通で、従来型よりも、支援領域を拡大した新アイサイト。そこに高精細3Dマップと高精度GPSを組み合わせることで、高度な運転支援を実現したのが「アイサイトX」なのだ。

アイサイトX搭載車には、先進的なフル液晶メーターと11.6インチ縦型タッチスクリーンを標準化。表示も操作もわかりやすさを重視した設計となっている。

ていねいな運転はドライバーの手本に!?

 アイサイトXの運転制御はていねいで、乗員を不安にしない。開発時、上手な人の運転のように仕上げたというだけはある。その体験は、自身の運転を振り返るきっかけにもなるだろう。進化したアイサイトがよき師となる、そんな未来もおもしろいと思う。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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