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更新日:2023.06.29 / 掲載日:2023.06.29
ガチ勢「シビック タイプR」からフリード モデューロXまで ホンダのスポーツモデル総まとめ
クルマの呼称にしばしば冠される「スポーツ」の4文字。その意味合いは時代とともに変遷し、ブランドによって解釈も様々だが、現代の「スポーツ」はスパルタン/ストイックといった文言とは無縁のものがほとんど。では、速さ一辺倒ではない現代の「スポーツ」とは何か。その魅力に迫ってみよう。
●文:川島茂夫
HONDA
「RS」で走りのグレードをUP
ホンダのスポーツといえば「タイプR」。サーキット走行でのクラスNo.1を獲得するべく開発された、謂わば性能至上主義のモデルだ。カスタマイズ系ではホンダの純正アクセサリー部門を担当するホンダアクセスによるコンプリートカー「モデューロX」がある。ただし、現在市販されているのは「タイプR」がシビック、「モデューロX」がフリードのみとなっている。
標準系スポーツモデルはフィットとN-ONEに「RS」が設定されるが、他モデルは明確に設定されたスポーツグレードはなく、意外とスポーツモデルには消極的である。

RS=ロードセイリング
タイプRやタイプSは今や消えゆく存在にも見える一方、常設グレードとして「RS」がある。’70年代以来の伝統的な名称で、その意味は「レーシングスポーツ」ではなく「ロードセイリング」。より快適なツーリング志向の高性能を表している。
フィット RS
【コンパクトカー】 ■ハイブリッド ■ガソリン
●価格:195万9100〜234万6300円
ベース比 約13万円高〜 ※ホームとの差額

ポイント解説
マニアに限らず、多くのユーザーにおすすめできる
車種体系上はネスの後継に位置付けられるが、改良を加えた専用チューンサス装着モデルと捉えるのがいい。マニアックなスポーツ趣味にならず、フィットの基本コンセプトや適応用途を前提に安心感とファントゥドライブの両立を求めて開発された。パワートレーンは1.5ℓのガソリン仕様とシリーズ/パラレル切替型HEVのe:HEVの2タイプを用意。パワースペックは標準車と共通だが、e:HEV車のドライブモードにはスポーツモードが加えられている。なお、駆動方式はFFのみ。
内外装ともに専用の艤装が施され、標準系に比べると精悍なイメージが与えられているが、エアロ等の過剰な演出はない。
価格は「ホーム」と「リュクス」の中間設定。ガソリン車は200万円を切り、コスパも良好。スポーツ志向のユーザーだけでなく、一般的な選択としても勧められる。


N-ONE RS
【軽自動車】 ■ガソリンターボ
●価格:199万9800円
ベース比 11万円高 ※プレミアムツアラーとの差額

ポイント解説
ターボ・FFに専用サスを装着
マニュアル車も同価格で選べる
RS専用の内外装は大仰ではなく要所要所を押さえてキリッとしたスポーツ感を演出。N-ONEのスポーツカジュアル的雰囲気をちょっと引き締めるくらいなのがいい。走行ハードでは定番の専用サスチューンのほかシリーズで唯一となるMTの設定が見所。MTは6速型を採用する。ターボのFF車のみの設定。
6速MT仕様、CVT仕様とも同価格であり、プレミアムツアラーの11万円高だ。

フリード モデューロX
【ミニバン】 ■ガソリン ■ハイブリッド ※持込登録
●価格:300万5200〜333万3000円
ベース比 約62万円高〜 ※Gとの差額

ポイント解説
実用速度域をターゲットに「実効空力」パーツを装備
現在市販されている唯一のモデューロXが同車だ。専用内外装とホンダアクセスによりチューニングされたサスが特徴だが、実用域から操安面で効果を発揮するエアロチューニングも見所のひとつ。装備面の最上級仕様にもなり、価格は「G」の約65万円高となる。
【ガチ勢】伝統的「スポーツ」派
純粋な速さにもこだわって動力性能/運動性能を追求したモデル。スポーティグレードではなくスポーツカーと呼ぶべきタイプだ。
シビック タイプR

サーキットのタイムを削るべく車体もエンジンも専用設計
最速のFF車を目指して開発。車体もパワートレーンも専用設計だ。330PSの最高出力を発生する2ℓターボを搭載。電子制御サスを標準採用。ミッションは6速MTのみ。スペックを見るとマニア限定のように思えるが、一般用途にも使える柔軟性も備えている。