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更新日:2021.08.23 / 掲載日:2021.08.23
現代自動車グループがロサンゼルスで車椅子対応の配車サービス「EnableLA」を開始

起亜「テルライド」、ヒュンダイ「パリセード」
現代自動車グループは現地時間8月17日、カリフォルニア州ロサンゼルスにおいて、移動に不自由を感じる人々を支援する新しいユニバーサルモビリティサービス「EnableLA」を開始することを発表した。
ヒュンダイ「パリセード」、起亜「テルライド」車椅子対応改造SUVを使用

ヒュンダイ「パリセード」リア
ヒュンダイ自動車は大型SUV「パリセード」、起亜自動車もSUV「テルライド」を提供。これらのSUVは、米国障害者法(ADA)に基づき、車椅子での移動が可能なように改造されている。改造された車椅子対応車(WAV)には、衛生面を考慮してUVフリーの抗菌ライトが装備されており、利用者を補助するためのトレーニングを受けたドライバーが運転する。
今回のパイロットプログラムは、ロサンゼルス郡では初となる改造SUVを利用したWAVサービス。この新しいサービスは、ロサンゼルスを拠点にアクセシビリティに課題を抱える人々のためのプラットフォームを提供しているButterFLi社によって提供される。乗車の予約は、ButterFLiのアプリ、ウェブ、電話から行うことができる。
現代自動車グループの社長兼チーフ・イノベーション・オフィサーである邱永超(チ・ヨンチョ)氏は、「パンデミックにより、障害者や高齢者、特に車椅子利用者の移動手段の状況が悪化しています。『人間中心のモビリティ』というビジョンのもと、当社のサービスをより利用しやすく、包括的なものにすることで、誰もがユニバーサル・アクセスできるようにし、最終的にはすべての人のモビリティの自由を実現したい」と述べた。
世界経済フォーラムと共同でユニバーサルモビリティのガイドラインを検討
EnableLAは、現代自動車グループのユニバーサルモビリティプロジェクトの一環として開始され、スマートモビリティソリューションを幅広く適用することで、物理的、社会的、経済的な障壁を持つ人々へのサービス向上を目指すもの。EnableLAは、車いすに頼って移動する人々に焦点を当てているが、プロジェクトでは高齢者、妊婦、子ども、低所得者層などにも拡大し、すべての人に移動の自由を届けることが目標とされている。
同グループは、2020年より、世界経済フォーラム(WEF)の「包括性指数」に参加しており、十分なサービスを受けられないコミュニティのニーズに対応することを目的とした世界的な取り組み。同グループとWEFは、ユニバーサルモビリティに必要な基本原則とガイドラインを検討するEnableLAに協力している。WEFのユニバーサルモビリティ原則を今回のEnableLAサービスに適用し、その成果をWEFと共有する計画だ。