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更新日:2025.07.30 / 掲載日:2025.07.30
アマルフィ、ふたつの魂を持つフェラーリが日本初公開!

文と写真●ユニット・コンパス
フェラーリの最新作アマルフィが日本で初公開されました。ローマの後継モデルという位置付けで、フェラーリによれば「モダンなエレガンスとハイパフォーマンスを完璧に融合させた、ラインアップでも市場でも唯一無二のモデル」。会場となったのは、東京のウォーターズ竹芝。南イタリア・アマルフィ海岸をイメージした地中海風の演出が、このモデルの世界観をまさしく表現していました。
グランドツアラーを進化させた、2つの魂を持つ新しいスポーツカー

アマルフィは、全長4660mm、全幅1974mm、全高1301mmという引き締まったボディサイズに、最高出力640馬力を発生させる3855ccのV8ツインターボエンジンを搭載した2+2のクーペモデルです。
パワートレインは各部品を見直しただけでなく、ストップ&ゴーの多い街中での使用を想定した制御を導入。最高速度320km/h、0-100km/h加速3.3秒という圧倒的なパフォーマンスを実現しながら、従来のグランドツーリングカーよりもさらに日常での使い勝手を高めています。

最新のインフォテインメントシステムを採用しスマホと連携。オプション装備のフロントリフター・システムを装着すれば、車高が最大40mm上がり、時速35km/hまでの速度で走行可能。エキゾーストは、もっとも厳しい騒音規制に準拠しながらも、フェラーリならではの音質を奏でるそうです。アマルフィはまさに、毎日でも運転できるフェラーリなのです。一方で、ステアリングに物理ボタンを復活させるなど、スポーツカーとしての操作性にもこだわっています。
スポーツカーとしてのパフォーマンスと高い汎用性。これによりフェラーリはアマルフィのことを「2つの魂を持つフェラーリ」だと表現しています。






流麗でミニマルなイメージを柱に、現代性とモダニズムを表現したデザイン

プレゼンテーションでは、イタリアから来日したフェラーリS.p.A.のエマヌエレ・カランド氏によってアマルフィのデザインが解説されました。それによれば、アマルフィのデザインテーマは、「流麗でミニマルなイメージを柱に、現代性とモダニズムを表現したもの」。
それを形にしたのが車両全体のプロポーションで、地面から浮かぶようなシルエットの車体前半部分に、くさび形の車体後半部分が融合したダイナミックな造形。一方でディテールは意図的に削ぎ落とされ、ミニマルな印象を作り上げています。クルマのフロント部分は、ライトとグリルで人間の顔を形づくるのがセオリーですが、アマルフィでは灯火類がブラックアウトされたラインに統合、一体化されています。リアも同じ考え方で、機能部品はすべてボディ表面に格納されるような形で作り込まれています。このようなストイックなデザインとしたことで、フェラーリはアマルフィにタイムレスな美しさを与えたと主張しています。

実車を目の当たりにして思ったのは、ボディサイドの面構成が非常に美しいこと。640馬力を誇る超高性能スポーツカーでありながらも知的でロマンティックな印象なのです。命名のモチーフとなったイタリア・アマルフィのような美しい海岸線をこのクルマで走ることができれば、さぞかし素晴らしい時間になることでしょう。
