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更新日:2015.11.30 / 掲載日:2015.11.25
【ブリヂストン】が路面状態を判別するタイヤセンシング技術を世界初の実用化

ユニット・コンパス/Goo-net編集部
ブリヂストンが、タイヤの接地面から路面状態を判別するセンシング技術を世界ではじめて実用化した。クルマのなかで唯一路面に接しているタイヤから接地面の情報を収集・解析し、路面やタイヤの状態を把握する独自のセンシング技術「CAIS(Contact Area Information Sensing/カイズ)」コンセプトに基づいて開発された。
ブリヂストンが開発したタイヤによる路面状態判別技術では、降雪などによる路面状態の急激な変化をリアルタイムに感知することが可能。タイヤの接地面内側に設置されたセンサーが、タイヤの歪みや加速度、圧力、温度などを検知し、車載解析装置によって、刻々と変化する路面を「乾燥」、「半湿」、「湿潤」、「シャーベット」、「積雪」、「圧雪」、「凍結」の7種類の状態に区分して判別する。判別結果は即座に車内ディスプレイに表示され、ドライバーがタイムリーに路面状態を把握できるようにすることで安全運転を支援する。
CAISは、2011年11月からネクスコ・エンジニアリング北海道と共同で試験を重ねて開発された技術。CAISの活用により、夜間や濃霧など視界の悪い状況でも走行しながら路面の状態を的確に把握することができるようになる。また、CAISが解析した路面情報を各地の道路管理事務所がリアルタイムに共有することで、雪氷対策作業をよりいっそう効率的かつ効果的に行うことが可能となる。
ブリヂストンは、今後もCAISコンセプトに基づく路面状態判別技術の開発を促進していき、乗用車など一般車両への適用を目指す。将来的には、普及が見込まれる複数車両間通信による路面情報共有化も検討していくという。