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更新日:2021.08.21 / 掲載日:2021.08.12

開発者に聞く! 新型レヴォーグの『総合安全』

2020年、日本で一番安全なクルマと評価されたレヴォーグ。
実は2位との点差は花形のアイサイトXによるものではなかった。
何が違いを生んだのか。担当開発者にお聞きした。

2020年、日本で一番安全なクルマと評価されたレヴォーグ。
実は2位との点差は花形のアイサイトXによるものではなかった。
何が違いを生んだのか。担当開発者にお聞きした。

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公的試験で最高評価!! 日本カー・オブ・ザ・イヤーに続いて JNCAP安全性能評価でも大賞獲得!!

レヴォーグによるオフセット前面衝突試験(社内試験)の様子。スバルは安全に関わる様々な試験を実施しているが、JNCAPもフルラップ衝突に加えてオフセット衝突を加えるなど、試験内容を随時アップデートしてきている。

「対歩行者事故の被害を抑えることで運転者や同乗者の心まで守りたい」

SUBARU車両安全開発部の古川寿也部長。今回は昨今の状況も踏まえ、リモートでお話を伺った。

先進装備は他車も満点、衝突安全性でリード

 クルマの安全性の指標としてNCAPという単語をよく耳にすると思う。直訳すれば「新型車査定要目」となる英文の頭文字であり、クルマに関わる安全性を事故実態を背景にした衝突実験等で評価したもので、法律に定められた安全基準より高い水準で、なおかつ細かく評価しているのが特徴だ。

 昨年デビューしたレヴォーグはNCAPの日本版となるJNCAPで最高ランクの5スターを獲得。それだけではなく総合得点でも最高の評価を得ている。つまり、JNCAPによる評価では昨年登場した乗用車で最も安全なクルマとなったわけだ。

 レヴォーグの高評価の原動力となったのは衝突安全性である。JNCAPの評価は衝突安全/予防安全/事故自動通報(有無)の3部で構成されている。レヴォーグは全部門で最高評価を受けているが、内容を見ると「1着」の印象も変わってくる。

 予防安全には機能評価も含まれているが、全車速型ACCや走行ライン制御型LKAを採用する最新の安全&運転支援装備を採用していれば5スター評価。もちろんレヴォーグは満点の評価である。ちなみに試験車両はGT-H EX。高機能化レベル2相当のアイサイトX装着車だが、標準のアイサイト(セーフティプラス)でも点数はお釣りがくるほどなのになぜ、と開発した古川氏に尋ねると「最量販グレードが試験車両とされるから」とのこと。

 衝突安全評価におけるレヴォーグの優位性も尋ねてみた。ちなみに全項目における得点獲得率は97%弱、次点モデルに対してアドバンテージが大きいのはフルラップ前面衝突(運転席)、追突(前席/後席)、対歩行者頭部障害の4項目だ。古川氏曰く、「衝突安全では対歩行者事故の安全性向上を重視しました。とくに歩行者用エアバッグは事故時の歩行者被害軽減に多大な効果を発揮します。」とのこと。また、「事故は過失と被害の問題だけでなく、無過失の事故であっても相手の被害が大きければ精神的なストレスも大きくなりますし」とも。

 今回の取材より先に開催された衝突実験を中心にした「SUBARUテックツアー」では、スバル車に限った優位性の話でもないのになぜか後席シートベルトの有用性にかなりの時間を割いていた。しかし、古川氏の話で合点がいった。やや拡大解釈気味だが、スバルが考える安全はクルマ単体ではなく、クルマに関わるすべての人と社会に向けたものに思えた。事故を減らす、事故の被害を減らす、そこに生きる人たちの悲しみを減らす。ちょっと心情的に過ぎる解釈かもしれないが、その姿勢には大いに賛同できた。

SUBARU レヴォーグ 自動車安全性能2020 試験結果

「JNCAP」とは

新車を同一基準で評価する 「自動車アセスメント」

 NASVA(独立行政法人自動車事故対策機構)による、新車を対象に実車を用いて行う安全性能評価のこと。2020年は衝突安全と予防安全の試験結果を統合して通報装置の評価を追加。新たに総合結果での表彰を実施した。

成績上位車の評価と得点率は上記の通り。2位のハリアーも予防安全と通報装置が満点だが、衝突安全はAランクながら得点率87%で、レヴォーグと約10%の差が付いた。

レヴォーグが体現するSUBARU流「総合安全」

icon SUBARU レヴォーグ

●車両本体価格:310万2000~409万2000円
●発表年月日:’20年10月15日

Aピラーを初めとする硬い部分を覆う歩行者頭部保護エアバッグ。複雑で高価なポップアップフードを必要としない独自のシステムをSGPで実現。現行インプレッサ以降のモデルに採用されている。

0次安全

 死角が少ないコックピット、視認を助ける灯火(写真)やミラー、疲労低減シート、見やすく直感的に操作可能なインターフェースなど、危険に陥りにくい設計が徹底されている。

走行安全

 シンメトリカルAWDと高剛性ボディをベースにVDCやアクティブ・トルク・ベクタリングなどの装備を加え、悪路や突発的な状況でも思い通りに操れるハンドリングを実現。

予防安全

 スバルの代名詞ともなった運転支援システム「アイサイト」は、新開発ステレオカメラと前後4つのレーダーにより、360度センシングを実現する新世代仕様となっている。

アイサイト コアテクノロジー

ステレオカメラを中心とする認知とソフトウェアの判断により危険回避をサポート。

ツーリングアシスト

高速道路等で、0~約120km/hの車速域で加減速や操舵をアシストし、運転負荷を軽減。

アイサイトセイフティプラス

後側方車両の検知・警報やマルチビューモニターなどで視界を拡張し、見落としを排除。

アイサイトX

準天頂衛星の情報や3D高精度地図データなどを駆使。先々の複雑な道路情報まで認識し、渋滞時ハンズフリー走行も可能としている。

衝突安全

衝突安全ボディ

 SGPによる衝突安全ボディ、歩行者保護エアバッグ、8つの乗員保護エアバッグなどが被害を低減。JNCAPでも最高評価を受けている。

つながる安全

コネクティッドサービス 「SUBARU STARLINK」

 「SUBARU STARLINK」(基本機能無料/有料機能は初度登録から5年間無料)により、衝突事故の際にコールセンターへ自動通報するほか、専用ボタンでの接続等も可能だ。

SUBARUは2030年度を目標に死亡事故ゼロを目指す

死亡重傷事故数の減少を継続し、2030年を目標に、スバル車乗車中はもちろんスバル車との衝突相手を含めた交通死亡事故ゼロを目指している。

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●文:川島茂夫
●協力:株式会社SUBARU 
SUBARUお客様センター 0120-052215

提供元:月刊自家用車

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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