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更新日:2023.10.04 / 掲載日:2023.09.27
新型ランドクルーザー「250」プラドと何が違う? 新世代の本格オフローダーを深掘り
世界に冠たるリアル・オフローダーが登場!
噂されていた300系ランドクルーザーの弟分モデルがワールドプレミア。サイズ的には少し大きくなったが、一目で「ランクル」と分かる原点回帰したフォルムが魅力。国内で発売されるのは来年になるが、待つだけの価値は大いにありそうだ。
●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅 圭之


新世代 TOYOTA ランドクルーザーいざ発進!
プラド改め「250」にシリーズネームを変更
車名としての「プラド」は消滅したが、発表されたランドクルーザー250(250系)がプラドの後継に位置するのは間違いなく、すでに発売済みの300系との位置付けや関係は継承されている。
ランドクルーザー300系は、悪路踏破性と車体の頑強さ、さらに悪路走行時の運転支援機能において最高を目指して開発された経緯がある。当然、オフローダーの頂点に相応な性能を備えている。さらに「働くクルマ」として様々な現場でカスタマイズされたりもするので、そういった用途への適応に設計に余裕を持たせる必要もある。ある意味で過剰に安全率を高めた設計であり、例えば大きく重い車体が経済性中心の一般用途で短所になるように、プライベートユーザーには非効率な設計であるのも否定できない。
一方、プラド(先代)は、100/200系に対して車体寸法を一回りコンパクトとすると共にシャシーも別系統のものを採用していた。レジャー用途向けに寸法直しされたランドクルーザーというポジション。搭載エンジンも100/200系よりダウンサイジングして価格も含めた経済性の向上が図られていた。
このパワートレーンのダウンサイジングと軽量化による経済性向上は、300系と250系のコンセプトの違いに繋がっている。
詳しくは別項で述べるが、ラダーフレームは300系と同系統だが細部に独自の工夫を施した250系専用設計。またパワートレーンも300系は3.3ℓディーゼルターボと3.5ℓターボ(ガソリン)で、ともにV6を採用しているが、250系の国内展開モデルは2.8ℓディーゼルターボとNA仕様の2.7ℓガソリンで、ともに直4となっている。今後250系にはパラレル式ハイブリッドも追加される予定だが、パワートレーン設定はプラドを踏襲した形になっている。
普及仕様と侮るなかれ
走破性能に妥協なし
いわばランドクルーザーの普及仕様というのが250系の位置付けなのだが、先代と比べて大きく変わったのが車体寸法。プラドから一回り大きくなり、300系と同等サイズに拡大されている。
以前のように街乗りを考慮してプラドにするという選択肢はなくなった。もっとも、取り回し性能を除けば、車体のサイズアップはキャビンスペースの拡大や車格感の向上といったメリットも多い。エントリーモデルというにはサイズが大きすぎるが、300系譲りの踏破性とキャビン実用性が与えられたことは、250系の大きな武器になるのは間違いないだろう。


