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更新日:2023.11.10 / 掲載日:2023.10.31

新型「センチュリー」2500万円も納得!? 伝統の職人技が注ぎ込まれたクルマ造り

TOYOTA “新”センチュリー威風堂々

かねてから噂されていた新センチュリーが、ついにお披露目。噂どおりボディはSUVタイプだが、各所に散りばめられる匠のワザや贅沢なキャビンを見ていくと、カタチが変わってもセンチュリーの価値は不変であることを実感できる。その魅力の数々、ぜひご覧あれ!

●文:まるも亜希子 ●写真:澤田和久

●新型センチュリー 価格&バリエーション

TOYOTA新型センチュリー主要諸元 ●全長×全幅×全高(㎜):5205×1990×1805 ●ホイールベース(㎜):2950 ●トレッド【前/後】(㎜):1705/1715 ●最低地上高(㎜):185 ●車両重量(㎏):2570 ●パワーユニット:3456㏄V型6気筒DOHC(262PS/34.2㎏・m)+ツインモーター(134㎾/270N・m【フロント】80㎾/169N・m【リヤ】) ●WLTCモード燃費:14.2㎞/ℓ ●EV走行換算距離:69㎞ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット・コイルスプリング(F) ●マルチリンク・コイルスプリング(R) タイヤ:255/55R20

新型センチュリー《エクステリア&パッケージ》

一見、高価に思えるが内容からすればむしろ破格
 新しいセンチュリーは、2500万円。その価格には驚くばかりだが、一般庶民から見ても堂々としていてカッコいいデザインだと惹きつけられる。でも、発表会の会場でさまざまな「匠」の技を見て、話を聞くうちに、2500万円でも破格ではないかと思えてきた。その一つとして注目したのは、気が遠くなるほどの時間と手間をかけて鏡のような光沢を実現していく塗装の工程だ。7コートの合間に3回の水研磨を経て、繊細な職人技である鏡面磨きで仕上げていくのだが、何種類もの道具を使い分け、ショルダーラインなどの難しい部分も慎重に行なっていくというから、かなり地道な作業だ。でもその鏡面磨きをやる前には少し歪んで映り込んでいた蛍光灯のカタチが、鏡面磨き後はクッキリとそのまま映るようになるほどの違いがあることに驚いた。

 またセンチュリーの伝統である鳳凰エンブレムは、フロントグリルやホイールなど、置かれる場所によって最適な大きさに調整されている。その金型は職人による精緻な彫刻で作られている。オプションの「柾目」スカッフプレートも職人の手によって丁寧に仕上げられており、これを知ったら絶対に土足で踏めないという気分になった。

標準設定のホイールは、ハイパークロームメタリック塗装の20インチ。センターオーメントにも鳳凰が配置されている。
上下2段のランプグラフィックは先進的なアプローチのひとつ。グリルのデザインは日本建築の伝統技法「組子細工」をモチーフしたもの。
リヤドアは標準ではヒンジタイプだが、カスタムオーダーでスライドタイプにも変更可能。顧客が求める乗降性へのこだわりにも、メーカーとして純正対応できるようだ。

伝統を受け継いだ技術者“匠”の技が随所に施される

 センチュリーの製造工程では、これまで培った歴史を理解している特別な技術を持つ作業者が担当。例えば、塗装前の表面磨きは通常100分の1程度が許容値のところ、センチュリーは1000分の1㎜レベルまで段差をなくす細かな仕上げを実施。ほかにも匠の技が妥協なく注がれる。現代のクルマ造りとは一線を画す、特別な方法が用いられている。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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