車種別・最新情報
更新日:2023.07.31 / 掲載日:2023.07.30

現行スバル車一覧で見る価格分布/心地よい走りと先進技術の現在

SGPが2周目に突入!![2023最新版]SUBARU大研究

SGP(スバルグローバルプラットフォーム)を採用する新世代のスバル車は2016年のインプレッサ/スバルXVから始まった。その両車がフルモデルチェンジを実施し、いわばSGP世代も2周目に突入。あらためてスバルのラインナップ(OEM車を除く)に注目してみた。

●文:川島茂夫

▪現行スバル車ラインナップ&価格分布

スバル車共通の特徴は
「心地よい走り」だ

 水平対向エンジンや縦置レイアウトFFプラットフォームなど走行ハード面では独自性が強いが、車種展開は意外と手堅い。大まかにはオンロード志向のスポーティなモデルとファミリー&レジャー向けのSUVの2系統で構成し、車格設定では2〜2.5ℓ級にまとまっている。プラットフォームはFRスポーツのBRZ、BEVのソルテラ以外はSGPをベースにそれぞれの車格やサイズ等に応じて設計変更を加えている。なお、クロストレックとインプレッサは車体組立方法の変更により、剛性向上に有効なフルインナーフレーム構造へと進化。車種ごと世代ごとの最適化&進歩に対応できるのもSGPの利点である。
 さらにSUV系の悪路踏破性へのこだわりも走りの特徴のひとつ。乗用車プラットフォームSUVでトップクラスの性能を備える。
 搭載エンジンはいずれも水平対向4気筒を採用する。2.4ℓ以外はロングストローク型を採用しているが、最もストローク比が大きいのはレヴォーグから採用された1.8ℓターボ。型式を見ても分かるように設計世代的に最新仕様である。ターボとしては高性能と実用性能&燃費のバランスに優れ、現ラインナップの最上級モデルとなるアウトバックに採用されるのも納得できる。
 一方、e-BOXERと命名された2ℓハイブリッドでも他社の2ℓ級ストロングハイブリッドに燃費では及ばない。ただ、e-BOXERそのものが燃費重視からドライブフィールの質重視にシフトした印象も強く、結果、心地よく燃費にも優しいドライブフィールを実現。ドライバーや同乗者に心地よい走りは現在のスバルの走りの開発思想のひとつでもある。
 もうひとつのスバルの魅力が安全&運転支援機能だ。自動化では高速道路渋滞時のハンズオフ自動操舵やカーブや料金所での地図データ連動自動減速等の機能を備えたアイサイトXが注目されるが、右左折時の歩行者や自転車との接触事故回避警報と自動ブレーキなど、日常使用での事故防止機能の充実も見逃せない。
 コネクティッドサービスのSUBARUスターリンクも情報サービスだけでなく、安全面のメリットが大きいのが特徴だ。事故時自動通報のヘルプネットやSOSコールに加えてドライバー異常対応システムとも連携。不注意から人事不省までスバルの安全のカバーレンジ拡大の一助にもなっている。
 少数精鋭型の車種展開だが、いずれも心地よい走りと安全性から人とクルマのよりよい関係を求めているのがスバル車なのだ。

SUBARU TECHNOLOGY

SGPもアイサイトも新世代仕様へ
 スバルの先進技術で最も注目すべきは安全性だろう。予防安全や乗員保護だけでなく対歩行者/自転車との接触事故回避など事故リスクが高い状況を網羅的にカバーする方向で進化している。走行性能面では水平対向エンジンやチェーン(プル)式CVTなどがスバルの独自性となるが、操安に対する考え方も新世代へと移行しつつあり、レヴォーグではスバル初の電子制御サスが採用され、制御プログラムの書き換えサービスも設定された。

PLATFORM【SGP(スバルグローバルプラットフォーム)】

インプレッサ(2016)とスバルXV(2017/写真)から採用。軽量高剛性なモジュール式で、交換可能な機能部位から構成され、多様な車種や機能に展開可能だ。
2020年のレヴォーグが初採用したフルインナーフレーム構造は、全面的なパネル接合や構造用接着剤を活用してボディ性能が向上。

ADAS【アイサイト/アイサイトX】

■アイサイトX

全天頂衛星や高精細3D地図などのデータを用い、自動車専用道路等での渋滞時ハンズフリーや料金所等での速度調整が可能に。

■アイサイト ツーリングアシスト

衝突安全をコアとするアイサイトのシステムを活用し、追従走行と車線中央維持を全車速域(図の*1:約0〜120㎞/h)で行う。

CONNECTED【SUBARU スターリンク】

フォレスターとBRZ以外に設定。「つながる安全」としてサポートを推進。ソフトウェア更新やヘルプネットへの接続等を行う。
事故時の自動通報のほか、体調不良や故障時などにコールセンターの呼び出しも可能だ。

SAFETY

アイサイトでぶつからないクルマを目指す一方、衝突安全性能もトップクラス。JNCAPのファイブスター大賞(最優秀賞)をレヴォーグとレガシィ アウトバックが獲得している。
自車と乗員に留まらず、歩行者保護エアバッグの広範な採用など、スバル車に関わる死者ゼロを目標に独自の取り組みを進めている。
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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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