車の最新技術
更新日:2019.06.07 / 掲載日:2018.11.13

太平洋を渡る自動車運搬船の内部を取材!【ニュースキャッチアップ】

ずらりと並んだ新型フォレスター!さてここはどこ?

文と写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグー本誌 2018年11月掲載の内容です)


物を作り、海外へと輸出することで、天然資源に乏しい日本は産業をもり立て、国を発展させてきた。そして自動車はいまでも輸出品目のスター選手だ。今回はスバルの北米向け自動車運搬船を取材した。

累計生産台数の約半数を海外に輸出しているスバル

 まさに所狭し。車両と車両の間、わずか10cmほどで新型フォレスターが並ぶここは、自動車運搬船「バイオレット エース」のデッキと呼ばれる場所。一般的な乗用車であれば、11のデッキに合計で約5000台を収容するという大きな船である。天候などにもよるが、神奈川県の川崎から目的地である北米までは、およそ13日間の航海だという。 スバルはここ数年、月に4万から6万台ものクルマを輸出している。2017年のデータを見ると、累計107万3057台のうち完成車輸出合計は54万8839台というから、その比率は半数以上にもおよぶ。 いまや多くの自動車メーカーが現地生産の比率を増やしているが、スバルはまだ国内生産が多いメーカーだ。米国との貿易摩擦問題など、取り巻く環境は予断を許さないが、国内に製造拠点があるということは、それだけ国内の雇用や製造業の発展に寄与しているということ。何より、日本で作られたクルマが海を越えて多くの国々で愛用されているというのは嬉しい話だ。 それにしても驚いたのが、船積みスタッフたちの熟練の技だ。自走で乗り込んできた車両たちが、まったく無駄のない動きで次々と指示された位置に駐車していく様は見ていてまったく飽きなかった。日本の産業を支える影の立役者に拍手!

【CLOSE UP】熟練のスタッフたちが流れるように車両を操作

 5000台にもおよぶクルマはどのように積載されるのか。見学して感じたのは、すべて高度な技術を持つプロたちの仕事だということ。ドライバーたちは、手にライトを持った係員の手信号とホイッスルに正確に反応し、クルマを定められた位置に駐車。その際に無駄な切り返しなどが一切ないのも見事。車両と車両の間隔は、左右で約10cm、前後で約30cmというから驚き。

商船三井が運行する「バイオレット エース」は自動車専用船で、長さは約190mという巨体。合計11のデッキに約5000台もの自動車を積載。

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巨大な船をたった21人で管理、運行する

 これだけの大きな船を21人で運行するというから驚き。エンジンなどの機器には監視システムが備えられており、省力化が進んでいる印象。むしろ、頻繁に監視しているのは荷物である自動車とのこと。船内には全員分の個室のほか、食堂や医務室、トレーニングルームも用意される。

乗員すべての快適性がレベルアップ!

 骨格であるプラットフォームを一新した新型フォレスター。乗ってまず感じたのが乗り心地のよさ。目線が安定しているし、揺すられないため非常に快適だ。先代モデルと比べてまるでひとクラス上のゆとりを感じた。高速ではLKA機能の便利さを実感。上質なツアラーに変身した。

  • マイルドハイブリッドである「e-BOXER」搭載の「Advance」は初期受注の約4割と好調。市街地中心のユーザーにとくにオススメだ。

  • 新型となってもっとも大きな進化を感じたのがインテリアのクオリティアップと広さ。自慢の運転支援装備もさらに進化している。

積めば積むほどお得!? 自動車運搬船の裏事情

 自動車運搬船をチャーターする際の料金は、基本的に「ひと旅いくら」。つまり、積めば積むほど、1台あたりの輸送費は安くなる。まるでパズルのようにぎっしりと詰め込む理由はそこにある。もちろん、傷はご法度。その最良のバランスを追求したのが、今回取材した状態というわけだ。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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