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更新日:2020.10.27 / 掲載日:2020.10.21

【ルノー ルーテシア】プラットフォームを一新し、人気コンパクトがフルモデルチェンジ

ルノー ルーテシア

ルノー ルーテシア

文と写真●大音安弘

 ルノーのBセグメントハッチバック「ルーテシア」が、日本でもフルモデルチェンジ。第5世代となる新型は、従来型の持ち味である洒落たスタイリングを受け継ぎながら、プラットフォームから刷新するなど、全面的なブラッシュアップを図っており、欧州でもデビューイヤーとなる昨年は、一気にセグメントトップに躍り出るなど快進撃を見せている。

 日本でもフランス車への関心が高まる今、日本仕様のルーテシアが初公開された展示会の様子を交えつつ、新型ルーテシアの特徴を紹介しよう。

価格は236万9000円~276万9000円、11月6日に販売開始

ルノー ルーテシアのリアビュー

ルノー ルーテシアのリアビュー

 ルノー・ジャポンは、2020年10月15日、ルノーのコンパクトハッチバック「ルーテシア」のフルモデルチェンジを発表。新価格は236万9000円~276万9000円で、11月6日より販売が開始される。

 発表当日には、東京・新宿で開催されたファッションやライフスタイル商材を紹介する展示イベント「rooms41」で新型車のお披露目も実施。イベントの一般公開日となる10月17日(土)まで展示が行われた。

 新型ルーテシアのお披露目は、昨年10月に開幕した東京モーターショー2019にも参考出品されていたが、その際は、欧州仕様のRSラインであった。今回、公開されたのは、日本仕様の最上級グレード「インテンス テックパック」である。ボディカラーは、先代のイメージカラーでもある「ルージュフラムM」を纏っていた。デザインを意識した展示が多いイベントであっても、ルーテシアが強い存在感を放っていたのが印象的であった。

ルノー、日産、三菱が共有する「CMF-B」プラットフォームを採用

ルノー ルーテシアのリアビュー

ルノー ルーテシアのサイドビュー

 新型ルーテシアは、次世代ルノーだけでなく、日産と三菱を含めた3社連合にとっても重要なモデルである。それは3社が共有する小型車向け新世代プラットフォーム「CMF-B」を初採用したモデルであるからだ。さらにパワートレインも一新され、待望のADASも装備されるようになった。まさに全面刷新のルーテシアなのだ。

 もっとも、先代も欧州でセグメントトップ、そしてルノー車でも2位というヒット作であっただけに、ルノーとしても失敗できない重要なモデルである。そのため、スタイリングは、欧州でも好評を博した従来型のイメージを強く受け継いでいるが、しっかりとブラッシュアップが図られている。従来型が曲線を強調したグラマラスなスタイルであったのに対して、直線的なデザインを効果的に取り入れることで、質感やダイナミクスさを表現。スポーティさとエレガントさを強めたデザインへと昇華している。もちろん、新ルノーデザインのテイストも追加。例えば、上級車のメガーヌにも採用される、コの字型のLEDヘッドライトは、象徴的なアイテムだ。また、よりふくよかとなったリアスタイルにも、LEDテールランプを備える。因みに、新型より前後ランプ共に、LEDが全車標準となった。

  • LEDヘッドライト

    LEDヘッドライト

  • LEDテールランプ

    LEDテールランプ

 一見、ワイド化されたように映るが、新型の全長4075mm×全幅1725mm×全高1470mm、ホイールベース2585mmというボディサイズは、先代比で全長-20mm、全幅-25mm、全高+25mm、ホイールベース-15mと逆にコンパクト化されているのが大きな特徴だ。これにより街中での取りまわし性を向上させている。

 インテリアは、エクステリアと異なり、大体なイメチェンを図っているのも見逃せないポイント。ダッシュボード形状は、より立体的かつドライバーを中心としたデザインとなり、シートやトリムも質感の高さに気を配った。この新形状のインテリアは、スペース効率を徹底的に追求することで、ボディサイズを抑えながらも、キャビンの居住性を大きく高めている。特に、後席の足元空間、そしてラゲッジスペースの拡大は、Cセグメントにも迫る勢いだ。

新型ルーテシアのインテリア

新型ルーテシアのインテリア

  • フロントシート

    フロントシート

  • リアシート

    リアシート

  • 7インチマルチメディア EASY LINK

    7インチマルチメディア EASY LINK

  • ラゲッジスペース

 快適性能も強化され、全車に7インチマルチメディア「EASY LINK」を標準搭載。このインフォテイメントシステムでは、スマートフォン用ミラーリング機能が備わり、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応。さらに主力グレード「インテンス」以上には、Bose製の9スピーカーシステムを標準化。Boseとの共同開発により、クラストップレベルの音響効果を備えているという。

1.3L 直4ターボでWLTCモード燃費は17.0km/Lを達成

 注目の先進の安全運転支援機能も搭載。ACC、歩行者及び自転車検知機能付衝突被害軽減ブレーキ、前後パーキングセンサー、後側方車両検知警報、車線逸脱警報、交通標識認識などを全車に標準化しており、まさに充実の内容といえる。

1.3L直列4気筒直噴ターボエンジン

1.3L直列4気筒直噴ターボエンジン

 パワートレインは全車共通で、1.3L直列4気筒直噴ターボエンジンに湿式デュアルクラッチ式7速EDCを組み合わせる。最高出力131ps、最大トルク240Nmを発揮。燃費消費率も17.0km/L(WLTCモード)と優秀。先代比では100ccの排気量アップで出力+13ps、トルク+35Nmも向上にも関わらず、燃費も向上している理想的なユニットなのだ。その実力は、1クラス上のCセグハッチとも戦えるもので、しかも軽量な分、加速性能にも期待が持てる。

 グレード構成は、エントリーの「ZEN」、主力モデルとなる「インテンス」、360度カメラや車線中央維持ステアリングアシスト、レザーシートなどを加えた「インテンス テックパック」の3つを用意する。ただ「ZEN」は受注生産車となるので、実質的には、「インテンス」か「インテンス テックパック」の2択となる。装備内容と価格を考慮すると、「インテンス」が魅力的に映る。近年、Bセグメントの輸入車の進化は目覚ましいが、その中でも全面刷新のルーテシアは注目すべき一台だろう。ルノー自体も、Bセグメントカーでありながら、想定ライバルに上位のCセグメントハッチを見据えるなど、実用車としての魅力を徹底的に磨いた意欲作としているだけに、ダウンサイザーにとっても気になる一台となりそうだ。

ルノー ルーテシア インテンス テックパック

■全長×全幅×全高:4075×1725×1470mm
■ホイールベース:2585mm
■トレッド前/後:1505/1495mm
■車両重量:1200kg
■エンジン:直4DOHCターボ
■総排気量:1333cc
■最高出力:131ps/5000rpm
■最大トルク:24.5kgm/1600rpm
■サスペンション前/後:ストラット/トーションビーム
■ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
■タイヤ前後:205/45R17

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グーネットマガジン編集部

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