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更新日:2025.07.28 / 掲載日:2025.07.28
新型RAV4の全貌〜コンセプト&ラインナップ〜
2025年5月21日、東京・有明アリーナで新型RAV4が世界初公開された。かねてから噂となっていた6代目RAV4は、トヨタ進める次世代の開発手法の第一弾の大役を担う期待のモデルだった。販売開始はまだ先で発表内容も限られるが、実車展示を踏まえ、新型RAV4について現在わかるすべてをお伝えする。
●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久/編集部/TOYOTA
※新型RAV4の写真はすべてプロトタイプ。一部海外仕様を含む。
2025年度内発売!!
より上級志向を強めつつラインナップを一新! 3タイプ設定で幅広いユーザー層を捕捉する


新型RAV4〜コンセプト&ラインナップ〜
従来路線を継承しつつ次世代のパイオニアへ
現在のミドルSUVの基準器と言えば商業的にも開発コンセプトの面でもRAV4と言っていい。奇をてらわずミドルSUVに求められる要素で上手にまとめている。次期モデルもこういったミドルSUVの基準器としてまとまりのいい設計なのだが、単なるウェルバランスと捉えるのは間違いだ。
RAV4の特徴のひとつがHEVモデルの燃費性能であり、現行型のWLTCモード燃費は車重のかさむ4WD車でも20km/ℓを超える。言うまでもなくミドルSUVでは最良クラスだ。さらに外部充電機能と大容量バッテリーを採用しBEV的な使い方や電動航続距離を大幅に延長したPHEVもラインナップ。燃費を中心とした実効性の高い電動技術も現行型のセールスポイントであり、そこでクラスをリードするモデルでもある。
次期モデルはこういったRAV4の特徴を継承して開発されている。車体寸法は現行型と同等。排気量設定も同じ。適応用途を変えてなければパッケージングや排気量クラス等を引き継ぐのは当然だろう。流行やイメージに乗るのではなくユーザーの現実に沿えば基本コンセプトに大きな変更がないのは当然。次期型もまた正統派ミドルSUVとして開発されている。
そういったアウトラインは踏襲しているのだが、次期型の進化と真価は時代の取り込みにあり、ひとつは次世代型のハイブリッドシステム、もうひとつはIT技術を柱とした機能のアップデートが可能な電子制御系の構築がある。
とくに電子制御系の進化は見逃せない。次期RAV4ではADASと通信系のプラットフォームがアリーン(Arene)と名付けられたシステムに一新されている。単体の改良というよりトヨタの次世代車戦略の柱となり、アリーン上でのソフトウェアの構築や車両や交通状況と通信データの授受なども含まれ、使用環境に則したソフトウェアのアップデートも可能としている。製造時の「最適」だけでなく、使用期間でも最適化、つまり成長するクルマである。そのポテンシャルは多岐にわたり、トヨタ車の次世代戦略の根幹をなすシステムだ。次期型RAV4では一部の機能に制限されているが、トヨタ車の次世代戦略の先兵でもある。少々大袈裟だが、RAV4を通してトヨタ車の未来が見えてくる。
【新×旧】ラインナップ
日本向けガソリン車は消滅!!
地域によっては設定されるが国内投入については情報なし
発売までまだ時間もあるため断言はできないが、現在の情報では次期型は国内及び欧米市場にはガソリン車が設定されずHEV及びPHEVの構成となる。仕向け地によってはガソリン車も用意されるので、モデルライフ中にガソリン車が追加される可能性もゼロではないが、現行RAV4の販売比率を考えると早々のガソリン車の導入はなさそうだ。
RAV4 従来モデル

