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更新日:2022.04.11 / 掲載日:2022.04.11
ジープ 米国のトレイルイベントに向け10台のコンセプトカーを発表
ジープは現地時間の4月8日、米国ユタ州モアブで4月9日から17日にかけて開催されるイベント「第56回モアブ・イースタージープ・サファリ」に登場するコンセプトカーを発表した。主に日帰りのトレイルライドで構成される同イベントは、9日間にわたってユタ州モアブを起点として実施される。
今年は、先進のパワートレインを搭載したジープブランドおよび Jeep Performance Parts by Mopar(JPP)によるコンセプトカー10台が登場。なかでも、ブランド初のバッテリー電気自動車(BEV)のコンセプトカーであるラングラーマグニート 2.0 、およびジープ4xe コンセプトなど電動化モデルが登場し、ジープブランドのゼロエミッションに対する姿勢が強調されている。
ジープ ラングラー マグニート 2.0 コンセプト
ジープブランドの「Zero Emission Freedom」を象徴する車として登場。最高回転数5,250rpmの特注軸流電気モーターに、車体各所に配置された4つのリチウムイオン電池は合計70kW/hの出力を持つ。
ボディは、2ドアラングラーのホイールベースを12インチ延長し、パワートレイン系部品の搭載スペースを確保することで、ラングラーアンリミテッド「LJ(2004~2006年)」のようなプロポーションを実現。さらに、3インチのリフトアップキットと40インチのオフロードタイヤを20インチホイールに装着している。
オフロード専用のシャシーセットアップが施されたほか、フロントとリアは純正品に代わる軽量なカスタムバンパーを採用。サーフブルーペイントにカスタムカーボンファイバーのBピラーがパワフルな外観を演出する。カスタムボンネットにはブルーに着色された透明な窓があり、そこからパワーユニットを見ることができる。
ジープ グランドチェロキー トレイルホーク 4xe コンセプト
グランドチェロキー トレイルホーク 4xe コンセプトは、新しい量産型グランドチェロキー4xeと同様に、2つの電気モーター、400ボルトのバッテリーパック、2.0リッターターボチャージャー付き4気筒エンジン、トルクフライト8速オートマチックトランスミッションを搭載し、高効率とパフォーマンスを実現する。
全体的なデザインは、カスタムインダストリアルブルーのエクステリアと、4xeラグーンブルーのトウフック、ブラック&ブルーのマットなトレイルホークフードデカールが特徴。さらに、カスタムルーフラックにブラック塗装のライナールーフがアクティブな外観を演出し、ロックレールはその保護性をさらに強化する。
インテリアにはカスタムシートを採用し、4xe トレイルホークのバッジとサーフブルーのステッチが施されている。
ジープ ’41コンセプト
レトロなこのコンセプトカーのプラグインハイブリッドパワートレインは、推定49MPGeの性能を持ち、最長21マイルのEV航続距離を実現。パワートレインは2つの電気モーター、高電圧バッテリーパック、ハイテク2.0リッターターボI-4エンジン、トルクフライト8速ATが組み合わせられている。
エクステリアカラーはオリーブ色のマットグリーン仕上げで、ブラックパウダーコートのスチールバンパーを備え、レトロなトリムキャップがタンのソフトトップを際立たせている。そしてインテリアには、カスタマイズされたシフターキャップが付いたレトロシフターや、デジタル迷彩のインサートとSerafil 1043ステッチが施されたキャンバス地のシートが装備される。インストルメントパネルのインサートもマットグリーンにペイントされ、クラスターはカスタムウィリーズレトログラフィックが施されている。
ジープ ルビコン 20周年記念コンセプト
ラングラールビコン 392をベースに、6.4リッターV8エンジンとカスタマイズされた外装、美しい内装に仕上げられた、歴史を継承するルビコン 20周年記念コンセプト。改造された4ドアのラングラー ルビコン 392は、アクティブデュアルモードパフォーマンスエキゾースト、センタースクープ付きパフォーマンスフード、カスタムビルドハーフドア、取り外し可能なサイドパネル付きスカイワンタッチパワートップを装備する。
マットなグラナイトクリスタルの外装に、ゴールドの牽引フックとバッジ、ルビコン20周年記念のフードデカール、アメリカ国旗のフェンダーデカール、モパーのスイングゲートエアコンプレッサーをアクセントにした外装だ。
さらに、オフロード性を高めるためにJPP製2インチリフトキット、17インチモパー製ビードロック対応ホイールと37インチマッドテレインタイヤ、スチールバンパーなどが追加されている。
ジープ ボブ コンセプト
ジープ・ラングラーとグラディエーターという2つの車両の境界をあいまいにするためにデザインされたというジープ・ボブ・コンセプトは、ピックアップトラックの荷台の長いオーバーハングを「ボビング(bobbing)」して、究極の地形攻略車にするというトレンドを取り入れ、遊び心あるアレンジが加えられたモデルだ。
グラディエーター・ルビコンをベースにしたこのトラックの最大の特徴は、何が載っているかよりも、むしろ「何が欠けているか」にあるという。4枚のドアとBピラーをすべて取り外し、究極のオープンエアに。さらに、ハードトップにパンチング加工を施した上にキャンバス地が張られ、自然光を取り込みながら風雨をしのぐことができるようにカスタマイズされている。
カスタムスチール製のフロント&リアバンパーは、車両のアプローチとディパーチャーアングルを改善し、オフロードでの過酷な使用にも耐えるよう設計された。3インチのリフトアップと、カスタムオフロードサスペンションコンポーネントなどによってオフロード性能を向上させ、巨大な40インチタイヤが究極の4輪駆動の信頼性を実現する。
外装は光沢とマットを組み合わせたマルチフィニッシュ塗装で、華やかさと質感が高められた。インテリアの明るいカスタムトリムのシートが、明るくスポーティな空間を演出している。
ジープ D-Coderコンセプト by JPP
ジープD-Coderコンセプト by JPPは、35以上のJPPとMoparのアクセサリーを装着。それぞれがスキャン可能なQRコードでラベル付けされており、この車自体がカタログとなりアイテムを購入することが可能となっている。QRコードからは製品のウェブサイトにリンクし、部品番号、仕様、価格情報を確認することができるという。
助手席側には3.6Lペンタスターエンジン搭載のシュノーケルが装着され、水深が深い場所でもエンジンに水がかからないようにするとともに、ボンネット内のMopar製コールドエアインテークシステムに安全に空気が入るようになっている。また、通常に比べ最大3倍の強度を持つJPPゴリラガラス製フロントガラスを採用し、JPP製ロックレールはボディ下部とトラック荷台の保護も兼ねている。
インテリアには4つのドアシルガード、ステンレス製ペダルカバー、全天候型フロアマットなど、Moparのアクセサリーが装備され、シートはレザー張りとなっている。
ジープ バードケージ・コンセプト by JPP
プラグインハイブリッド車であるラングラー 4xe のために特別に設計・チューニングされた、業界初のJPP製2インチリフトアップキットとFOXショックに乗り、イーグルブラウンにブルーをアクセントにした外観のコンセプトカー。
JPP製5本スポークビードロックホイール(17×8.5インチ)には、37インチタイヤを装着。大型のホイールとタイヤの組み合わせのために設計された、新しいカスタムフラットフェンダーフレアとホイールライナーにより、クリアランスが拡大されている。
“真のオープンエアー”を求める本格派オフローダーのために、フロントガラスとワイパーは取り払われている。インストルメントパネルを閉じ、カウルやワイパーフィラーパネルをカスタムすることで、汚れやゴミから保護しつつ、滑らかなファクトリースタイルを実現した。
インテリアは本革シートにサーフブルーのアクセントステッチを施し、前席にはモバイル機器を固定できるJPP製のインストルメントパネル・アクセサリーレールを装備。 Mopar製ステンレスペダルカバーはブラックラバーパッドを採用し、アクセルとブレーキペダルの操作性を向上させている。
2021 SEMAショー 発表モデル
2021年、米国ラスベガスで開催されたSEMA(Specialty Equipment Market Association)ショーにおいて発表された3つのジープコンセプトが、モアブで初公開される予定だという。プラグインハイブリッド電気自動車をベースにした「ジープ ラングラー 4xeコンセプト」、4ドアのラングラー サハラに豪華な装飾を施したオフロードカーに変身させた「ジープ ラングラー オーバールックコンセプト」、1967年製の軍用救急車カイザー・ジープ M725をJPPのオフロード支援マシンに改造した「カイザー ジープ M725コンセプト」が登場する。