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更新日:2025.08.22 / 掲載日:2025.08.22
これが新型デリカミニ! 旧型との違いは結構大きい【三菱】

文と写真●ユニット・コンパス
あれ? もうフルモデルチェンジなの? そう思った方も多いでしょう。デリカミニが発表されたのは2023年4月のこと。普通のクルマだとまだマイナーチェンジのタイミングなのですが、ベースとなるモデルのフルモデルチェンジにともない新型登場となったわけです。時系列としては2020年eKクロススペース→2023年初代デリカミニ→2025年2代目デリカミニ&新型eKスペース……といった形です。
何はともあれ、愛らしいデザインで一気に販売台数を4倍とした人気作のフルモデルチェンジ。新型の特徴と同時に、実車取材を通じて感じた感想もお伝えします。
可愛さはそのままクルマとしての魅力が大幅にアップ!

現在、三菱は日産といっしょに軽自動車を開発・生産しています。2011年に設立したNMKVという両社のジョイントベンチャーが開発を請け負い、それぞれの強みを活かしてより魅力のある軽自動車を作ろうという取り組みです。実際、日産と三菱の軽自動車は新型が登場するたびにレベルアップして良いクルマになっています。初代デリカミニは、その成功例でもありました。
今回のフルモデルチェンジでは、軽自動車本来の実力を引き上げ、それをベースにデリカミニとしての個性もさらに磨き上げました。モデルチェンジの方向性は正常進化ですが、そのベクトルがグーンと大きく伸びたイメージです。
進化のポイントはずばり先進機能のレベルアップ

進化のポイントはずばり先進機能。大型ディスプレイと液晶モーターが並ぶコックピットが新型最大の見せ場です。
大きくなったセンターディスプレイにはGoogleを搭載。これによって、スマホで使い慣れたGoogleマップやGoogleアシスタントによる対話式の操作が可能になりました。さらにGoogleストアにも対応しているので、停車時にYouTubeなどの動画アプリを楽しむこともできます。
そして、エアコン操作パネルにはダイヤル式ドライブモードセレクターを搭載。雪道などのすべりやすい路面状況で手探りでモードが切り替えられます。機能性はもちろんですが、このクルマがデリカの血筋を引いているということを見た目でも主張するアイテムになっています。ちなみに、アウトランダーPHEVのものをベースに、デリカミニ用にデザインされた専用品となっています。
また、カメラ機能も大幅に強化されていて、「3Dマルチアラウンドモニター&フロントアンダーフロアビュー」を搭載しています。死角をカバーする機能が増えたことで、日常でのストレスが大幅に減るはず。実際に使ってみましたが、各モードは実用的だし操作に対するレスポンスも良好でした。
キーを持ってクルマから離れるだけでロック、近づくとアンロックするオートロック機能も便利そう。これは三菱の軽自動車では初採用。さらに、衝突被害軽減ブレーキシステム機能の追加など安全性も向上しています。
アウトドアが楽しくなる工夫がたくさん!



インテリアはボディ形状の変更により、広さ感と運転席からの見晴らしがよくなっています。そして見逃せないのが後席の改良。乗り心地がよくなったのに加えて、シートアレンジでフラットにしたときの段差も少なくなりました。車中泊の際には段差は少ないほど快適なので嬉しい改良点でした。
先代からの改良点といえば、収納スペースも増えています。さまざまなサイズに対応する技ありのドリンクホルダーやボックスティッシュと小物が収納可能なアッパーグローブボックス、スマホがおけるホルダーには充電ケーブルをスマートに取りまわせる工夫もされています。

デザインテーマは「ルーミー&タフ」

デザインは好評だった初代を受け継ぎながらも進化しています。トレードマークになったやんちゃでかわいいヘッドライトはさらに大きく、キリリとした丸目を強調。全体的によりタフなイメージを強化したと三菱は説明しています。
軽自動車のアウトドア系モデルはフロントこそ個性的でもサイドやリアはそこそこといったモデルも多いなかで、初代がヒットした新型デリカミニは、かなりデザインが凝っているという印象を受けました。 トレッキングシューズをモチーフにしたというホイールデザイン、色付きになったリアのロゴ入りガーニッシュなど、初代モデルのオーナーが見ても羨ましいと思うのではないでしょうか。


ボディカラーは2トーンが6色でモノトーンが9色。新色である「デニムブルー」(取材車両)や「サンドベージュ」は鮮やかな色彩で、街中でもアウトドアシーンでも目を引くこと間違いなし!
さらに走行性能についても自信があるとの説明でした。初代よりも静かで悪路でもスムースな乗り心地を実現しているのだとか! これは試乗の機会が楽しみです。

上質なシンプルさが光る「eKスペース」

最後にeKスペースについてかんたんに紹介します。メカニズムの基本は新型デリカミニと共通で、より日常での使い勝手を重視したモデルとなっています。
デリカミニの人気に隠れがちなeKスペースですが、実際に触れてみるとデザインや色使いに落ち着きがあって居心地の良さを感じます。もちろん先進機能や静粛性は新型デリカミニ同様とのことなので、シンプルなデザインが好きならeKスペースもぜひ検討してみてください。




