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更新日:2020.11.05 / 掲載日:2020.11.05

【ホンダ オデッセイ】2度目マイナーチェンジで高級感アップ。室内はさらに快適に

ホンダ オデッセイ

ホンダ オデッセイ

文と写真●ユニット・コンパス

 オデッセイは、ホンダがプライドをかけたミニバンだ。室内の広さと快適性が求められるミニバンでありながら、走りについても妥協しないその姿勢には、確固たるファンがついている。現行型は2013年から販売されているロングセラーだが、この度、2度目のマイナーチェンジを受けて登場となる。

ひと目で新型となったことがわかるエクステリアデザイン

ヘッドライトに加えてリヤコンビランプも新しくなり、ウインカーもシーケンシャルタイプとなった

ヘッドライトに加えてリヤコンビランプも新しくなり、ウインカーもシーケンシャルタイプとなった

 マイナーチェンジ最大のポイントが刷新されたスタイリング。とくにフロントマスクは厚みを持たせて車格にふさわしい力強さを与えたデザインで、高級車的な雰囲気を身に付けた。一方、新デザインのヘッドライトは薄型とすることで、先進的かつ知的なイメージをねらった。

 リヤスタイルについても新しいテールランプと大型のメッキガーニッシュの導入によって新型であることを主張。前後のウインカーは、シーケンシャルシグナルランプが標準装備で、内側から外側に流れるように点灯する。

質感を向上、待望のパワーテールゲートを導入

オデッセイ コックピット

オデッセイ コックピット

 インテリアの印象も変わった。ダッシュボードの目に入りやすい上側部分に質感の高い加飾パネルを採用し、手が触れる部分の素材をソフトタッチなものにしたことで、上質感が一気に高まっている。

 また、センター部分には専用の10インチナビを採用。今回、メーカー純正オプションの用意はなく、販売店装着オプションのみのラインアップとなったが、開発段階からナビ部門と連携することで、後付け感の少ない自然な仕上がりになったという。ナビ装着用スペシャルパッケージを選ぶことで、ステアリングにナビの操作スイッチがビルトインされるため、操作性やルックス面でも満足度は高いだろう。

 さらに、ミニバンとしての使い勝手もレベルアップしている。とくにユーザーからの声を反映してダッシュボードの助手席側にふた付きの収納ボックスを新設。運転席にも収納式のカップホルダーを追加した。また、テールゲートがハンズフリー操作に対応するパワーテールゲートとなったのもトピックで、従来型に乗るユーザーにとっては大きな訴求ポイントとなるだろう。

  • オデッセイ 1列目

    オデッセイ 1列目

  • オデッセイ 2列目

    オデッセイ 2列目

  • オデッセイ 3列目

    オデッセイ 3列目

  • オデッセイ ラゲッジルーム

    オデッセイ ラゲッジルーム

運動性能はそのままに、2列目の快適性をアップ

タイヤサイズの見直しと静粛性に貢献する「ノイズリデューシングホイール」を採用

タイヤサイズの見直しと静粛性に貢献する「ノイズリデューシングホイール」を採用

 低床プラットフォームを採用したことで、ミニバンでありながら運動性能に定評のあるオデッセイ。新型ではパワートレインに関する改良はなく、ハイブリッドの「e:HEV ABSOLUTE」とガソリン車の「ABSOLUTE」というグレード体系は引き継がれる。今回、乗員の快適性をさらに高める改良を行ったが、それによる走りのパフォーマンスダウンは最小限に抑え、「走りのいいミニバン」というキャラクターはしっかりと守ったという。
 快適性については、フロントドア(遮音化)、スライドドアガラス(遮音化)、テールゲートガラス(板厚アップ)の改良による静粛性向上に加えて、タイヤサイズを見直しエアボリュームを増やして乗り心地を改良。さらにホイールに「ノイズリデューシングホイール」を採用することで、段差を通過した際の響くような騒音を対策した。こうした改良により、新型では、風切音や追い抜き、追い越し時の騒音が少なくなり、とくに2列目の快適性が改善されたという。

  • スライドドアには手をかざし、動かすことで開閉する「ジェスチャーコントロール パワースライドドア」を採用

    スライドドアには手をかざし、動かすことで開閉する「ジェスチャーコントロール パワースライドドア」を採用

  • 福祉車両も設定。乗員の気分を少しでも明るくしたいという思いから、内装色にはアイボリーを設定している

    福祉車両も設定。乗員の気分を少しでも明るくしたいという思いから、内装色にはアイボリーを設定している

  • こちらは純正アクセサリー装着車。グリルまわりのパーツにより、スポーティなスタイルに仕上げた

    こちらは純正アクセサリー装着車。グリルまわりのパーツにより、スポーティなスタイルに仕上げた

既存ユーザーだけでなく、他モデルからの乗り換え需要もねらう

オデッセイの開発を取りまとめた本田技研工業株式会社 四輪事業本部 ものづくりセンター 完成車開発統括部の長 毅(ちょう つよし)氏

オデッセイの開発を取りまとめた本田技研工業株式会社 四輪事業本部 ものづくりセンター 完成車開発統括部の長 毅(ちょう つよし)氏

 取材会では、開発を取りまとめた本田技研工業株式会社 四輪事業本部 ものづくりセンター 完成車開発統括部の長 毅(ちょう つよし)氏に話を伺うことができた。

 その際、新型オデッセイのエクステリアを変更したことについて、中国市場向けに投入しているエリシオンを日本向けに導入するアイデアはなかったかと尋ねた。その理由は、エリシオンのデザインが新型オデッセイに近い豪華さや力強さを強調したものだったからで、それを活用することで開発工数を削減できたのではというのが質問の意図であった。それに対して長氏は、まったくその考えはなかったと即答。理由は、日本のオデッセイユーザーはオデッセイに強い愛着を持っている方が多く、そういったユーザーに対して他国向けの仕様を流用するようなことはできないといったものであった。

 現在のホンダは、F1参戦を終了してまでも開発リソースを次世代の電動化モデルに集中している。そんな状況であっても、今回のマイナーチェンジにあたり、オデッセイというモデルを大切に考え、最大限の努力を行ったとリーダーの長氏は説明してくれた。それは開発に関わる人々のプライドであり、オデッセイというモデルへの愛情だ。

 オデッセイの魅力のひとつに、多くのひとが運転しやすいサイズ感があるが、気がつけばライバルであったエスティマも販売終了し、このクラスのミニバンはオデッセイのみという状況にある。新型オデッセイの登場は、そうした行き場のないユーザーにとっても興味深いものになるのではないだろうか。

ホンダ オデッセイ e:HEV ABSOLUTE(7名・電気式無段変速)スペック

■全長×全幅×全高:4855×1820×1695mm
■ホイールベース:2900mm
■トレッド前/後:1560/1560mm
■車両重量:1890kg
■エンジン最高出力:145ps/6200rpm
■エンジン最大トルク:17.8kgm/4000rpm
■モーター最高出力:184ps/5000-6000rpm
■モーター最大トルク:32.1kgm/0-2000rpm
■サスペンション前/後:ストラット/車軸式
■ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク

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グーネットマガジン編集部

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