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更新日:2021.12.22 / 掲載日:2021.10.05

国内は今冬デビュー!? 新型WRX解説

熱烈なファンの間で待ち望まれている新型WRXの姿が明らかにされた。公開された北米仕様車を見る限り、期待以上の高性能スポーツに生まれ変わるようだ。今冬登場の国内向けモデルの動向も踏まえて、最新情報をお届けしよう。

●本文:山本シンヤ ●写真:SUBARU

北米でワールドプレミア! 国内モデルは今冬登場が有力!

SGP+新世代ターボで大幅パワーアップ!

先代の美点と歴代の強みを
巧みに融合して登場

 高出力のEJ20ターボを搭載して登場した初代(インプレッサ)WRX。元々はモータースポーツために生まれたモデルだが、世代を重ねるにつれてロードカーとしての素質を磨いてきた。

 そのキャラが分かりやすいのが現行型WRX S4だろう。歴代モデルが築き上げてきた運動性能をキープしながら、これまで苦手としていた環境性能や燃費性能、更には快適性能や内外装の質感にもこだわり、「ハイスペックなのに乗りやすい」を体現。これまで「WRXに興味があるけど、自分には関係ないクルマ」と敬遠していたユーザーはもちろん、輸入車から乗り換えたユーザーも多いという。

 そんなWRXの最新モデルが、オンラインを通じて世界初公開された。この次期型WRXは8月のニューヨークショー2021でお披露目される予定だったが、コロナウイルス感染拡大からショー自体が中止になってしまったため、オンラインによるお披露目になったのだ。

 今回発表されたのは北米仕様のWRX。実は日本のWRX S4とキャラクターが若干異なり、「WRX STIの弟分」と言う存在のスポーツセダンと言う位置づけだ。しかし、メカニズムに関しては一部を除きほぼ同じと考えていいだろう。

 エンジンはWRX伝統の水平対向4気筒ターボを踏襲するものの、パフォーマンスと環境性能とのバランスを考慮した結果、排気量を2.0ℓ(FA20型)から2.4ℓ(FA24型)に変更。パフォーマンスは268hp/350Nmから、271hp/350Nmに向上しているが、スバル関係者からは「乗ると数値以上の差」、「扱いやすさは格段にアップ」という話を聞くことがあったほどだ。

 ちなみに日本仕様の次期型WRXは専用スペックが与えられるようだが、スペックの数値は現行WRX S4(300PS/400Nm)よりも下がってしまうようだ。ただ、エンジンはスペックだけで語れないのは皆さんのご存じの通り。これに関しては実際に試乗してから判断したい。なお遅れて登場予定のWRX STI後継モデルは、同じ2.4ℓターボながらも高出力版(350PS/450Nmくらいか?)を搭載すると言う噂も耳にする。

 トランスミッションは6速MTと2ペダルを設定するが、2ペダルはリニアトロニックから「スバル・パフォーマンス・トランスミッション(SPT)」に変更されている。機構的にはリニアトロニックの大幅改良モデルとなるものの、変速レスポンスやダイレクト感が向上し、さらに熱対策なども大きく進化。スバル関係者によると「CVTのネガはほぼ感じないレベル」と相当な自信があるようだ。ちなみに日本仕様(WRX S4)はSPTのみの設定が濃厚で、6速MTは遅れてWRX STI後継モデルに採用と予想している。

 AWDシステムは6速MTがシンプルなビスカスLSD付センターデフ式、SPTは新たにスポーツモード(LSDトルク制御により回頭性を高める)が追加された”進化版”のVTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)が採用される。

最新SGPシャシーを採用
運動性能向上にも期待大

 そして大きく変わったのがプラットフォームだ。3代目、4代目で使われていたSIシャシーに別れを告げ、WRX初の「SGP」を採用。それもフルインナーフレーム構造や構造用接着剤などを用いた新世代スペックだ。開口部の大きいワゴンボディのレヴォーグよりも剛性面で有利なセダンボディであることや、ジオメトリを最適化したサスペンションと電子制御ダンパー(一部グレード:ZF製)の組み合わせ、そして正確さと滑らかな操舵を可能にする2ピニオン方式の電動パワーステアリングの採用などにより、絶対的な運動性能のレベルアップは間違いない。次期型は、その高性能を誰でも引き出せる懐の深さやWRXが苦手としていた快適性の引き上げ、衝突安全性能と軽量化のバランスなどが考慮されたことで、総合性能は新型レヴォーグの伸び代から推測すると革新レベルである事は違いないと思われる。

 さらにエンジン/トランスミッション/ステアリング/ダンパー/AWD制御/エアコンの制御が調整可能な「ドライブモードセレクト」も採用され、各モードの変化の量はレヴォーグ以上でプレミアムセダンからスポーツセダンまで変幻自在。それらを踏まえると、新型は「WRX史上最強」のロードカーと言っていいのかもしれない。

弱点の内装質感も向上
プレミアム感も楽しめそう

 エクステリアはWRX/レヴォーグの関係性がデザインに表れているものの、コンセプトカー「ヴィジブ・パフォーマンスコンセプト」のイメージを上手に量産モデルに反映した。大きな特徴のボディ下部やフェンダーガーニッシュも、「スポーツセダンと言う割には地味」と言う現行型の反省からセダンに新たな個性をプラスさせる挑戦の1つだ。実は単なる意匠のためではなく空気の流れを整えて操安性に寄与するサメ肌処理の空力シボが採用される「機能部品」である。仮に上からボディ同色に塗ってしまうと空力性能が落ちてしまうので注意が必要だ。

 インテリアは大型ディスプレイ採用のインパネ周りから分かるように新型レヴォーグと共通デザインだが、ブラック×レッドのコーディネートや新デザインのレカロシート採用によりスポーツ性を高めている。なお歴代モデルで課題だった質感に関しても、レヴォーグなどでの進化ぶりから推測するに、大きく改善されているのは確実だ。ちなみにメーターはフル液晶ではなくオーソドックスなタイプが採用されているが、日本仕様はどうなるのか、ここは少し気になっているポイントになる。

 先進安全デバイスに関しては、スバル・パフォーマンス・トランスミッション(SPT)車には広角化されたステレオカメラや電動ブレーキブースターを組み合わせた「新世代アイサイト」を標準装備。日本仕様にはこれに加えて「アイサイトX」がプラスされるのは間違いないだろう。ちなみにBRZと同じく6速MT車には採用されないだろうが、MT車用システムの開発は進められており、いずれかの年次改良のタイミングで追加設定されるはずだろう。

 新世代SGPや2.4ℓターボと言う新しい武器を手に入れて進化が行なわれた新型だが、個人的には電動化やCAFE規制(企業別平均燃費基準)、更には騒音規制などスポーツ系モデルへの風当たりが厳しい時代にもかかわらず、「伝統」が引き継がれた事に対して素直に感謝したい。なお、ファンが気になる日本仕様に関しては、そう遠くないタイミング(年内発表が有力)でお披露目されるだろう。

伝統の水平対向ボクサーエンジンは2ℓから2.4ℓに拡大。新設計ターボチャージャーと組み合わせることで、271hp/5600rpm、258lb-ft(350N・m)/2000~5200rpmを発揮する。従来型のS4に搭載されていた2ℓターボの300PS/400N・mよりもスペック面が引き下げられたが、セッティングなどで、走りの質感を高めるという。

フルインナーフレーム構造を用いた最新のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)を採用。従来型に対して全体のねじり剛性は28%、サスペンションの取り付け部の剛性は75%向上している。シャシー剛性が大幅に高まったことで、より高いレベルのハンドリング性能を手に入れたことが予想できる。
六角形のヘキサゴングリルにコンパクトなLEDヘッドライトとフロントフードスクープを組み合わせた精悍なフロントマスクを採用。フロント/サイド/リヤに大胆にメリハリを効かせたキャラクターラインを配するワイドフォルムも印象的に映る。
公開された北米仕様車には、ホイールアーチやロワートリムに空気抵抗を低減するエアロダイナミックテクスチャーを採用した18インチアルミホイールをチョイス。タイヤはダンロップ SP SPORT MAXX GTの245/40R18と高性能スポーツらしい組み合わせ。ブレーキは4輪ベンチレーテッドディスクブレーキ。前後フェンダーには空力性向上を狙ったエアインレットも配置されている。
ブラックを基調としたインテリアには、随所に赤のステッチやカーボンファイバーパターンのアクセントが刻まれる。コンソール中央には最近のスバル車に採用される11.6インチタッチスクリーンパネルが配置されている。国内仕様車にも通信連携機能を備える最新の車載ITシステムが採用されるのは確実だ。
北米仕様車のトランスミッションは、ギヤ比を最適化してシフトクオリティを向上させた6速MTと、シフトアップ(2→3速)を最大30%、シフトダウン(3→2速)を最大50%高速化した新開発のスバル・パフォーマンス・トランスミッション(SPT)を選択することが可能。
ボディ&エアロパーツやアンダーカバーを多用することで空力性向上の工夫を凝らしたほか、サスペンションの取り付け部の強化や低重心化により、スタビリティ性も大きく高まっている。安全運転支援のアイサイトも画角の拡大やソフトウェアの性能向上が図られた最新仕様が採用されている。
GTの電子制御サスはコンフォート、ノーマル、スポーツの3つの設定からドライバーの好みに合わせて調整できる機能を持つほか、ステアリングフィール、ダンパー設定、SI-Drive設定などを設定できるドライブモードセレクトも備える。
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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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