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更新日:2024.05.25 / 掲載日:2024.05.25

レクサスGX《新世代プレミアムオフローダー》詳細解説

昨年夏の発表以来、目の肥えた愛好家から大きな注目を集めていたレクサスGXの国内仕様車の概要が発表された。通常販売は2024年秋からになるが、それに先駆けて特別な装備が満載のローンチモデルが100台限定で先行発売された。まずはレクサスが目指す新たなプレミアムを体現した、この特別なオフローダーの魅力をお伝えしよう。

文:横田 晃 写真:レクサスインターナショナル

新世代のプレミアムオフローダー、ついに国内デビュー!

この春は、100台限定のローンチエディションを先行発売。レギュラーモデルは今秋から展開予定

導入記念モデルは
100台限定の特別なGX

 去る4月19日、2023年夏に北米で発表されたレクサスの本格オフローダー、GXが、いよいよ日本国内でも販売されることが正式に発表された。導入されるグレードは、V6の3.5ℓツインターボを搭載するGX550だ。
 販売開始時期はまだ半年も先の2024年秋ごろというざっくりした話だが、それに先駆けて、標準車よりオフローダーとしての適性やムードを高めた限定車「OVERTRAIL+」を100台、抽選販売することが表明され、すでに全国のレクサス店で受付が開始されている。
 4月19日から5月12日まで抽選の申し込みを受付し、当選者には5月15日以降に、申し込んだ販売店からの連絡で商談開始というシステムだ。わずか3週間あまりという短期間だが、おそらく申し込みは殺到することだろう。抽選だから急ぐ必要はないが、本気で手に入れたいのなら、早めにディーラーに駆け付けて情報収集を開始するのがオススメだ。
 レクサスGXは、レクサスのフラッグシップオフローダー、LXに次ぐ地位でより実用志向のモデル。ランドクルーザー300がベースのLXが”砂漠のVIPカー“なら、GXは”貴族の冒険旅行の相棒“といった立ち位置のクルマだ。
 2002年に登場した初代から2009年の2代目までのGXは、ランドクルーザープラドがベースだったが、今回導入される3代目では、国内デビューがほぼ同時期のンドクルーザー250がベースとなっている。

LXとは異なる個性で
新たな需要を掘り起こす

 このランドクルーザー250は、プラットフォームが兄貴分の300系と共有されるなど、先代とは関係性が異なっている。モデルヒエラルキーとしては300系の下になるが、パワートレーン設定も走破機能も限りなく近く、先代以上に本格的なオフローダーに仕上がっている。
 つまり、レクサスLXとGX、それにランドクルーザー250は、基本構成を共有する兄弟関係になったわけだが、それだけにそのキャラクターは明快に区別されている。
 先に述べたように、砂漠のVIPカーに相当するLXは、中東では王族を乗せて領地を巡回するような、文字通りの高級オフロードカー。走破性はもちろん高いが、その本領は高速走行も含むロングランを快適にこなす豪華なクルーザーという個性だ。
 対するGXは、貴族階級や富裕層が山奥に分け入ってのハンティングの足にしたり、道なき道を走破する、キャメルトロフィーのような冒険ドライブに使うようなイメージ。LXは運転手付きでの運用も想定されるが、GXはオーナー自身が運転を楽しむためのオフロードカーなのだ。
 中でも「OVERTRAIL」という仕様は、走破性に優れる18インチ(標準車は20〜22インチ)のオフロードタイヤを履き、フロントバンパー下のプロテクターも頑丈な別体式(標準仕様はバンパー一体)とするなど、ヘビーデューティ志向の装備で身を固めている。
 1235万円という泥で汚すのがもったいない価格は、たとえ都会にいても、大自然を我が手で走破する自分を夢想できる、GXのポテンシャルへの証拠金でもある。
 ちなみにOVERTRAILとは、陸路や森林・原野等の未舗装路を意味するOVERLANDとTrailを合体させた、レクサスの造語。レクサスでは、人と自然とモビリティの共生を目指して、ユーザーのさまざまなアウトドアライフスタイルに寄り添うOVERTRAIL PROJECTと称する活動をしている。
 大自然の中で、様々な体験を通して人と自然とモビリティを考えるイベント、「LEXUS OVERTRAIL CAMP」も開催しており、この6月に催される第二回のイベントでは、新型レクサスGXの試乗なども予定されているという。

本格オフローダーの証であるラダーフレームを備えるプラットフォームは、ランドクルーザー250/300と共通の新GA-F。海外には2.4ℓ+モーターのハイブリッドもあるが、国内にはまずV6の3.5ℓツインターボが導入される。
サスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン、リヤがラテラルコントロールアーム付き4リンクのリジッドになる。前後のスタビライザーを電子制御し、必要に応じて切り離すことで大きなサスストロークを確保するE-KDSSも装備。新世代モデルらしいハイテク装備が組み合わされることで、比類なき悪路走破性を獲得している。
車両姿勢を掴みやすい、水平基調のダッシュボードに備わるモニターには、極悪路を走行中に手前で撮影した映像を合成して現在の床下の路面状況を表示する、マルチテレインモニターも装備している。
先代より50%も剛性を向上した最新のラダーフレームに載るボディ。開口部の溶接増しや構造用接着剤の導入などにより高い剛性を誇り、悪路でのねじれや軋みが抑えられている。アルミ製ボンネットなど、軽量化も抜かりない。
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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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