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更新日:2023.05.24 / 掲載日:2023.05.24

現行スバル最強の4WDスポーツ「WRX S4」普段使いもこなす高性能の魅力

クロストレック、インプレッサ、レヴォーグ eチューンなど、新型続々のスバル車。ところでそれ以外のクルマってどうだったっけ? 気になるスバルのラインナップをあらためてインプレッション!

●文:川島茂夫

SUBARU WRX S4【セダン】

●価格:400万4000〜482万9000円 ●発表年月(最新改良):’21年11月(’22年11月)

 現行スバル最強の2.4ℓターボを搭載し、4WDシステムは激しいスポーツ走行を想定したものとなる。一方、巧みな制御のターボエンジンは低速から扱いやすく、STI系グレードの電子制御サスは設定が自在。同乗者も快適な穏やかなドライブも可能な一台だ。

■主要諸元(STIスポーツR EX) ●全長×全幅×全高(㎜):4670×1825×1465 ●ホイールベース(㎜):2675 ●車両重量(㎏):1600 ●パワーユニット:2387㏄水平対向4気筒DOHC直噴ターボ(275PS/38.2㎏・m) ●トランスミッション:CVT ●WLTCモード総合燃費:10.8㎞/ℓ ●タイヤ:245/40R18

サーキットでも楽しめるがマニア限定ではない

普段使いを許容する
神経質さのない高性能
 現在のスバル4WDスポーツの象徴となるのが同車である。車体構造面ではレヴォーグのセダンバリエーションと考えてもいいが、2.4ℓターボ限定のパワートレーン設定やひと目でそれと分かる特徴的な外観がスポーツ濃度の高さを示している。また、4WDシステムは現行スバル車では同車とレヴォーグSTIスポーツR系だけが採用する、差動制限を電子制御化したセンターデフを用いたフルタイム式となる。ただし、ひと昔前のWRX STIほどマニアックな仕様とはなっていない。だからこそ「S4」なのだが、ミッションは8段変速機能を備えたCVTのみの設定だ。

 最高出力は275PS。全開での加速性能は圧倒的。サーキット走行で限界を攻め込むような走り方にも余裕を持って対応できるポテンシャルを備えている。そこは見た目どおりなのだが、意外と思わせるのが普段使いでの走りだ。

 1.8ℓターボに比べれば高性能寄りの特性だが、低中回転域のトルクと中庸域のコントロール性に優れたダウンサイジングターボの特性を併せ持ち、駐車場や渋滞走行も苦にならない柔軟性を示す。

 フットワークもSTIスポーツR系は電子制御ダンパーの採用によりコンフォートやノーマルのドライブモードを選択すればマニアックなスポーツモデルとは思えない乗り心地。ふんわり穏やかは望めないにしても同乗者に余計な負担を強いずに長距離ツーリングをこなすくらいの快適ドライブは可能である。

 もちろん、アイサイトはフルパッケージで設定され、EX系は渋滞追従時のハンズオフ機能など一部を自動運転としたアイサイトXを採用。安全&運転支援や快適装備の充実はスバル車でもトップレベル。スポーツモデルはストイックであるべしというハードコアなマニアには不向きなほどだ。走行性能はマニアックでもマニア限定にしない懐深さも魅力である。

筋肉質でいかにも“速そう”な佇まいにSUVのようなクラッディングが迫力を添える。このクラッディングは空力パーツで、微細な表面処理によって整流効果を狙っている。

【ココに注目!】STIスポーツRの走りは変幻自在

WRXが獲得した守備範囲の広さは、電子制御サスに負うところが大きい。バリュアブルなパワーユニットと相まって、サーキット走行も景色を楽しむドライブもこなす。

【おすすめグレード】

STIスポーツR EX ●価格:482万9000円

 動力性能は全車共通であり、走りにこだわって選ぶならサスの仕様が要点。快適ドライブを求めるにも限界を攻め込むにも優れているのは、電子制御ダンパーを備えたSTIスポーツRである。STIスポーツR系専用のパーツや仕上げ、専用OPも魅力的である。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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