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更新日:2018.11.19 / 掲載日:2017.04.19
メルセデス・ベンツ GLAが大胆にイメージチェンジ

メルセデス・ベンツ日本株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 上野金太郎氏。
文●ユニット・コンパス 写真●川崎泰輝
メルセデス・ベンツの「GLA」が、マイナーチェンジされ、2017年4月19日、東京六本木にあるメルセデス・ベンツ コネクションで国内正式発表された。
現在メルセデスには、ワイルドでタフなGクラスを筆頭に、「GLS」、「GLE」、「GLEクーペ」、「GLC」、「GLCクーペ」と数多くのSUVモデルがラインアップされているが、そのなかでもっともコンパクトなモデルがこの「GLA」となる。手頃な価格ながら、先進の技術とハイレベルな走破性、実用性、快適性などが凝縮されたハイクオリティモデルとして人気を博しているが、今回さらなる魅力を手に入れて生まれ変わった。
まず注目したいのは外観上の変更だ。これまでよりも力強く、ワイルドに大胆な変身を遂げたスタイリングは、迫力すら感じられ、クラスを超えた存在感を放っている。すでにメルセデスSUVの多くに採用されているパンチドグリルや、より強調されたフロントフォグランプ、さらにはオフロード走行やスポーティなパフォーマンスを連想させるアンダーガード、フロント&リヤバンパーが、明確なデザインモチーフとなっている。リヤコンビネーションランプは、新型Eクラスにも採用されている星空の輝きを想起する「クリスタルルック」を採用している。リフレクターテクノロジーにより、後続車からの視認性を高め、状況によって発光量を調整することで眩惑を防ぐ。

GLA220 4MATIC
マイナーチェンジ前と比べ、よりアクティブで「SUVらしい」外観を手に入れたGLAは、「背が高くなって、立体駐車場に入らないのでは!?」と思うひとも多いかもしれないが、車高は1545mmと、しっかり収まっているのがうれしい。SUVらしさを際立たせながらも、空力性能のさらなる最適化も図られ、SUVモデルとしては優秀なCd値0.29(欧州仕様値)を実現している。
そして、搭載されるエンジンは、GLA 180に1.6L直4ターボ(122馬力)、GLA 250 4MATICに2L直4ターボ(211馬力)、さらにAMG GLA 45 4MATICには、2L直4ターボ(381馬力!)がそれぞれ搭載される。なお、定評のある2.0L直4BlueDIRECTターボの最適化で184馬力(欧州仕様値)を発生する新型エンジンを搭載した「GLA 220 4MATIC」の追加も注目される。駆動方式はGLA 180以外が4WD(4MATIC)となる。トランスミッションはすべてデュアルクラッチ式の7速ATだ。ベーシックグレードのGLA 180が398万円と、メルセデスのSUVにして400万円を切るという積極的なプライシングを行い、こちらでも注目されそうだ。

AMG GLA 45 4MATIC
また、トップパフォーマンスモデル「メルセデスAMG GLA 45 4MATIC」もデザインを一新。AMGツインルーバーと大型化したエアインテークが特徴的な最新のメルセデスAMGデザインヘ刷新されている。さらに、フロントスプリッターから、サイドスカート、リヤディフューザーをシルバークローム調に仕上げることでSUVらしいルックスを強調している。また、フロントエプロンやルーフスポイラーリップなど高度なエアロダイナミクスによって、ダウンフォースを効果的に得て、パフォーマンス高めている。同時に140mmの最低地上高を維持し、オフロード走行でも優れたパフォーマンスを発揮できるよう考えられている。
量産される4気筒のターボエンジンとしては、世界でもっともパワフルとなるAMGの2.0L直4ターボエンジンは、最高出力381馬力と最大トルク48.4kgmを発生する。センターコンソールのコントローラーを操作するだけでドライバーが望むキャラクターにセッティング可能な「AMGダイナミックセレクト」も標準装備され、今回から追加された「RACE」モードに加えて、「Comfort」「Sport」「Sport十」「Individual」の5つのモードに対応し、トランスミッションのシフトプログラムやエグゾーストシステムを含むエンジン特性、加えてサスペンションの減衰特性や ステアリング特性、3ステージESP、 ECOスタートストップ機能などが連動するようになっている。
メルセデスならではのハイクオリティSUV
メルセデスでは、35年以上にわたるSUV開発の歴史のなかで蓄積したオフロード技術をGLAのコンパクトなボディに注ぎ、オールラウンドな走行性能を実現したとしている。さらに、メルセデス・ベンツの最重要項目である安全性を極めて高いレベルで体現する最新鋭の装備を誇る。
新型「GLA」に搭載されている可変トルク配分型の四輪駆動システム「4MATIC」は、あらゆる路面状況においてつねに最適なトラクションを発揮し、高い操縦性と走行安定性を実現します。通常はほぼ100%前輪駆動で走行し、状況に応じて効率的に後輪へトルクを配分する。オフロードや雪道などでは瞬時に適切なトルク配分を行い、高い操縦性と走行安定性を確保。オンロードでもコーナリング時などは積極的に後輪へトルクを配分し、俊敏なハンドリングと高い安定性を実現します。4MATICには、急勾配の下り走行の際、アクセルとブレーキを自動制御して車速を自動調整しドライバーがステアリング操作に集中できるDSR(ダウンヒル・ スピード ・レギュレーション)や、ステアリング舵角、登坂角、車両傾斜角、方角をCOMANDディスプレイに表示し現在の車両状況がひと目でわかる、「オフロードスクリーン」を装備するなど、SUVとしての性能がさらに高められているのである。
機能面では、両手がふさがっている際に、リヤバンパーの下側に足を近づけることで、センサーが感知し、手を使わずにトランクリッド/テールゲートを開閉することができる「フットトランクオープナー」が標準装備されているのも日常的に便利で歓迎したい。
セーフティ分野も充実し、新型GLAの全ラインアップには、最新鋭の安全運転支援システムが搭載されている。緊急ブレーキ機能「アクティブブレーキアシスト」や、ドライバーの疲労や眠気を検知して注意を促す「アテンションアシスト」なども全車に標準装備され、高い安全性と快適性を実現している。
ところで、今回発表の新型「GLA」も対象となる、新車購入から3年間走行距離無制限の一般保証メンテナンスサービスと24時間ツーリングサポートを無償提供する総合保証プログラム 「メルセデス・ケア」のサービス内容も拡充されている。地図ソフトの無償更新回数の拡大やメルセデス・ ベンツの最先端のインフォテインメント「COMANDシステム」ソフトウェア無償アップデート、さらには車両の故障時に駆けつけるツーリングサポートと、その利用時に飲料やお手拭などが提供されるという、よりきめ細かいアフターケアサービスとなっている。
コンパクトながら、メルセデスらしい高品質が随所に感じられる新しいGLA。グレードラインアップは4タイプで、GLA 220 4MATICは2017年9月以降の発売となるが、こちらにも大いに期待してしまう。
GLA 180 398万円
GLA 220 4MATIC 449万円
GLA 250 4MATIC(受注生産)513万円
メルセデスAMG GLA 45 4MATIC 792万円
【メルセデス・ベンツ GLA 180 諸元】
◎エンジン
形式1.6L直4ターボ
総排気量1595cc
最高出力122馬力/5000rpm
最大トルク 20.4kgm/1250-4000rpm
◎サイズ&重量
全長4430mm
全幅1805mm
全高1505mm
ホイールベース2700mm
フロント・トレッド1560mm
リヤ・トレッド1545mm
乾燥重量1480kg
タイヤ前後215/60R17
トランスミッション7速AT
燃料消費量16.4km/L(JC08モード)
GLAに乗って颯爽と登場したメルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長。
メルセデス・ベンツ日本の商品企画マネージャーの廣澤臣哉氏。
ペットにも快適であるGLAのプレゼンテーションで登場したモデル犬のマロちゃん。
スタイリッシュで車載性も抜群なメルセデスオリジナルのペットキャリー。
GLA180